更新日: 2024.11.08 年収

保育園で働いている友人は毎日忙しそうですが「暮らしていけるし、なによりやりがいがある」と話していました。 保育士の年収はどのくらいなのでしょうか?

保育園で働いている友人は毎日忙しそうですが「暮らしていけるし、なによりやりがいがある」と話していました。 保育士の年収はどのくらいなのでしょうか?
子どもが好きな人にとって、保育士はやりがいのある仕事の1つだと考えられます。一方で、子どもの成長を見守り、適切な支援を必要とするため多忙な傾向にあるようです。
 
忙しい業務に見合う年収かどうかは、働く人が納得していることと、働く保育園が公立か私立かによっても異なる可能性があります。この記事では、保育士の年収や推移を紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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保育士の年収とは?

社会福祉法人全国社会福祉協議会の全国保育協議会によると、令和3年度における保育士の平均年収は304万1000円でした。しかし、同じ保育士でも、公立保育園や私立園、認定子ども園など、働く環境によって平均年収は異なる可能性があります。
 

公立保育園の保育士の平均年収

公務員として働く保育士の平均年収は311万円です。主任保育士や主幹保育教諭になると、平均年収は483万4000円です。
 
公立の保育園と一口にいってもさまざまな形態があり、施設によっても平均年収は異なります。以下の表1は施設種類別の新任保育士・保育教諭の賃金をまとめたものです。
 
表1

施設別の保育園 平均年収
認可保育所 303万1000円
幼保連携型認定こども園 307万7000円
保育所型認定こども園 307万4000円
小規模保育事業 291万8000円
その他 311万2000円

※社会福祉法人全国社会福祉協議会全国保育協議会「全国保育協議会会員の実態調査2021報告書」をもとに筆者作成
 
公務員保育士の年収は、地方公務員の規定に基づいて決められています。自治体によって給与体系は異なるものの、一般的に勤続年数が長くなるにつれて平均年収は上がると考えられます。
 

私立保育園の保育士の平均年収

私立保育所で働く保育士の平均年収は、303万7000円です。主任や主幹保保育では501万8000円と、一般保育士よりも高い年収を得ている可能性があることが分かります。施設ごとの平均年収を以下の表2にまとめました。
 
表2

私立保育園の種類 平均年収
こども園 保育教諭:335万9448円
主幹保育教諭:451万1580円
家庭的保育事業 430万7856円
小規模保育事業(A型) 保育士:322万5060円
主任保育士:363万9468円
事業所内保育事業(A型適用) 保育士:285万8016円
主任保育士:319万2972円

※e-Stat政府統計の総合窓口「令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」をもとに筆者作成
 

保育士の年収の推移

保育士には、子どもの健やかな成長を見守り、保護者との連携といった使命があります。ここでは、慢性的な保育士不足が浮き彫りになっている現代において、保育士の年収の変化を紹介します。
 

保育士の年収推移

保育士の年収推移は以下の表3の通りです。
 
表3

平均年収の推移 保育士の平均年収
平成28年 327万円
平成29年 342万円
平成30年 358万円
令和元年 364万円

※厚生労働省「保育士の現状と主な取組」より筆者作成
 
保育士の年収は、子どもの待機問題の解消を目標とした国の施策を背景に処遇改善が実施された結果、年々増加傾向にあるようです。
 

保育士の年収は年々増加している

待機児童数を減らすため、国が実施した施策によって、保育士の年収は年々増加傾向にあるようです。
 
勤務年数や経験が増えて役職につけば、公立・私立問わず高い年収も期待できる可能性があります。今後も保育士の年収が改善されていけば、資格取得を目指す人も増えていくと考えられます。
 

出典

社会福祉法人全国社会福祉協議会全国保育協議会 会員の実態調査2021報告書
e-Stat政府統計の総合窓口 令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査
厚生労働省 保育士の現状と主な取組
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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