更新日: 2024.01.24 年収
将来を見据えて大学院への進学をするか迷っています。「大学院卒」と「大卒」では初任給に差が生じるでしょうか?
本記事では大卒と院卒の初任給を比較するとともに、それぞれのメリットを紹介します。特徴を理解したうえで自分が理想とする将来像に合った進路を選びましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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大学院卒と大卒の初任給を比較
大学を卒業して就職を目指すか、大学院でさらに勉強してから就職を目指すか迷っている方に向けて、一つの判断材料として初任給の違いを紹介します。
まずは大学院を卒業してから就職した場合の初任給です。厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概要」によると、令和元年の大学院の修士課程を卒業した方の男女計の初任給は23万8900円でした。
いっぽうで、大学を卒業した方の初任給は21万200円です。修士課程卒業者と比較すると2万8700円の差があります。このことから、初任給だけで判断した場合は大学院の修士課程に進んだ方が初任給についての条件はいいといえるでしょう。
しかし、修士課程や博士課程に進むとその分社会に出るのが大卒の方よりも遅くなります。それぞれに特徴やメリットがあるため、自分の将来の目的に合った進路を選択することが大切です。
大学を卒業して就職するメリット
ここでは大学を卒業して院には進まず就職するメリットを紹介します。初任給は大学院よりも低い傾向ですが、早く社会に出られる大卒のメリットを確認しましょう。
院卒よりも早く社会経験が積める
大卒のメリットとして、早く社会経験が積めることが挙げられます。企業は自社に利益をもたらしてくれる人材を高く評価します。そのため、実務経験を積み早くから仕事で活躍を重ねることで昇給や昇進を目指せるでしょう。
若さやポテンシャル重視の企業にマッチしやすい
企業によっては新卒者に経験やスキルではなく、将来性を期待します。入社後すぐに結果を出せるかよりも、今後の業務や研修を積み重ね将来的に成長できるかどうかを重要視する場合もあるでしょう。そのため、若く柔軟性のある大卒の方を採用したいと考える企業も多くあるようです。
大学院進学にかかる費用が節約できる
大卒で就職することで大学院進学にかかる費用を節約できます。またそれだけではなくお給料も発生するため、院卒よりも早くからお金を稼ぐ経験を積めるともいえます。
大学院進学の学費で奨学金を借りた場合、卒業して就職した後も長く返済が続いてしまいます。初任給が多くても返済の負担が発生してしまうでしょう。大卒で就職すると大学院進学の費用がかからないため、その分金銭的負担が少なくなると考えられます。
大学院を卒業して就職するメリット
ここでは、大学卒業後に大学院へ進んでから就職するメリットを紹介します。大卒の方より初任給はいいですが学費の負担が増す大学院進学。メリットを理解して将来の進路にあわせた選択を行いましょう。
専門性の高い職種に就職しやすい
大学院に進学して学びを深めることで専門性の高い職種に就職しやすくなるメリットがあります。特に、理系の研究領域の専門知識や経験が必要とされる技術職や研究職は、新卒の応募条件として修士以上の学位を求められるケースが多くあるようです。そのため、将来研究に携わる職種に就きたいと考えている場合は、大学院に進んでからの就職が向いているといえるでしょう。
興味ある分野の研究に集中できる
大学院へ進学すると自分の行いたい研究に集中できる時間が持てます。また、研究に没頭して取り組むことで専門性を高められ、ジョブ型雇用で有利に就活を進められる可能性があります。
就職先の選択肢が広がる
大学院に進学してから就活を行うと、採用条件において学歴不問や大卒以上としている企業はもちろん、大学院卒、修士以上と条件を絞っている企業への応募も可能になります。大手企業かつ研究職の場合は高度な専門知識が求められるため、大学院卒以上を募集しているケースも多くみられます。そのため、大学院に進学しておくことで就職先の選択肢が広がるといえるでしょう。
大卒と院卒それぞれのメリットを把握して進路を選びましょう
上記調査により、大卒と院卒の初任給を比較した場合、院卒の方が2万8700円多く給料をもらえるということが分かりました。
しかし、その分大学院進学費用がかかっていることを忘れてはいけません。大卒と院卒はそれぞれにメリットがあります。早くから社会に出て経験を積みたい場合は大卒で就職、専門性を高めて研究職に就きたいと考えている場合は院卒など、自分の将来の目的に合わせて進路を選ぶことが大切です。
出典
厚生労働省 令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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