更新日: 2024.10.03 年収
「看護師」の友人が「毎日大忙しだ」と嘆いていました。忙しい分「高収入」なのでしょうか?
しかし年収はその過酷な業務に見合ったものではないのでしょうか。本記事では、看護師の年収や離職率、業務が大変な理由について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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看護師に関する基本知識
看護師は、法律の定めのもと行える仕事です。保健師助産師看護師法第5条によると「「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。」とされています。
看護師の勤務先
看護師と聞くと、病院で勤務するイメージがありますが、活躍の場は多岐に渡ります。厚生労働省によると、令和4年末時点で全国に131万1687人の看護師が活躍しているとされています。
そのなかで最も多い勤務先は病院です。約70%の看護師が病院で勤務していますが、次いで診療所や助産院があり、そのほかにも訪問看護ステーションや介護保険施設、社会福祉施設、保健所など多くの場所で看護師が活躍しているのです。
都会ほど看護師は少ない
調査によれば人口10万人あたりの看護師数は全国のなかで高知県が最も多く、次いで鹿児島県、佐賀県と続いているという結果があります。一方で東京にも隣接している埼玉県が最も少なく、続いて千葉県、神奈川県という結果も出ており、都会の看護師不足が分かります。
看護師の年収はどれくらい?
医療に携わり、人の命を守る仕事である看護師の年収は、勤務先やエリアによっても異なりますがおよそ470〜500万円とされています。同じ医療従事者でも医師と比較すると金額に大きな差はありますが、医療業種だけでなく、さまざまな職種と比較すると年収は高いほうに分類されるでしょう。
看護師の離職理由
看護師の年収は、他の職種と比較すると高い傾向にありますが、看護師の仕事に就いてもさまざまな理由から退職する人も多くいます。
公益社団法人日本看護協会の「2023年病院看護実態調査 報告書」でも、2022年度の正規雇用看護職員の離職率は11.8%という結果が出ています。さらにそのなかでも離職率が高いのは、東京都や大阪府、神奈川県、兵庫県です。
離職の理由には、次のことが多くあげられています。
・自分の看護職員としての適性への不安
・自分の看護実践能力への不安
・健康上の理由(精神的疾患) など
実際に勤務してみるとイメージとかけ離れた仕事であったり、精神的な負担が多かったりすることで離職を考える人も少なくないことが分かります。また、そのほかにも次のような理由から看護師の仕事が大変だと感じる人もいるのではないでしょうか。
仕事への責任やプレッシャー
看護師の仕事は、常に「ミスは許されない」というプレッシャーのなかで働かなければいけません。
判断ミスや伝達漏れなどが起これば患者の容態を悪化させるだけでなく、生命を脅かす危険があるなかでの仕事は、体力も気力も消耗するでしょう。
超過勤務の多さ
緊急の患者や容態の急変が日常茶飯事の現場では、就業時間どおりに仕事を終えられないことも少なくありません。また人手不足の現場では、1人あたりの負担も多くなります。さらに夜勤のある職場では、不規則な生活にもなるため、身体への負担は高くなるでしょう。
人間関係
看護師は医師や患者に加え、患者の家族や病院に関わる他職種のスタッフなど多くの人と関わる職業です。多くの人へ配慮しながら働くこと自体がストレスになってしまう場合もあるでしょう。
キャリアを積みながらステップアップもできるやりがいのある仕事
大変なことの多い看護師の仕事ですが、比較的高収入であるといえるかもしれません。日本看護協会の制定している「認定看護師」や「専門看護師」を取得することで、知識を身につけるだけでなく、キャリアアップにもつながり、給与アップも可能でしょう。
給与アップを目指すのであれば、看護師長や主任などの役職に就くことで手当がつくようにもなります。また、活躍の場が多い仕事でもあるため、今の職場で向いていないと感じても、転職することでやりがいを獲得したり、待遇がよくなったりする可能性もあります。
出典
保健師助産師看護師法(昭和23年07月30日法律第203号)
厚生労働省 令和4年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況
厚生労働省 賃金構造基本統計調査 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種
公益社団法人日本看護協会 2023年 病院看護実態調査 報告書
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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