更新日: 2021.09.22 相続税

相続税が払えない場合どうしたらいい? 対処法を解説

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 高橋庸夫

相続税が払えない場合どうしたらいい? 対処法を解説
「思ったより相続税がかかって払いきれない」「不動産はあるけど現金が足りず税金を納められない」といった悩みを抱える人は少なくありません。
 
この記事では、相続税が払えないときの対処法を詳しく解説します。また、相続税が払えないケース、払えなかった場合の税金も紹介するので、早めにチェックしてトラブルを防ぎましょう。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

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サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

相続税が払えないケースを知ろう

相続税が課税されるのは、遺産の額が基礎控除額を超える場合です。基礎控除は「3000万円+600万円×相続人の数」で計算できます。
 
しかし、相続税が発生しても、支払えないケースは少なくありません。ここからは2つをピックアップして、相続税の支払いが難しいパターンを見ていきます。

 

遺産分割が終わらない

遺産分割協議に時間がかかり、相続税の支払いに間に合わないケースは案外多くなっています。通常はいったん法定相続分で相続したものとして相続税を申告し納付しますが、協議に時間がかかるなら弁護士を含めた話し合いが必要です。

 

遺産の売却が間に合わない

遺産の多くがなかなか現金化できないパターンも少なくありません。例えば不動産などの場合、相続財産としてカウントされますが、売却しなければ現金化できません。相続税の支払いは現金であるため、このような場合には支払いが難しくなります。

 

相続税が払えない場合はどうなる?

相続税の申告期限までに申告、納付をしなかった場合は、以下のような税金が発生します。
 

・無申告加算税
・延滞税

 
無申告加算税は自分で申告した場合5%、税務署の調査後に申告した場合10%から20%の税金が、延滞税は期日を過ぎてから納付されるまでの日数に応じて利息がかかります。
 
期限から2ヶ月を過ぎると利息は8.8%と非常に高くなるので、1日でも早く相続税を納めましょう。

 

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相続税が払えない場合の対処法

相続税が支払えないときは、これ以上税金の負担を増やさないため早急な対応が必要になります。使える対処法は、以下のとおりです。
 

・相続税を延納する
・物納に切り替える

 
自分に合った対処法を見つけ、相続の問題を解決してください。

 

相続税を延納する

相続税を分割して納める延納制度を使えば、いったん支払いの負担を抑えられます。ただし、延納には税務署での手続きが必要です。
 
また、延納では利息にあたる利子税が発生します。トータルの負担は増えてしまうため、今後のことを考えて延納にするか決めましょう。利用するためには一定の要件を満たす必要があるため、詳しくは国税庁のHPをご確認ください。

 

物納に切り替える

物納は、現金で相続税を納めるのが難しい場合にモノで納める制度です。不動産、国債、地方債、有価証券は物納できます。
 
また、第2順位、第3順位として非上場株式、動産も物納の対象です。ただし、物納した場合の評価額は時価より低くなるケースがほとんどです。
 
そのため、できれば自分で売却をしたほうがよいでしょう。こちらも利用するためには一定の要件を満たす必要があるため、詳しくは国税庁のHPをご確認ください。

 

相続税が払えないときは相談を

相続税が支払えないケースはさまざまです。現金が足りない場合や遺産分割が終わらない場合など、なるべく早めに専門家に相談するとよいでしょう。

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
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