最終更新日:2019.01.08 公開日:2017.08.23
相続

〈大人のための夏休みホームワーク〉 番外編。次世代にお墓をどう引き継ぐか?

 これまで3回シリーズでノートを作成しました。今回は番外編ということで終活を意識した内容をお届けします。お盆の時期、帰省された方も多いと思います。実家(不動産)だけでなく、お墓も気になるところです。最近は「墓じまい」という言葉も耳にします。最新の事情を知ることで、選択肢は広がります。情報収集しておくことで安心できることもあります。

お墓の引っ越しも考えませんか

 

少子化が進みました。ともに、ひとりっ子のAさんとBさんが結婚して生まれたCさん。将来Cさんは、A家・B家のお墓を引き継ぐことになります。2つのお墓の面倒を見るのは大変なことです。

 これまでは、先祖代々の家とお墓を引き継ぐのが慣習でした。しかし定年を迎えても、実家に帰らないケースが増えています。相続によって引き継いだ実家を売却するのと同様に、実家近くのお墓を自宅近くに引っ越す人が増えています。お墓が遠くて管理維持が大変、お墓参りするのに費用がかかるといったことが理由です。気になる「引っ越し」の費用ですが、「お墓の引っ越しおまかせサービス」を運営している大野屋によると平均300万円だそうです。

内訳は①移転元 50万円 ②移転費、その他費用 30万円 ③移転先 218万円。

お墓の大きさや移動距離によって変わってきますが、かなりの費用がかかると言えます。

お墓の引っ越しは、勝手には出来ません。一般的な引っ越しと同様に、役所で手続きが必要です。

  1. 改葬許可申請書(お墓のある市区町村にあり、自治体によって形式が異なる)
  2. 埋葬証明書(既存墓地の管理者に発行してもらう)
  3. 受入証明書(引っ越し先の墓地の管理者に発行してもらう)

 これらを役所に提出して手続きします。戸籍課が担当していますので、事前に問い合わせておくことをお勧めします。

 このような事務手続き以外に、「閉眼」・「魂抜き」と呼ばれる宗教儀式が行われます。宗教や宗派によって違いますので、こちらも菩提寺などに問い合わせが必要です。

 

選択肢は広がっています

 

一般的なお墓(墓石のあるもの)から、一般的なお墓に引っ越す場合をみてきましたが、昨今は別の選択肢も広がりました。個別のお墓ではなく、管理が簡単な合同墓の形態です。寺院に預ける場合も、大きく2つに分かれます。合祀する場合と個別に納骨する場合です。合祀の場合は、一度納骨したら出骨することは出来ません。個別に納骨する方式は、ロッカー式で管理されているものをテレビで見かけるので、イメージし易いと思います。費用は、京都知恩院の場合、普通サイズの骨壺で合祀:56万円、個別:200万円です(夫婦の場合300万円 永代の供養をしてもらえます)。寺院によって違いますので、参考にしてください。

 それ以外にも、樹木葬・海へ散骨などもあります。お墓を託す人がいない、残された人の負担をおもんばかる、理由は様々ですがお墓の形態も変わってきています。最初の何年間は個別で管理し、その後合祀する等バリエーションも増えています。面倒をかけるから「墓じまい」をしようと親世代が思っていても、引き継ぐ子世代の考えは別かもしれません。エンディングノートには、こういった希望を書く欄もありますが、ここはしっかり家族で話し合うことが大切だと思います。

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宮﨑真紀子

執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい…。そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。



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