更新日: 2024.01.22 年収

夫婦あわせて「年収1000万円」は高所得世帯? 夫の稼ぎで年収1000万円の家庭とどっちがお得? メリットについても解説

夫婦あわせて「年収1000万円」は高所得世帯? 夫の稼ぎで年収1000万円の家庭とどっちがお得? メリットについても解説
「高所得世帯」という言葉を耳にすることがありますが、この表現には年収に関する具体的な基準がないため、高所得がどのくらいの年収を指すのかは一概にいえません。また、家庭ごとに夫婦の働き方も異なり、夫婦のどちらか一方が働いていることもあれば、共働きの世帯も現在では一般的になっています。
 
本記事では、高所得とされる世帯年収の基準や、世帯収入が同じであっても夫婦が共働きする場合と、夫または妻のいずれかのみが働く場合ではどちらが有利なのかを探っていきます。
御手洗康之

執筆者:御手洗康之(みたらい やすゆき)

CFP、行政書士

年収の上位10%は世帯年収なら1250万円以上、個人なら800万円以上

高所得世帯に厳密な基準はないと紹介しましたが、仮に国内上位10%を「高所得」とした場合、世帯年収では1250万円以上、個人のみを対象とした場合では800万円以上の年収が該当します。
 
図表1は総務省統計局の2022年家計調査(貯蓄・負債編)に基づくもので、2人以上の勤労者世帯において、最も割合が多かった世帯年収は1000~1250万円の11.6%でした。次いで800~900万円が10.0%を占めています。
 
世帯年収が上昇するほど配偶者の女性も働く割合が増える傾向にありますが、年収が800万円を超えるあたりから頭打ちとなります。この年収レベルに達すると夫婦で共働きしなくてもじゅうぶんな生計が立てられると考える人が多くなるのかもしれません。
 
図表1
 

 
総務省統計局 2022年家計調査(貯蓄・負債編)より筆者作成
 
個人の給与は国税庁の「民間給与実態統計調査」で確認できます。令和4年分の調査では、男女を含む全体としてのボリュームゾーンは300~400万円の16.5%で、これが頂点となりピラミッド型に広がっています。
 
男性の平均年収はこれよりも高く、300~600万円の範囲内で約50%を占めています。一方で、女性の場合は100~400万円で約60%です。この年収帯の人が夫婦で働いている場合、世帯年収で割合の多い800~900万円程度に該当するのかもしれません。
 

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同じ世帯年収なら共働きのほうが有利なことが多い

夫または妻のどちらかだけが働いて1000万円稼ぐ場合と、共働きで1000万円稼ぐ場合では、どちらがよいという絶対的な正解は存在しません。例えば、配偶者が家事や育児をしてくれるから仕事に専念できるということもあります。とはいえ、一般的には世帯年収が同じ場合、夫婦共働きのほうがメリットはあることが多くなります。
 

◆共働きのほうが有利になる要因の一例

●所得税の税率は段階的に増えていく(累進課税)ため、年収が均等であれば税負担が軽くなり、手取りが増える。
●所得制限が設けられている手当や補助金の場合、所得制限に該当しにくくなる。
●将来的に(厚生)年金が受給できる。

 
年収(額面)=手取りではありません。年収が高いほど課税総所得金額が大きくなり、それに応じて所得税額も増加します。そのため、同じ年収でも手取りには違いが生じます。
 
児童手当のように所得制限が設けられている福祉制度もあります。児童手当の所得制限は撤廃される動きとなっていますが、今後も所得制限が設けられた新たな制度が導入される可能性はあります。
 
また、単純に夫婦で働いて条件を満たせば、どちらも厚生年金を受給できるので将来の経済的な不安を軽減することも可能です。
 
基本的には夫婦どちらも働くほうが有利であることが多くなりますが、扶養に入る・入らない、103万円の壁、130万円の壁といわれるような年収の節目では、どれだけ働くのが有利なのか計算が複雑になります。具体的に金額について知りたい人は税理士などの専門家に相談することもおすすめします。
 

出典

総務省統計局 家計調査(貯蓄・負債編)調査結果 2022年(令和4年)平均結果

国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査結果-調査結果報告-

 
執筆者:御手洗康之
AFP、FP2級、簿記2級

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