更新日: 2024.05.28 年収
年収600万円で子ども2人の4人家族です。病気など万一のときのお金をとっておきたいのですが、どのくらい必要で貯め方はどうしたらいいのでしょうか?
そこで本記事では、万が一のときに生活を支える資金の金額の目安や、上手な貯め方のポイントを分かりやすくまとめました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
万が一のときのための「生活防衛資金」目安は生活費の3ヶ月~1年分
家計を考えるうえで忘れてはならないのが、何らかの理由で収入が減少したり途絶えたりした際に生活を支えるための資金の備えです。
突然の病気やけが、失業、自然災害などによって、収入と支出のバランスが大きく崩れる可能性はどの世帯にもあり得ることです。このような万が一の事態に備えて、通常の貯蓄とは別に当面の生活資金として蓄えておくお金を「生活防衛資金」といいます。
生活防衛資金の蓄えがない場合、貯蓄の状況によってはその日の生活費やローン返済にも困ることになり、生活の立て直しが困難になることが考えられます。また、教育資金や老後資金のための貯蓄があったとしても、生活のために切り崩すことになれば、将来にわたる資金計画に影響が出るでしょう。
備えとして保険に加入している場合も、請求してから給付を受けとるまでにはタイムラグが生じます。その間の生活をしのぐための資金は必要なのです。
生活防衛資金の目安は、一般的に生活費の3ヶ月~1年分といわれています。普段の家計をもとに必要な生活防衛資金を試算して、貯蓄計画を立てましょう。
年収600万円・子ども2人の4人家族に必要な生活防衛資金の目安は?
年収600万円で子ども2人の家族には、生活防衛資金がどれくらい必要なのでしょうか。
総務省「2023年 家計調査」の結果によると、年収600~650万円の4人世帯の1ヶ月当たりの生活費(消費支出)は約28万円です。これは子ども2人の世帯に限った数字ではありませんが、対象世帯の18歳未満人員の平均が1.89人であるため、子ども2人の世帯の実態と掛け離れてはいないでしょう。
1ヶ月の生活費28万円という数字をもとにすると、必要な生活防衛資金は3ヶ月分の約84万円から1年分の約336万円であると計算できます。
ただし、この数字はあくまでも統計データをもとにしたものであり、各家庭の事情によってローンや医療費、教育費などの支出状況は大きく異なるはずです。必ず家庭の実情に合わせて必要な生活防衛資金の見積もりを出し、不足がないように備えておくことが大切です。
生活防衛資金を上手に貯めるポイント
生活防衛資金は必要な備えとはいえ、通常の貯蓄のほかにまとまった蓄えを確保するのは簡単ではありません。そこで、次のようなポイントを意識して、生活防衛資金を上手に貯める工夫をしましょう。
●生活費・通常の貯蓄とは口座を分ける
●先取り貯金をする
●固定費の見直しや副業で資金の余裕を作る
生活費や通常の貯蓄と生活防衛資金の口座を分けるのは、大切なポイントです。生活費と同じ口座で生活防衛資金を管理すると、どんぶり勘定で使い込んでしまい、なかなか貯まらない恐れがあります。また、備えの状況が把握しやすいように、通常の貯蓄とも口座を分けるのがおすすめです。
なお、生活防衛資金は手を付けずに一定の金額をキープしておく必要があるお金です。そのため、投資など元本割れのリスクがある貯め方は向きません。生活防衛金の管理は、資産が保護される専用の預貯金口座を作ることをおすすめします。
また、生活防衛資金に回すお金を確実に確保するには、先取り貯金を習慣にするとよいでしょう。先取り貯金とは、収入が入ったら一定額を先に貯蓄に回し、残りで生活費などのお金をやりくりする方法です。
収入のうち残ったお金を蓄えに、と考えると、つい使いすぎてしまってなかなか貯められない人も多いものです。先取りして貯蓄することで、確実に蓄えを積み立てられるでしょう。もしも先取り貯金をすると生活が苦しいようであれば、固定費を見直して支出を減らす、副業で収入を増やすなどの方法を検討するのもひとつの方法です。
家計を見直して万が一のための資金を上手に確保しよう
万が一のことが起こっても、当面の生活を心配しなくてよくなります。3ヶ月~1年間の生活費をまかなえる金額を目安に、計画的に資金を積み立てましょう。
貯蓄とは別に生活防衛資金を積み立てるのが難しい場合は、先取り貯金などの工夫をすると同時に、家計の見直しも必要です。ムダな支出を一掃する機会と捉えて、固定費の見直しから始めてみるとよいでしょう。
出典
総務省統計局 家計調査 家計収支編 表番号2-7 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 4人世帯(有業者1人)-年間収入階級別 勤労者世帯 2023年
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー