自衛官のなかでも「航空自衛隊」は給与が高い!?年収800万円を超えるって本当?
配信日: 2025.01.11
自衛隊の仕事や収入が気になるときは、それぞれの仕事内容や手当てを調べることが大切です。今回は、各自衛隊の収入例や、仕事内容などについてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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自衛官は配属によってどれくらい給料が違うの?
防衛省が公表しているデータによると、航空自衛隊、陸上自衛隊、海上自衛隊の各特殊な配置の収入例は表1の通りです。
表1
俸給月額 | 特殊手当 | 扶養手当 | 月給 | 年収 | |
---|---|---|---|---|---|
航空自衛隊: 戦闘機操縦士 |
34万1000円 | 23万5920円 (航空手当) |
1万6500円 | 約59万4000円 | 約883万5000円 |
陸上自衛隊: 水陸機動団の 洋上潜入特技の隊員 |
34万1000円 | 9万7317円 (特殊作戦隊員手当) |
1万6500円 | 約45万5000円 | 約717万1000円 |
海上自衛隊: 護衛艦の乗組員 |
34万1000円 | 11万2530円 (乗組手当) 他、海上警備等手当:1万1000円 航海手当:1万8200円 |
1万6500円 | 約50万円 | 約770万4000円 |
出典:防衛省・自衛隊「一枚でわかる 防衛省・自衛隊に関する質問」を基に筆者作成
表1を参考にすると、航空自衛隊が最も年収が高い結果です。陸上自衛隊の特殊手当と比較すると、14万円近くの差があります。そのため、航空自衛隊の年収は高いと考えられます。
ただし、表1の手当以外にも地震をはじめとする大規模災害が起こった際の業務に対する「災害派遣等手当」や、弾道ミサイルなどの対処で屋外に展開して行う業務に対する「対空警戒対処等手当」などもあります。
配属先や緊急事態の発生などによって受け取れる収入は変動するため、航空自衛隊よりも陸上・海上自衛隊のほうが高くなる可能性もあるでしょう。
仕事はどんな違いがある?
自衛隊の任務は大きく分けて「国の防衛」「災害派遣」「国際平和協力活動等」の3つです。各自衛隊の任務はこれら3つを基にしていますが、具体的な勤務内容に差があります。
航空自衛隊は、空や海から侵入してくる敵を未然に防ぐ役割があります。また、隊員は戦闘機などに乗るだけでなく、航空管制や後方支援など多岐にわたる仕事にそれぞれ配属されます。
また、航空自衛隊の職種は複数あるようです。例えば、飛行職種のパイロットでは、戦闘機のほか偵察機や輸送機、救難機などをコントロールして、防空や航空救難などを実施します。
対して、陸上自衛隊は陸地から日本の防衛を担っている点が特徴です。こちらも複数の職種があり、例えば、普通科所属の隊員は地上戦闘における骨幹として火力や機動力に優れており、近接戦闘などを行う部隊です。
海上自衛隊は、海に囲まれている日本の安全を守るために、常時領海や領空、またその周囲に異常がないか警戒、監視を行います。ほかにも、射撃・水雷職域では潜水艦の魚雷をはじめとする水中での武器や、ソナーなどの検索武器を駆使してほかの潜水艦の発見や攻撃、また機材の整備などを実施します。
特殊手当を受け取っていたら航空自衛隊のほうが年収は高くなる可能性がある
自衛隊の収入は、配属先や有事のときの業務などに応じて俸給月額に各種手当が加わります。前述の表では、航空自衛隊の航空手当が23万5920円と最も高い数値であることが分かります。そのため、航空自衛隊が収入も多いように感じる方もいるでしょう。
ただし、手当は例で示されたもの以外もあります。災害時に派遣されたときや弾道ミサイルへの対処によるものなど、有事の際の働きに対して支給されるため、場合によっては航空自衛隊よりほかの自衛隊員のほうが収入も多くなる可能性があるでしょう。
各自衛隊は日本の防衛や災害派遣などの役割を果たします。自衛隊の仕事が気になるときは、収入面だけでなく各配属先の内容もチェックしてみましょう。
出典
防衛省・自衛隊 一枚でわかる 防衛省・自衛隊の関する質問~32 自衛官の手当について~
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー