「国家公務員」と「地方公務員」の年収の差は?職業に就く難易度や給与水準に違いはある?
配信日: 2024.01.12 更新日: 2024.01.18
そこで今回は、国家公務員と地方公務員の違いや年収についてご紹介します。公務員を目指すのに、難易度が高いのはどちらかについても調べてみましたので、参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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国家公務員と地方公務員の違いは?
国家公務員は国に勤務する公務員で、国全体に関わる業務を行います。これに対して、地方公務員が勤務するのは都道府県や市町村など地方自治体で、自治体の住民サービスなどの業務に携わります。
国家公務員は以下のように一般職と特別職に分かれています。
●一般職
一般的な行政事務に従事する公務員・皇宮護衛官・入国警備官・外交官・税務職員・海上保安官など
●特別職
内閣総理大臣・国務大臣・裁判官・国会職員など
※出典:人事院「教えて! 人事院 【公務員について】」
所属する省庁や部署によって業務内容は異なり、例えば文部科学省は教育の振興やスポーツ・文化・科学技術などの総合的な振興に取り組みます。社会福祉や社会保障、働く環境の整備や職業の確保に取り組むのは、厚生労働省です。
地方公務員は、地方自治体が住民のために行う事業の行政施策の計画・立案や予算の編成、事務処理などを行います。地方自治体は大きく都道府県と市町村に分かれ、以下のような業務に携わります。
●都道府県
農地や都市計画、道路・河川の建設・整備、高等学校などの運営、農林水産業・商工業などの産業振興など
●市町村
住民登録、戸籍関連の事務、小中学校などの運営・医療・介護・福祉・年金の手続き、ごみの収集・処理など
国家公務員と地方公務員の年収を比較
総務省の「令和4年地方公務員給与実態調査結果等の概要」によると、国家公務員と地方公務員の平均給与月額は以下の通りです。
●国家公務員:40万5049円
●地方公務員:35万8878円
また、内閣官房内閣人事局によると、国家公務員に支給された2022年のボーナスの平均支給額は夏が58万4800円、冬は65万2100円で、合計123万6900円でした。東京都のホームページによると、地方公務員のボーナスの平均支給額は夏が73万8179円、冬は73万7718円で、合計147万5897円でした。
これをもとに年収を割り出すと以下の通りです。
●国家公務員:609万7488円
●地方公務員:578万2433円
平均年収を比較すると、国家公務員の方が地方公務員よりもやや高いことが分かります。
なるなら国家公務員と地方公務員ではどちらが難しい?
国家公務員になるには国家公務員採用試験、地方公務員になるには採用試験・選考に合格する必要があります。どちらが難しいかは、一概にはいえません。公務員試験にはさまざまな種類があり、年度によって競争倍率や試験の難易度は異なるからです。
例えば国家公務員(総合職)は、難易度の高い筆記試験・面接試験に加えて、官庁訪問もクリアしなければなりません。
語学力と専門知識が求められる外務省専門職員や、高度な専門知識が求められる国会職員は、採用枠が少なく競争率が高いといわれています。大都市圏や政令市の地方自治体職員も、小さな国家に匹敵する予算規模でスケールの大きな仕事をする人気職種で、難易度や競争率の高い難関試験です。
国家公務員(一般職)と地方上級(県職員)は、公務員試験の中でも標準レベルで比較的合格しやすいといわれています。しかし他の資格試験に比べると難易度は高く、競争率が高くなる傾向にあります。
平均年収だけでなく自分の得意分野や夢なども含めて公務員を目指そう!
国家公務員の平均年収は609万7488円で、地方公務員の578万2433円と比較するとやや高いことが分かりました。
しかしこれはあくまでも平均年収で、職種・学歴・年齢などにより支給額は異なります。自治体によっては、地方公務員の方が国家公務員よりも給与水準が高い場合もあります。公務員を目指す際は、平均年収だけでなく、自分の得意分野や夢なども含めて職種を選ぶといいでしょう。
出典
人事院 おしえて!人事院 【公務員について】11国家公務員と地方公務員はどう違いますか。12国家公務員には一般職の国家公務員と特別職の国家公務員があるとのことですが、どう違うのですか。
総務省 令和4年地方公務員給与実態調査結果等の概要 2平均給与月額(6ページ)
東京都
夏季の特別給の支給について
冬季の特別給の支給について
内閣官房内閣人事局
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