更新日: 2024.11.13 年収
友人は「東京23区内」に家族4人で暮らしており、世帯年収は「900万円」だそうです。やはり「生活水準」は高い方なのでしょうか…?
そこで今回は、年収900万円の割合や夫婦共働き世帯における収入、東京23区内に住む4人家族の生活水準などについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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年収900万円前後ある方の割合
国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」によると、年収900万円前後ある方の割合は表1の通りです。
表1
男性 | 女性 | 合計 | |
---|---|---|---|
800万円超900万円以下 | 4.9% | 1.0% | 3.2% |
900万円超1000万円以下 | 3.6% | 0.7% | 2.3% |
※国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」を基に筆者作成
給与所得者全体の平均年収は459万5000円です。平均年収付近の年収400万円超500万円以下の方の割合が男女合わせて15.4%となっているため、年収900万円の方は少数派であることが分かります。
また、仮に夫婦ともに給与所得者の平均年収459万5000円を稼いでいる場合、世帯年収は919万円となり900万円を超えます。
しかし平均年収を男女別に見ると、男性は568万5000円であるのに対し、女性は315万8000円であり、単純計算だと足しても900万円には届きません。また、子育てのために夫婦どちらかが仕事をセーブしている場合などは、それほどの収入がない家庭も少なくないでしょう。
共働き世帯の平均年収
総務省統計局の2023年の家計調査によると、60歳未満の「未婚の子ども」が2人いる共働き世帯における1ヶ月の月収は、70万220円となっています。単純に年収換算すると840万2640円となるため、今回の世帯年収900万円の場合は、平均よりも高い世帯年収であると考えられます。
年収900万円で4人家族の生活水準
総務省統計局が行った2023年の家計調査によると、2人以上の世帯における消費支出額の全国平均は352万7961円です。
しかし、東京23区に在住の場合、物価が高いこともあり409万5843円と、平均と比べ50万円ほど高い額となっています。409万5843円の主な内訳は、表1のようになります。
表2
内訳 | 費用 |
---|---|
食料 | 123万6317円 |
住居 | 31万7493円 |
水道光熱費 | 27万3129円 |
家具・家事用品 | 16万1197円 |
被服・履物 | 15万726円 |
保健医療 | 21万8942円 |
交通・通信 | 39万5636円 |
教育 | 28万9929円 |
教養娯楽 | 50万1694円 |
その他 | 55万780円 |
計 | 409万5843円 |
※e-Stat 政府統計の窓口「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2023年 表番号6」を基に筆者作成
一般的に、手取りは額面の75~85%と言われています。年収900万円の場合、計算すると手取りは675万~765万円となります。月収にすると56万2500〜63万7500円ほどです。
東京都23区でのひと月あたりの生活費を計算すると409万5843円÷12でおよそ34万円かかり、月収から生活費を引くと約22万〜30万円は手元に残ることになります。しかし、この数字は2人以上の世帯のため、子どもの人数が多い家庭の場合、食費や教育費などの子どもにかかる費用やローンの支払いでさらに支出が増えることも考えられるでしょう。
子どもがいなかったり、人数が少なかったりする場合は、余剰資金を老後の資金や子どもの教育費などとして積み立てておくこともできそうです。
東京23区内でも世帯年収900万円ある家庭の生活水準は高い可能性がある
総務省統計局の2023年の家計調査によると、未婚の子どもが2人いる共働き世帯における1ヶ月の月収は、70万220円で年収にして840万2640円となっています。今回の場合は世帯年収900万円であるため、平均よりも高い可能性があることが分かります。
また、東京23区で家族4人の1ヶ月の生活費を差し引いても、20〜30万円程度は手残りが発生するため、比較的高い生活水準で暮らせる可能性があるでしょう。しかし、子どもの人数や教育費、ローンの支払いなどのほかの部分で出費がかさむ場合もあり、そこまで手元にお金が残らないケースも考えられます。
いずれにせよ、収入と支出のバランスを考えて、現状に合う生活水準で暮らす意識が重要です。
出典
国税庁 令和5年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-
e-Stat 政府統計の窓口 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2023年 表番号3-11
e-Stat 政府統計の窓口 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2023年 表番号6
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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