更新日: 2021.07.17 その他相続
相続手続きの中で期限がある手続きは? 時系列にFPが解説
忙しい時期ですが、相続手続きの期限をしっかり意識してスケジュールを確保しましょう。この記事では、期限がある相続手続きと、早めにやっておくべき手続きを解説します。
手続きの全体像を把握して、うまく優先順位をつけましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ファイナンシャル・プランナー
住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。
相続手続きには期限がある
相続手続きには期限があるため、葬儀などで忙しい場合でも優先して手続きを進める必要があります。
特に相続税関係は、期限までに手続きが終わらないと延滞税が課される可能性もあります。支払う税金が増えると負担も大きくなるので、期限をしっかり意識しておきましょう。
期限がある相続手続きとは
早く手続きをしなければいけないと思っても、すべてを一日でこなすことはできません。そのため、手続きの期日を意識して優先順位をつけましょう。ここからは、以下のとおり期限のある代表的な相続関係の手続きについて解説します。
・相続放棄・限定承認
・準確定申告
・相続税の申告と納付
手続きの内容や大まかな期限も紹介していくので、まだやっていない手続きがあれば早めに進めましょう。
相続放棄・限定承認
相続放棄とは、相続の権利を放棄し何も相続をしないという手続きです。マイナスの遺産が多いときに、相続放棄が選択肢に入ります。
また、被相続人の資産(プラスの財産)の範囲内で、負債(マイナスの財産)を承継することを限定承認といいます。
相続放棄・限定承認をする場合は、相続の開始があったと知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所へ申し出をしましょう。3ヶ月以内に申し出をしない場合は、単純承認したものとみなされます。
準確定申告
準確定申告とは、被相続人(亡くなった人)の所得について確定申告することです。亡くなった方に確定申告の必要がなければ、準確定申告は不要になります。
準確定申告は、相続の開始があったと知ったときから4ヶ月以内に行いましょう。
相続税の申告と納付
相続税の申告と納付は、相続の開始があったと知ったときから10ヶ月以内に行う必要があります。申告や納付に遅れがあった場合、延滞税が発生するので優先して手続きをしましょう。
相続税の計算については、有料となりますが専門家に依頼するのが確実です。相続税が発生しないケースも多いので、一度確認してもらうとよいでしょう。
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早めにしておきたい期限なしの相続手続き
期限はないものの、早めにしておくべき相続手続きも存在します。近しい人が亡くなったあとはなかなか時間が確保できませんが、もし空いた時間があれば早めに手続きを進めていきましょう。
早めにしておきたい相続手続きは、以下のとおりです。
・不動産の登記手続き
・預貯金の相続手続き
・車の名義変更
手続きが遅くなることのデメリットについても解説していくので、ぜひ参考にしてください。
不動産の登記手続き
不動産登記手続きには期限がありませんが、登記を今の所有者に移しておかなければ不動産の売買ができません。また、不動産の相続登記には遺産分割協議書と印鑑証明書を求められます。
この書類を作成するには相続人全員の押印が必要ですが、時間がたてばたつほど相続人全員が集まるのが難しくなり、登記がさらに遅れる可能性が出てくるでしょう。不動産の登記は、期限のないものの中でも優先して進めるべきです。
預貯金の相続手続き
預貯金に関しても相続期限はありませんが、相続人が動かなければ故人の預金を受け取ることができません。
また、長期にはなりますが10年間なんの手続きもしないまま放置すると口座が休眠口座になり、預金が民間公益活動に使われてしまいます。財産を把握しておくためにも預貯金の手続きは早めにしましょう。
車の名義変更
車の名義変更に期限はありませんが、名義が違うと車検に通りません。次の車検がある前には、名義変更をしておいたほうがよいでしょう。
期限を意識して早めに相続手続きをしよう
相続手続きについて、税金については期限があります。そのため、迷ったら税金関係の手続きを早めに進めていくのがよいでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:高橋庸夫
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