更新日: 2021.10.22 相続

孫に教育資金の一括贈与をした場合、いくらまでなら非課税になる?

執筆者 : 柘植輝

孫に教育資金の一括贈与をした場合、いくらまでなら非課税になる?
孫に教育資金としてお金を一括で贈与した場合、一定額まで非課税になる「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税制度」を利用することができます。
 
この制度は、ただ贈与しただけで適用されるものではありません。
 
いくらまでの贈与なら非課税となるのか、どういった手続きが必要なのか、直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税制度について解説します。
 
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税制度とは

直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税制度(以下、「本制度」とします)とは、令和5年3月31日までの間に、教育資金を目的として30歳未満の方が直系尊属(父母や祖父母)より一括で受けた贈与が最大で1500万円まで非課税となる制度です。
 
ここでいう教育資金となるのは、単に学校の入学金や授業料だけでなく、通学定期代、習い事の月謝、留学にかかる渡航費用など、広く教育に関わる範囲で利用される資金になります。
 
通常の贈与の非課税枠が年間で110万円であることを考えると、利用目的が教育資金と限られているものの、本制度によって非課税となる枠の大きさが分かります。
 
もちろん、110万円まで非課税となる通常の贈与の非課税枠と併用もできるため、例えば孫への教育資金の贈与を考えているのであれば、ぜひ利用を検討したい制度です。
 

適用を受けるために必要な手続きは?

本制度の適用を受けるためには、金融機関で教育資金専用の口座を開設し、その口座へ入金することが必要です。既存の口座をそのまま利用して、非課税の適用を受けられるわけではないため注意してください。
 
また、教育資金口座からの払い出し、および教育費の支払いを行った場合、口座からお金を払い出す方法に応じて、最長で支払年月日の翌年の3月15日までに領収書など支払いを証明する書面を金融機関へ提出する必要があります。
 
制度の内容は少し複雑に感じられるかもしれませんが、手続き自体は難しいものではないため、必要以上に構えることはありません。詳細については、教育資金口座を開設したい金融機関に確認してください。
 

孫に教育資金を一括で贈与する際の注意点は?

本制度を利用するに当たって注意したいのは、非課税となるのは最大で1500万円という点です。
 
仮に、孫に対して祖父母がそれぞれ1500万円ずつ、合計3000万円を一括で贈与したとしても、あくまでも非課税となるのは1500万円までとなり、それを超える部分については通常どおり贈与税が課税されることになります。
 
また、本制度が適用される受贈者は30歳未満とされており、贈与を受けた孫が30歳に達すると適用されなくなり、口座に残った残額については通常の贈与として贈与税が課されます。
 
そのほか、適用期間の途中で贈与した方が亡くなってしまうと相続税の課税対象となる可能性があることなどにも注意してください。いずれにせよ、本制度の利用を考えて教育資金口座を開設する場合、あらかじめ金融機関にて条件も含めて相談することが大切です。
 

まとめ

孫へ教育資金を贈与するのであれば、最大1500万円まで非課税となる一括贈与がおすすめです。
 
贈与時と、実際にお金を払い出す際に金融機関で手続きを行う必要がある関係上、多少は手間になりますが、さほど難しいものではなく、金融機関と相談しながら進められるため、一度着手してしまえばそれほど抵抗を感じるものでもありません。
 
孫へ教育資金の贈与をする際は、ぜひ本制度の利用を検討してみてください。
 
出典
国税庁 No.4510 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税
国税庁 祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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