更新日: 2021.10.26 贈与

孫に財産贈与するメリット。相続税が節約できるって本当?

孫に財産贈与するメリット。相続税が節約できるって本当?
生前贈与を正しく行えば、相続税の節税が可能です。本記事では、生前贈与とは何か、孫に生前贈与するメリットや方法などを詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

生前贈与とは

相続は被相続人が死亡したときに、財産を相続人が引き継ぐことを言いますが、存命中に贈与することを生前贈与といいます。生前贈与は、法定相続人以外の人にも行えます。
 
例えば、孫に財産を残したい場合、遺言書を残す以外にも生前贈与する選択肢もあります。
 
贈与をすれば、贈与を受ける人(受贈者)には贈与税が発生します。ただし、条件を満たせば非課税になったり、控除が受けられたりする場合があるので、節税効果が期待できます。
 

孫に生前贈与するメリット

孫に生前贈与すると、相続税の節約ができる、遺産相続時のトラブルが起こりにくいなどのメリットがあります。この見出しでは、孫への生前贈与で得られるメリット3つと注意点を紹介します。
 

相続税が節約できる

令和5年3月31日までのあいだに、父母や祖父母などの直系尊属から教育資金の贈与をうけた場合、贈与税の非課税枠が1500万円までになります。孫が2人いれば3000万円までが非課税となるため、うまく活用すればかなりの節税が期待できるでしょう。
 
また、贈与税は孫が「いくら受け取ったか」で判断されます。父方の祖父母と母方の祖父母が1000万円ずつ、合計2000万円の贈与をした場合、1500万円を超えた分の500万円が課税対象になるため気を付けましょう。
 

遺産相続のトラブルが起こりにくい

多額の財産を残して死亡すると、遺産相続のことで大きなトラブルが起こるかもしれません。遺産分割協議は必ずしもスムーズにいくとは限らないため、意見が合わないこともあるでしょう。しかし、遺産を生きているうちに生前贈与しておけば、ご自分で遺産の管理ができます。相続財産が多く、のちにトラブルが起こる可能性がある人は、検討してみるとよいでしょう。
 

「3年以内の生前贈与加算」がされない

生前贈与は、亡くなった日から過去3年間の贈与は「生前贈与加算」の対象として扱われます。しかし、このルールは将来、「相続人になる人に生前贈与した場合」に限ります。
 
祖父母から孫に対する生前贈与は、孫が基本的には相続人に該当しないため「生前贈与加算」の対象外です。
 

【PR】「相続の手続き何にからやれば...」それならプロにおまかせ!年間7万件突破まずは無料診断

孫に生前贈与する方法

孫に非課税制度や非課税措置を利用して生前贈与する方法は、主に下記で挙げる方法があります。
 

●教育資金の贈与
●年間110万円以下の贈与(暦年贈与)
●結婚・子育て資金の贈与
●住宅取得資金の贈与
●相続時精算課税を利用した財産の前渡し

 
生前贈与する期間に余裕があれば、暦年課税制度を活用して年間110万円以下の贈与をしましょう。
 

孫の生前贈与をうまく活用しよう

孫への生前贈与を活用すれば、節税対策ができるので将来の相続税対策に効果的です。遺産相続のときに大きなトラブルになるかもしれないと感じる人は、今のうちに対策を立てておきましょう。
 
生前贈与の方法はいくつかありますが、なかには期限があるものもあります。内容をよく確認するようにしましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集