更新日: 2024.03.17 年収

「地方の田舎住み」です。時給が都会と違うと聞いたのですが「1ヶ月」でいくら差がありますか?

「地方の田舎住み」です。時給が都会と違うと聞いたのですが「1ヶ月」でいくら差がありますか?
2023年10月、全国の最低賃金の引き上げがありました。全国平均で43円の増額は平成14年までさかのぼっても最高額です。
 
最低賃金の全国平均は1004円とのことですが、地域によってどのくらい差があるのか気になる方もいるかもしれません。本記事では、地方と都市部の賃金差を紹介するとともに、1日5時間働いた場合の金額差などを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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地方と都市部の賃金はどれくらい違う?

地方と都市部では最低賃金の平均に大きな差があり、最低賃金平均が最も低い岩手県の893円と最も高い東京都の1113円では1時間勤務で220円の差が生じています。
 

地方の賃金

こちらでは、令和5年度の地方の最低賃金を価格が低い順に表へまとめました。
 

順位 都道府県 時給 前年比
1位 岩手県 893円 4.60%
2位 沖縄県 896円 5.00%
2位 徳島県 896円 4.80%
4位 秋田県、愛媛県、高知県、
宮崎県、鹿児島県
897円 5.20%
5位 青森県、長崎県、熊本県 898円 5.30%

※厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」を基に筆者作成
 
上記より、1~5位は最低賃金が900円に満たないことが分かりました。
 

都市部の賃金

こちらでは、令和5年度の都市部の最低賃金を価格が高い順に表へまとめました。
 

順位 都道府県 時給 前年比
1位 東京都 1113円 3.80%
2位 神奈川県 1112円 3.80%
3位 大阪府 1064円 4.00%
4位 埼玉県 1028円 4.20%
5位 愛知県 1027円 4.20%

※厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」を基に筆者作成
 
1~5位は最低賃金が1000円以上であることが分かりました。
 

1日5時間働く場合の給料は1ヶ月で2万2000円違う

最低賃金が都道府県別でワースト1位の岩手県の893円とベスト1位の東京都の1113円では、どのぐらいの差が生じるのか計算してみましょう。
 

地方で1日5時間勤務を20日続けた場合

例えば、最低賃金が893円の岩手県で1日5時間20日働いて100時間勤務とした場合は8万9300円を受け取れます。
 

都市部で1日5時間勤務を20日続けた場合

最低賃金が1113円の東京都で1日5時間20日働くと、11万1300円を受け取れます。東京都と岩手県を例に考えても、地域によって同じ勤務時間で、最大2万2000円の差が生じてしまいます。
 
単純に同じ職種、時間で見ると、かなり都市部が多く支払われる印象があるでしょう。しかし、人の多さから対応する業務の量を想像してみると都市部の方がハードであると考えられます。逆に地方でも、観光地など人が集まる場所の時給は、同じ地域の中でも多少高めに設定されることが多い傾向です。
 

地方と都市部のメリット・デメリット

最低賃金が地方と都市部ではかなり差があります。ここでは、地方で生活することと都市部で生活することのメリット・デメリットについて解説しましょう。
 

地方のメリット・デメリット

地方居住でのメリットは、家賃と物価が安いこと、地域のコミュニティーが強いことなどです。家賃や食費は、都市部と比べて地方の方が安いこともあり、生活費の部分では地方の方が負担は少ない場合もあるでしょう。
 
また、近所付き合いや地域のコミュニティーに参加するとつながりができ、困ったことがあれば助け合う場面も出てきます。デメリットは交通の便やお店も少なく、通勤に不便を感じる場合があることです。
 

都市部のメリット・デメリット

都市部は交通の便や、店舗の種類・数が圧倒的に多く、さまざまな職種を選べるメリットがあります。自分のやりたい職業を選べるのは1番のメリットでしょう。周りの目を気にすることなく、合わなければ別の仕事に切り替えられることもいい点です。
 
また、多くの店舗が長い時間営業していることから、自分の働きやすい時間に働けるのも大きなポイントです。
 
デメリットは、都市部首都圏は住んでいる人口が多いため、対応するお客さまの数も地方より多いといえるでしょう。地方よりも時給は数百円高めですが、それだけ仕事量も多い傾向です。
 

地方と都市部は良さが異なる

地方は、生活費が節約できたり、地域との関係性が深まって近所付き合いの中で助け合ったりすることもできます。都市部は、働けば働いた分だけしっかり給与がもらえるので自立した生活を送れる点が魅力です。
 
地方と都市部、それぞれにメリット・デメリットはあります。職種の選択の幅や娯楽施設の有無、交通機関の便利さや不便さ、さまざまな条件をならべた上で、自分の理想とする生活スタイルや自分の性格などを考えた選択が大切です。
 
自分が絶対に譲れないものを大切にし、地方・都市部での生活を楽しく過ごしてください。
 

出典

厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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