更新日: 2024.10.16 年収

アラサーの兄の手取りは「月22万円」だそうです。これは「平均的」な額ですか? 「税金・保険料」はどの程度引かれているのでしょうか?

アラサーの兄の手取りは「月22万円」だそうです。これは「平均的」な額ですか? 「税金・保険料」はどの程度引かれているのでしょうか?
会社に勤務して10年ほどが経つアラサー世代は、さまざまな仕事を任されるようになる年頃です。アラサーで手取りが22万円となると、少ないのではと心配になる人もいるでしょう。
 
しかし、手取り22万円といっても、給料を22万円しかもらっていないわけではありません。さまざまなものが引かれて最終的に手元に残る金額が手取り額です。
 
そこで今回は、手取りの定義や手取りは何を引いた額なのかについてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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手取り額とは

会社からもらう給料には、「月給」「月収」「手取り」「額面給与」など、さまざまな言い回しがあります。それぞれ何が異なるのか明確に理解していない人も少なくないでしょう。それぞれの定義は表1のようになります。
 
表1

月給 基本給+固定手当(役職手当や資格手当など毎月額が変わらない手当)
月収 月給+変動手当(時間外手当・インセンティブなど
月によって変動する手当)
手取り 月収-(税金・社会保険料など)

なお、月収は額面給与、手取りは可処分所得ともいわれることがあるため、覚えておくとよいでしょう。手取りは自分の自由になるお金であり、消費が手取りよりも多くなれば「赤字」、少なければ「黒字」となります。
 

手取り月22万円の月収(額面給与)

手取り月22万円の場合、実際に会社からもらっている月収(額面給与)の額はおよそ25万8824円~29万3333円です。
 
これは一般的に、月収の75%~85%が手取り額になるといわれているためです。実際に計算すると、22万円÷75%×100は約29万3333円、22万円÷85%×100が約25万8824円(小数点以下を四捨五入)となります。
 
なお、社会保険料や税金は家族構成や居住地、勤務先などによって異なる可能性があるため、同じ月収の人でも必ずしも手取りは同じとは限りません。
 

30代で手取り22万円は平均より少ない?

30歳前後で手取り月22万円は、平均と比べて少ないのでしょうか?令和4年賃金構造基本統計調査を基に、10人以上の企業規模の会社に勤務する同世代の平均年収を表したものが表2です。
 
表2

月給 賞与 年収
25歳~29歳 28万1700円 65万5500円 403万5900円
30歳~34歳 31万4100円 79万9300円 456万8500円

※総務省統計局「令和4年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
 
賞与や変動手当を加味せずに税金や社会保険料が15%〜25%引かれるとすると、手取りは25歳~29歳と30歳~34歳だと以下の通りとなります。


・25歳~29歳:21万1275円〜23万9445円
・30歳~34歳:23万5575円〜26万6985円

上記から、手取り22万円は20代後半の手取りと同じくらいとなり、30代と比べるとやや少ない可能性があります。ただし、30代以降、会社で役職に就いてキャリアアップなどができれば、平均と同じくらいまたはそれ以上になるケースもあるでしょう。
 

30代前後の平均的な手取り額は21万円〜26万円程度で、15%〜20%程度は税金や社会保険料で引かれている

30代前後の平均的な手取り額は21万円〜26万円程度となっています。そのため手取り22万円は、20代後半と同じくらいの手取り額となり、30代と比べるとやや少ない傾向にあります。
 
また、手取り額は、基本給や固定手当を含む月給と変動手当を合わせた月収から税金や社会保険料などを引いた額です。引かれる税金や社会保険料は、扶養の有無などによっても変わりますが、15%〜25%程度は引かれることが一般的となっています。
 
もし、現状の手取り額に満足していない場合は、会社でのキャリアアップを目指すことで収入を上げられる可能性があります。場合によっては、資格の取得や転職、副業などを行い、年収を上げる方法も検討してみるとよいかもしれません。
 

出典

e-Stat 政府統計の総合窓口 賃金構造基本統計調査 / 令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業大分類
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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