更新日: 2024.04.02 年収
【パワーカップルの定義】世帯年収「800万円」でパワーカップルと名乗ってもいいですか?
しかし、具体的に年収がいくらずつだとこのように名乗れるのか、その定義については明確になっていないようです。
本記事では、共働き夫婦の平均年収や「世帯年収800万円」ではパワーカップルに該当するのかをご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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「パワーカップル」の定義とは?
女性の社会進出が進み、共働きの家庭が増えてきた今「パワーカップル」という言葉を耳にすることが多くなってきました。
パワーカップルとは「夫婦ともに高収入のカップル」を指して使われる言葉ですが、その定義については明確になっていません。
いくつかの考え方があるようですが、例えば株式会社ニッセイ基礎研究所では「夫婦ともに年収700万円以上の世帯」をパワーカップルの指標としています。この指標に基づくと、夫婦の収入を合わせた「世帯年収が800万円」の場合は、パワーカップルには該当しないことが分かります。
共働き夫婦の平均収入は?
総務省統計局の「家計調査【家計収支編】」によると、2023年の夫婦共働き世帯における1ヶ月の実収入は69万2685円です。1年に換算すると約831万円になります。そのうち「世帯主が夫の世帯」の夫の平均収入は47万475円、妻の平均収入は17万9939円です。
夫の平均収入を1年に換算すると約565万円、妻は約216万円となります。
株式会社ニッセイ基礎研究所によると「パワーカップル」とは、夫婦それぞれが年収700万円以上であることが指標となるため、平均収入と比較すると相当高いことが分かります。
パワーカップルになれる職業は?
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、パワーカップルを目指せるような高収入の職業には表1のようなものがあります。
表1
きまって支給する 現金給与額 |
年間賞与その他 特別給与額 |
平均年収 | |
---|---|---|---|
医師 | 109万6100円 | 113万5700円 | 1428万8900円 |
法務従事者 | 56万5500円 | 292万7900円 | 971万3900円 |
大学教授 | 66万700円 | 272万8200円 | 1065万6600円 |
管理的 職業従事者 |
54万7400円 | 205万8400円 | 862万7200円 |
※厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
管理的職業従事者とは、「課(課相当を含む)以上の内部組織の業務を管理・監督する仕事に従事する役職」をいいます。表1のように、例えば大学教授や医師などの収入の多い職業、もしくは、課長や部長などのポジションに就くことができれば、パワーカップルになれる可能性があるでしょう。
「世帯年収800万円」ではパワーカップルとは呼べない
夫婦ともに高収入なカップルを指して「パワーカップル」と呼ぶことが増えてきていますが、その定義についてはニッセイ基礎研究所が発表した「夫婦ともに年収700万円以上」を始め、さまざまな考え方があります。
共働きの平均世帯収入は約831万円なので、パワーカップルを名乗れるようになるには相当な高収入を得る必要があることが分かります。パワーカップルになるためには、昇進して管理職になるか、収入の高い職業に就く必要があるでしょう。
出典
株式会社ニッセイ基礎研究所 「パワーカップル」世帯の動向(1)-夫婦とも年収700万円超は共働き世帯の約2%でじわり増加。夫が高年収でも働く妻は増加傾向、夫婦間の経済格差拡大か。
政府統計の総合窓口 e-Stat 家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表
政府統計の総合窓口 e-Stat 賃金構造基本統計調査/令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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