更新日: 2024.04.26 年収

首都圏は「住む場所によって稼ぎが違う」って本当?「お金持ち」はどこに住んでいる?

首都圏は「住む場所によって稼ぎが違う」って本当?「お金持ち」はどこに住んでいる?
首都圏と聞くと都会のイメージがあり、稼ぎも多いと考える方も少なくありません。しかし、同じ首都圏でも場所によって平均所得額は異なります。
 
なお、所得額を比べる際は給料以外の所得も含まれているため、実際の給与収入は少ない可能性があることに留意しておきましょう。
 
今回は、首都圏や東京都23区で所得の多い地域や、世間で住んでいると聞いたらすごいと思われている地域などについてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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首都圏で所得の多い地域は?

今回首都圏の所得を比べるにあたって、首都圏の定義を「首都圏整備法施行令」で定められている以下の1都7県とします。

●東京都
●神奈川県
●埼玉県
●千葉県
●茨城県
●栃木県
●群馬県
●山梨県

総務省統計局が公開している「統計でみる市区町村のすがた」によると、首都圏の課税対象所得額や所得割の納税義務者数は表1の通りです。
 
表1

都県名 全体の課税対象所得額 所得割の納税義務者数 一人あたりの課税対象所得額
東京都 34兆2219億200万円 734万2845人 約466万578円
神奈川県 18兆3268億8600万円 465万1704人 約393万9822円
埼玉県 12兆6471億2400万円 361万6014人 約349万7532円
千葉県 11兆1322億9600万円 309万2223人 約360万95円
茨城県 4兆4234億1400万円 135万5262人 約326万3881円
栃木県 2兆9443億4000万円 91万8437人 約320万5816円
群馬県 2兆8744億7700万円 90万5595人 約317万4131円
山梨県 1兆1867億6900万円 37万8479人 約313万5627円

※総務省統計局「統計でみる市区町村のすがた2023」を基に筆者作成
 
あくまで全体額ではありますが、首都圏のなかでは東京都の所得額が最も多いといえるでしょう。一人あたりに換算した所得額も、東京都が最も多いです。
 

東京都23区で所得の多い地区は?

総務省統計局の同調査によると、東京都全体の課税対象所得額のうち、25兆9268億4900万円が東京都23区の金額です。東京都全体のおよそ76%が23区の所得額となり、大半を占めていることが分かります。
 
さらに、東京都23区の一人あたりの所得額ランキングは以下の通りです。

1位:港区 約1184万6564円
2位:千代田区 約985万1792円
3位:渋谷区 約911万6520円
4位:中央区 約712万4556円
5位:目黒区 約638万7936円
6位:文京区 約624万1260円
7位:世田谷区 約572万1771円
8位:新宿区 約561万4120円
9位:品川区 約517万1825円
10位:杉並区 約478万1483円
11位:豊島区 約465万8393円
12位:江東区 約462万402円
13位:台東区 約446万376円
14位:大田区 約444万5707円
15位:中野区 約432万18円
16位:練馬区 約429万8557円
17位:墨田区 約405万591円
18位:北区 約389万6762円
19位:荒川区 約387万8345円
20位:江戸川区 約378万1858円
21位:板橋区 約377万3174円
22位:足立区 約357万10円
23位:葛飾区 約356万8145円

首都圏と聞いて思い浮かべる方も多い東京都23区ですが、平均所得額に差があることが分かります。同じ東京都でも、住んでいるエリアによって所得額は異なるといえるでしょう。
 

世間が思う東京都でお金持ちが住んでいそうなエリア

株式会社LIFULLが実施した調査によると、「住んでいると聞いたらスゴイ! と思う駅」のトップ5のうち、3駅が港区、1駅が千代田区にある駅でした。さらに、「スゴイ! と思う駅のある街に対して抱いているイメージ」の第1位は「お金持ちが住んでいる」でした。
 
平均所得額が高い区は、世間のイメージとしてもお金持ちが住んでいそうなエリアとして認識されていると考えられます。
 

首都圏のなかでも東京都の所得が多い傾向にある

首都圏にある1都7県のなかでも、やはり東京都の所得額が多い傾向にあります。さらに細かくみると、23区の合計所得額が東京都全体の約76%を占めている結果でした。
 
しかし、同じ23区内でも所得額に差はあるため、東京都に住んでいてもエリアによって収入は異なるといえるでしょう。
 
世間のイメージでは、住んでいたらすごい駅のトップ5のうち港区にある駅が3駅挙げられています。実際に総務省統計局の調査においても一人あたりの所得額は港区が一番多いため、世間のイメージ通り「お金持ち」は港区に住んでいる可能性が高いといえるでしょう。
 

出典

e-Govポータル 首都圏整備法施行令(昭和三十二年政令第三百三十三号) 第一条(東京都の区域の周辺の地域)
総務省統計局「統計でみる市区町村のすがた」
政府統計の総合窓口「統計でみる市区町村のすがた」
株式会社LIFULL LIFULL HOME’S発表 「住んでいると聞いたらスゴイ!と思う駅」ランキング(東京篇)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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