国家公務員の「年収」と「退職金」ってどれくらい?仕組みはどうなっているの?

配信日: 2023.12.10 更新日: 2023.12.13

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国家公務員の「年収」と「退職金」ってどれくらい?仕組みはどうなっているの?
国家公務員は、国のあらゆる機関で国民にとって頼りにされることが多く、社会的な信用も高い、やりがいのある職業です。加えて、給与面で安定しているというメリットもあります。さらに国家公務員の給与や退職金は、経験年数に応じてアップしていく場合がほとんどです。
 
そこで今回は、国家公務員の給与の仕組みや、支給実績をご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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国家公務員の給与の仕組みとは

国家公務員の給与は、法律によって定められた俸給と諸手当で構成されています。俸給とは、民間企業でいう基本給のようなものであり、職種ごとに職務の難易度や責任の重さに応じて決まっており、経験年数が増えるほど上がっていく仕組みです。
 
また俸給に加えて、以下のような諸手当も支給されます。
 
・生活補助給的手当
扶養手当・住居手当・通勤手当・単身赴任手当
 
・地域給的手当
地域手当・広域異動手当・特地勤務手当・寒冷地手当
 
・職務の特殊性に基づく手当
俸給の特別調整額・管理職員特別勤務手当・特殊勤務手当
 
・時間外勤務等に対して支給する手当
超過勤務手当・休日給・夜勤手当・宿日直手当
 
・賞与等に相当する手当
期末手当・勤勉手当
 
・その他
本府省業務調整手当・初任給調整手当・専門スタッフ職調整手当・研究員調整手当
 
国家公務員は、公共の利益のために働いているため、労働基本権が制約されています。労働基本権とは、団結権・団体交渉権・争議権の「労働三権」のことです。その代わり、人事院が国家公務員と民間の賃金を調査して、両者の給与水準が大きくかけ離れすぎないように調整しています。
 

国家公務員の給与の支給実績をご紹介

国家公務員の給与については、人事院の公式サイトなどから確認できます。2023年1月現在の平均俸給額を経験年数別にまとめると、表1の通りです。
 
表1

経験年数 平均俸給額
1年未満 19万2416円
1年以上2年未満 20万1130円
2年以上3年未満 20万5325円
3年以上5年未満 21万8624円
5年以上7年未満 23万4892円
7年以上10年未満 25万5350円
10年以上15年未満 29万3883円
15年以上20年未満 33万5783円
20年以上25年未満 36万8008円
25年以上30年未満 39万2233円
30年以上35年未満 41万1155円
35年以上 41万3068円

※人事院「令和5年 国家公務員給与等実態調査 報告書」を基に筆者作成
 
俸給に諸手当とボーナスを加えて、年収が決まります。表1から、国家公務員の給与は、経験年数に応じて上がっていることが分かります。
 

国家公務員の退職金はどのくらい?

国家公務員の退職金も、経験年数に応じて上がる仕組みです。2021年度中に退職した常勤職員のデータを基に、経験年数別の平均支給額をまとめると、表2の通りです。
 
表2

経験年数 退職金平均支給額
5年未満 70万6000円
5~9年 131万2000円
10~14年 319万8000円
15~19年 612万2000円
20~24年 1084万1000円
25~29年 1611万2000円
30~34年 2050万4000円
35~39年 2368万7000円
40年以上 2258万円

※内閣官房「退職手当の支給状況」を基に筆者作成

定年・応募認定・自己都合などの退職理由によって支給額は異なりますが、基本的には、経験年数に応じて支給金額が大きくなることが分かります。
 

やりがいと安定を望むなら国家公務員を目指すのもあり

国家公務員は、国の政策にかかわることのできる、やりがいのある職業です。コツコツと経験を積んでいくことで、年収アップを狙えることも魅力です。やりがいと安定を望む方は、職業として国家公務員を検討するのもよいでしょう。
 

出典

内閣官房
 給与・退職手当 国家公務員の給与

 令和3年度 退職手当の支給状況 表2 勤続年数別退職手当受給者数及び退職手当平均支給額
人事院
 国家公務員の給与制度 国家公務員の諸手当の概要

 令和5年 国家公務員給与等実態調査 報告書 Ⅱ統計表 第7表 適用俸給表別、経験年数階層別、給与決定上の学歴別人員及び平均俸給額
 国家公務員の労働基本権の付与状況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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