更新日: 2024.09.28 年収
ボーナスは「年2回」が普通ですか? 前の職場では「年3回」出ていたので、2回だけだと計画が立てにくく困っています。
本記事では、年2回のボーナス支給が一般的かどうか解説し、職場による違いや支給頻度の影響について考察します。ボーナスの計画的な利用方法や、年1回、2回、3回、4回それぞれの場合の注意点なども説明します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ボーナスの平均支給額
まずは、ボーナスの平均支給額についてみていきましょう。
パーソルキャリア株式会社(東京都千代田区)が運営する、求人情報・転職サイトdodaによる「ボーナス平均支給額調査(2023年版)」(調査期間:2023年8月23日~9月1日、調査対象:20~59歳の男女1万5000件)では、ボーナスの平均支給額は年間107万1000円となっています。
夏季は50万8000円、冬季は50万7000円と季節による差はさほどありません。しかし、男性平均121万9000円、女性平均77万9000円と性別による差が大きいのが特徴です。
また、年代によってもボーナス支給額が異なります。それぞれの年間ボーナス支給額は、20代で70万9000円、30代で99万3000円、40代で112万円、50代で129万5000円と、年齢が高くなるほどボーナス支給額も高額になっています。
ボーナスがないケースも
企業によっては、ボーナスの支給がないケースもあります。特に、規模の小さい企業や年俸制を導入している企業、労働組合がない企業などでは、ボーナス制度が導入されていないことが多いようです。
ボーナスは法的に義務付けられているわけではないため、支給しないからといって違法ではありません。
また、ボーナスがないことはデメリットに思えますが、ボーナス制度を導入していない企業では月々の給与が高く設定されていることが多いのが特徴です。特に、年俸制を導入している企業の場合には、1年間の給与総額が決まっており、業績不振によって年収減少するリスクが少なく、安定した収入を得やすいといったメリットもあります。
ボーナスを年1回にすると節税になる?
ボーナスが支給された場合、その額面から社会保険料等が引かれます。ボーナス回数が多くなると、支給ごとに保険料等が引かれることになるため、年1回の支給と年2回の支給では手取り額に差が出ることに注意が必要です。
また、ボーナスに対して厚生年金保険料の上限額は150万円と定められており、超過分に関しては対象外です。このことから、年間のボーナスが200万円だった場合、2回に分けて支給されるよりも、1回で支給されたほうが手取り金額は多くなります。
ボーナス年4回以上になると報酬になる?
健康保険や厚生年金における賞与の取り扱いは、厚生労働省の通知による「賞与の支給が、給与規定、賃金協約等の諸規定(以下「諸規定」という。)によって年間を通じ四回以上の支給につき客観的に定められているとき。」に該当する場合には、標準報酬月額に関わる報酬に該当するとされています。
年4回以上のボーナスが報酬として扱われることによって、賞与を対象として保険料を計算するのではなく、標準報酬月額の対象として計算されることになります。厚生年金の場合、標準報酬月額の等級が1~32等級まで定められており、32等級の場合は65万円です。
現時点で標準報酬月額が上限の65万円に該当している場合、報酬として扱われるボーナス分を標準報酬月額に上乗せしたとしても保険料が増えることはありません。また、賞与として保険料が引かれることもないため、保険料負担の減額につながります。
ボーナスを賢く使おう
ボーナスの年間支給回数によって、税金や保険料が異なります。また、ボーナスの支給回数は企業側の判断によるため、支給されたボーナスを賢く運用することが大切です。ボーナスの無駄遣いをなくし、賢く使う方法は次のようなものがあります。
・将来のライフプランを計画する
・使い道ごとに割合を決めておく
まずは、今後どのようなシーンでいくら必要になるかというように、将来のライフプランを立てましょう。結婚資金や住宅資金、老後資金など、年代ごとに必要なお金について考えておくことが大切です。
また、自身のボーナス支給タイミングに合わせて、使い道だけでなく、消費する割合についても検討してみましょう。事前にどのくらいのお金を使うのか決めておくことで、無駄遣いを減らしやすくなります。
出典
パーソルキャリア株式会社 求人情報・転職サイトdoda ボーナス平均支給額調査(2023年版)
日本年金機構 厚生年金保険の保険料
厚生労働省 健康保険法及び厚生年金保険法における賞与に係る報酬の取扱いについて
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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