大卒で入社後「初」のボーナス!「30万円」は平均?手取りはいくらになる?
配信日: 2023.12.18
そのためボーナスの時期が近づいてくると、いくらもらえるのか楽しみな反面、不安もあるのではないでしょうか。
同じく大卒で入社した人たちがどのくらいボーナスをもらうのか、気になる人もいらっしゃるでしょう。
本記事では、大卒で入社した人の初ボーナスの平均や、ボーナスから引かれる税金についてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
大卒入社の初ボーナスはいくらが平均?
厚生労働省が実施した「令和4年賃金構造基本統計調査」を基に「大卒入社の20~24歳」のうち「勤続年数計0年」と「勤続年数計1~2年」の人の「年間賞与その他特別給与額」を表1にまとめました。
夏のボーナスは前年度の冬から本年度の春にかけての評価により支給されることが多いため、春に入社したばかりの社員がもらえるボーナスは少額である場合が多いようです。
「年間の賞与」について表1にまとめました。年間なので、夏と冬それぞれにて受け取れるボーナスのおおよその金額は、記載された金額の半分ほどと考えていいでしょう。
表1
企業規模計 (10人以上) |
1000人以上 | 100~999人 | 10~99人 | |
---|---|---|---|---|
勤続年数計0年 | 2万6900円 | 3万6000円 | 2万3100円 | 1万5800円 |
勤続年数計 1~2年 |
59万1700円 | 65万8000円 | 55万6100円 | 47万3900円 |
※厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
ボーナスから引かれる税金とは?
毎月支払われる給与から税金が引かれるのと同様に、ボーナスからも所得税と社会保険料が引かれます。
所得税とは所得に対して課される税金のことで、1年間の所得に税率を掛けて計算します。
一方で社会保険料は健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料の大きく3つに分かれています。
それぞれ保険料を算出するための計算方法が異なるため、事前に確認しておきましょう。
「ボーナス30万円」の手取りはいくら?
では、ボーナスが30万円の場合だと手取りはいくらになるのでしょうか。保険料率は各都道府県によって異なりますので、今回は東京都の場合で計算していきます。
まず、厚生年金保険料は「30万円×保険料率」で算出します。保険料率は18.3%ですが、会社が半分を負担してくれるので9.15%になり、30万円×9.15%=2万7450円です。
次に、健康保険料は30万円に保険料率10%の半分である5%を掛けて計算し、1万5000円となります(介護保険第2号被保険者に該当しない場合)。
雇用保険料は30万円に保険料率0.6%を掛け、1800円となります(令和5年度時点)。なお、業種によって異なる場合がありますので詳しくは厚生労働省ホームページにてお調べください。
最後に、所得税は「(ボーナス額-社会保険料合計)×源泉徴収税額」で計算するため、(30万円-4万4250円)×4.084%=約1万444円です。
※源泉徴収税率は扶養家族がおらず、給与が20万円のものと仮定して計算
社会保険料と所得税の合計である約5万4694円を30万円から引くと、手取りは約24万5306円ということになります。
まとめ
大卒で入社し、勤続年数が1~2年の人の「年間賞与その他特別給与額」は60万円前後である場合が多いため、冬のボーナスはその半分の30万円前後が平均と考えられます。入社から何ヶ月たったらボーナスが出るか、というのは会社によって異なるため一概にはいえませんが、初ボーナスで30万円出るのは平均よりも高いと思っていいでしょう。
ただし、実際には30万円から所得税や社会保険料が引かれるため、満額受け取れるわけではありません。計算すると手取りはおおよそ24万円台になるため、ボーナスの使い道を考える際には注意が必要です。
出典
厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査 第2表 年齢階級、勤続年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
全国健康保険協会 令和5年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表
厚生労働省 令和5年度雇用保険料率のご案内
国税庁 賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(令和5年分)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー