「教員」を目指している高校生の娘。「民間企業」の年収と比べてどのくらい差があるのでしょうか?

配信日: 2024.09.08 更新日: 2024.09.09

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「教員」を目指している高校生の娘。「民間企業」の年収と比べてどのくらい差があるのでしょうか?
生徒の成長を間近で見られる教員の仕事は、やりがいを感じられる職業の1つです。その際に、民間企業と比べて給与がどの程度もらえるのか気になる方もいるのではないでしょうか?
 
そこで今回は、教員の平均年収と民間企業との差についてご紹介します。教員を目指そうとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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教員の年収は民間企業の年収より多い?

国公立の学校に勤務する教員は、民間企業よりも多くの給与をもらっていると考えている方もいるでしょう。それぞれの平均年収を比較してみましょう。
 

教員の平均年収

私立学校の教員の場合は学校ごとに給与額が決まっており、学校によって金額に差があるようです。そのため、今回は一例として地方公務員として働く教員の平均給与と年収を確認していきます。
 
総務省の令和4年地方公務員給与実態調査の平均給与と、ボーナスを基に年収を計算したものが表1です。
 
表1

勤務先 平均給与 ボーナス 平均年収
小・中学校(幼稚園) 40万8337円 168万6061円 658万6105円
高等(特別支援・専修・各種)学校 43万2201円 176万5560円 695万1972円
高等専門学校 53万1046円 232万5000円 869万7552円

※総務省「令和4年地方公務員給与の実態」を基に筆者作成
 
小学校・中学校・高校ともに、年収は650万円を超えています。高度な専門知識が求められる高等専門学校は800万円を超えており、ほかの教員と比べ高い年収となっています。
 

民間企業の平均年収

次に、民間企業の平均年収を確認しましょう。国税庁の令和4年分民間給与実態統計調査によると、企業規模別(資本金額別)の平均年収は表2の通りです。
 
表2

資本金額 平均給与 ボーナス 平均年収
2000万円未満 30万4500円 49万7000円 415万1000円
2000万円以上 31万6750円 70万1000円 450万2000円
5000万円以上 約33万4920円 88万3000円 490万2000円
1億円以上 約37万9167円 112万3000円 567万3000円
10億円以上 約46万0917円 169万6000円 722万7000円
全企業平均 約35万5083円 97万2000円 523万3000円

※国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」を基に筆者作成
 
資本金の額が多くなるほど、社員の年収も高くなる傾向があるようです。全企業の平均年収がおよそ523万円となっており、地方公務員の教員の中でもっとも年収の低い「小・中学校(幼稚園)教育職」の約658万円と比べ、約130万円低くなっています。
 
小学校・中学校・高校教員の平均年収を超えられるのは、資本金10億円以上の規模の大きい株式会社のみであることから、地方公務員の教員の年収は高い傾向にあるようです。
 

教員の給与はどう決まる?

地方公務員の給与は、職種別の給料表を基に決定します。給料表は、職務の「級」と、経験年数などが考慮され級を細分化した「号給」によって、給料月額が決められています。級や号給が上がることで、給料が上がる仕組みです。
 
なお、地方公務員の教員には時間外手当が付きません。その代わりに、校長・教頭以外の教員には「教職調整額」と呼ばれる手当が、令和6年現在は給料月額の4%支給されています。
 

教員の年収は民間企業よりも高い傾向にある

地方公務員の教員の年収は、小学校・中学校・高校でおよそ650万円~870万円程度となっており、民間企業の年収よりも高い傾向にあります。
 
ただし、教員を目指す際は働き方も考えることが重要です。教員の仕事はやりがいもある分、業務量も多く勤務時間も長くなりやすいとされています。教員志望の方は、年収だけではなく仕事内容なども考慮したうえで検討してみてください。
 

出典

総務省 令和4年地方公務員給与の実態令和4年4月1日地方公務員給与実態調査結果 第5表
国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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