ボーナス支給ってなぜ「夏」か「冬」が多いの?秋や春の支給じゃだめなの?

配信日: 2024.09.27

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ボーナス支給ってなぜ「夏」か「冬」が多いの?秋や春の支給じゃだめなの?
月々支払われる給与とは別に、ボーナスを受け取れる会社は数多くあります。ボーナスは一時的にもらえるお金であり、企業によっては月給を大きく超える額を受け取れるケースもあるでしょう。
 
ボーナスは一般的に夏季と冬季に支給されるケースが珍しくありません。ニュースなどで「夏のボーナス」「冬のボーナス」という表現を聞いたことがある人も少なくないでしょう。
 
本記事では、ボーナスの支給時期が夏と冬に多い理由について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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ボーナスに関する基本情報

最初に、ボーナス(賞与)に関する基本的なポイントを取り上げます。ボーナスについてぼんやりとしか理解していないという人は参考にしてください。
 

民間企業のボーナスの有無や時期に決まりはない

一般企業に勤める会社員は、法律でボーナスの支給が定められているわけではありません。ボーナスの有無や支給のタイミングは、企業に裁量が任されています。実際、ボーナスがない会社は少なくないようです。
 
ちなみに公務員のボーナスは「期末・勤勉手当」という名称で支給されており、規定があります。国家公務員は、原則6月30日と12月10日の2回支給のようです。地方公務員については各自治体の条例によるものの、一般的に国家公務員に準じた支給日になるようです。
 

ボーナスが主に夏と冬に支給される理由として考えられる要素

ボーナスが支給される場合、夏と冬が一般的ですが、それには以下のような要素が関係していると考えられます。
 
・歴史的な経緯
江戸時代の慣習では、盆と年末の時期に奉公人へ小遣いが渡される風習がありました。
 
・経済復興期の影響
戦後の復興期に、国民全体が足並みをそろえようと、盆と年末年始に休暇を取る風習が出てきました。そのため物入りなこれらの時期における「臨時収入」のニュアンスで支給する企業が現れたようです。
 
すべての企業がこれらの要素を背景にボーナス時期を決めているとはいえませんが、昔からの風習で規定されているケースも少なからずあると考えられます。
 

夏と冬のボーナス支給額はどちらが多い?

総務省統計局の「毎月勤労統計調査(2023年)」によると、1000人以上の事業所規模における全労働者の一人あたりの平均支給額は、夏季と年末で以下の通りです。
 

・夏季:76万3440円
・年末:72万7381円

 
令和5年についていえば、夏季ボーナスが数万円ほど多い結果でした。
 
ボーナスは全企業で一律的に決められているものではないため、夏と冬のボーナスどちらが多いかは企業によって異なるでしょう。また、業績に応じてボーナスが変動する企業もあるため、夏と冬で大きく差が出る可能性もあります。
 
また、公務員のボーナス事情について、内閣府官房内閣人事局が発表した報道資料によると、令和5年度の国家公務員における期末・勤勉手当の平均支給額については以下の通りです。
 

・令和5年6月期:約63万7300円(支給月数:2.16月)
・令和5年12月期:約67万4300円(支給月数:2.26月)

 
こちらは冬のボーナスの方が数万円ほど高いことが分かります。公務員も勤務成績によって勤勉手当の支給月数が変動するため、夏と冬で差が出ることも考えられるでしょう。
 

夏・冬のボーナスが多い理由は歴史的な背景と関係がある

国家公務員は6月と12月の支給が規定されていますが、一般企業は夏と冬にボーナスを支給しなければならない決まりはありません。ほかの時期の支給であっても問題ないといえます。また夏と冬どちらのボーナスが多くなるかは、企業あるいはその時期の業績などにより変わる可能性があるでしょう。
 

出典

総務省統計局
 毎月勤労統計調査 全国調査/夏季賞与 事業所規模1000人以上の結果 2023年
 毎月勤労統計調査 全国調査/年末賞与 事業所規模1000人以上の結果 2023年
内閣府官房内閣人事局
 令和5年6月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給
 令和5年12月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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