更新日: 2024.05.07 年収

社会人2年目になりましたが、新卒よりも手取りが減ると聞いて腑に落ちません。一体どうしてなのでしょうか?

社会人2年目になりましたが、新卒よりも手取りが減ると聞いて腑に落ちません。一体どうしてなのでしょうか?
社会人1年目で初めて給料をもらったときは、自分で働いて稼いだお金を受け取れるとうれしい気持ちになった人も多いでしょう。給料のありがたさを感じる1年目ですが、2年目に入ると、なぜか手取りの金額が下がってしまうケースがあります。
 
そこで本記事では、2年目から手取り額が減る理由や住民税を減らすための方法を紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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社会人2年目は住民税が課税される

社会人2年目になったとき、新卒入社でもらっていた給料よりも手取りが減ってしまう理由には、住民税が関係しています。住民税は、前年の所得に対して課税されます。社会人1年目のときには課税されておらず、2年目の6月から支払いがスタートするため、新卒時よりも給料から引かれる金額が多くなるのです。
 

住民税とは

住民税には、道府県民税と市町村民税の2つがあります。地方税の一種であり、公共施設や上下水道、ごみ処理、学校教育などの行政サービスの活動費にあてる目的で徴収されます。住民税は各地域の行政サービスの財源となるため、自治体によって金額が異なる点が特徴です。
 

均等割と所得割

住民税の金額は、「均等割」と「所得割」で算出されます。均等割は、非課税限度額を上回る住民に支払い義務が課せられ、県によって標準税率が定められています。例えば東京都の場合、都道府県民税は1000円、市町村民税は3000円です。
 
一方所得割とは、前年の所得金額に応じた金額の支払い義務が課せられます。例えば、東京都の所得割の標準税率は、都道府県民税が4%、市町村民税が6%の合計10%です。
 

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住民税を減らすためにできること

社会人2年目から課せられる住民税ですが、せっかく仕事に慣れてきて余裕が出てきたのに、収入が減ってしまうのは悲しいものです。その後、昇給などにより収入アップは望めますが、1年目から2年目にかけて一度減ってしまうと、喜びも薄れてしまうでしょう。
 
そこで本項では、住民税の負担を減らして収入の減額を抑えるためのポイントを紹介します。
 

医療費控除を活用する

医療費控除とは、1年間に支払った医療費の金額が10万円を超えた場合に受けられる控除制度です。医療費控除の計算は、以下の通りです。
 
「実際に支払った医療費の合計金額」-「保険金で補てんされる金額」-「10万円」
 
医療費控除では、最大200万円まで控除されます。また総所得金額が200万円未満の納税者は、総所得金額の5%が控除されます。
 

生命保険料控除を活用する

生命保険料控除とは、納税義務のある個人が生命保険料や介護医療保険料、個人年金保険料を支払った場合に一定金額の所得控除を受けられる制度です。控除額の計算方法は、図表1の通りです。
 
図表1

区分 年間払込保険料額 控除金額
一般生命保険料 1万2000円以下 払込保険料全額
介護医療保険料 1万2000円超3万2000円以下 (払込保険料×1/2)+6000円
個人年金保険料(税制適格特約付加) 3万2000円超5万6000円以下 (払込保険料×1/4)+1万4000円
5万6000円超 一律2万8000円

※各控除の適用限度額は7万円
出典:(公社)生命保険文化センター「税金に関するQ&A 生命保険料控除制度とは?」
 
生命保険に加入している方は、毎年必ず生命保険料控除を利用しましょう。
 

iDeCoを活用する

iDeCoとは、自分が拠出した掛け金を運用して資産を形成する年金制度です。iDeCoでは掛け金が所得控除となるため、節税対策にもなります。例えば、毎月1万円の掛け金を運用した場合、住民税10%が控除となり、年間2万4000円の税金が軽減できるのです。
 

ふるさと納税を活用する

ふるさと納税は、納税という言葉がついていますが、実際には都道府県や市町村への寄附です。ふるさと納税で好きな地域に寄附をすると、自己負担額の2000円を除いた全額が控除されます。ただし、年収や家族構成によって控除できる上限額が決まっている点に注意してください。
 

住民税の負担を減らす方法は複数ある

社会人2年目に課される住民税。収入は変わらなくても1年目に支払いがなかった住民税の支払いが増えるため、手取りの金額が減ってしまうこともあります。2年目になったときに手取り金額を減らさないためには、1年目に医療費控除や生命保険料控除などを活用する方法がおすすめです。会社員でも住民税の負担を軽減する方法はいくつかあるため、活用方法をチェックしましょう。
 

出典

財務省 Q住民税について教えてください。所得税とはどう違うのですか?そもそも国税と地方税の違いはなんですか?
総務省 地方税制度 やさしい地方税 個人住民税
東京都主税局 個人住民税
国税庁 No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
公益財団法人生命保険文化センター 税金に関するQ&A 生命保険料控除制度とは?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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