更新日: 2021.11.20 その他相続

認知されていない愛人の子が「相続権を発生させる」方法とは?

認知されていない愛人の子が「相続権を発生させる」方法とは?
親が亡くなった場合、基本的に子どもには「相続権」が発生しますが、認知されていない愛人の子はどうなのでしょうか。
 
本記事では、相続権とは何か、認知されていない愛人の子に相続させる方法についてを詳しく解説します。
 
子どもに相続させたいと思っても、亡くなったあとではどうにもできません。今のうちに、できる対策は立てておきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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高橋庸夫

監修:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

相続権とは

相続権については、民法で定められています。法定相続人の順位は、第一順位が子ども、第二順位が両親・祖父母などの直系尊属、そして第三順位が兄弟・姉妹。配偶者は、相続順位に含まれず必ず相続人となります。
 
法定相続人の順位だけを見れば、第一順位に子どもとありますが、愛人の子に相続権が与えられるかどうかは「認知されているか」がポイントです。婚外子との法律上の親子関係は、認知によって創設されることがあります。
 

認知されていない愛人の子に相続させる方法

認知されていない愛人の子は、法定相続人にはなれません。そこで、認知されていない愛人の子に相続させるには、どのような方法があるのでしょうか。この見出しでは、遺言書・遺贈・認知について、3つのポイントを詳しく解説します。
 

遺言書を書く

愛人の子に相続させるもっとも有効的な方法は子として認知することです。
 
しかし何らかの理由により認知することが難しい場合は、「遺言書を書く」という方法があります。遺言書では、自分が亡くなったあとに遺産をどのように分けるか、誰に何を相続させるかを指定することができます。
 
遺言書は、法定相続人以外の人でも遺贈させることが可能です。前もって認知されていない愛人の子や愛人について書いておけば、遺産を残せるでしょう。ただし、遺言書であまりにも偏った内容の遺贈を記載すると、親族間でトラブルになる可能性が高いため注意が必要です。
 

遺贈する

遺贈とは、遺言で財産の全部・または一部を無償で贈与することを言います。受遺者は法定相続人以外の人もなれるので、認知されていない愛人の子に財産を残したい場合でも利用できます。
 
一般的には、法定相続人以外のお世話になった人に残したり、社会貢献や節税目的で遺贈寄付したりするパターンが多いようです。
 

認知をしておく

認知されていない愛人の子を認知すれば法定相続人になれます。市区町村役場で認知届を提出する場合、対象となる子どもや愛人の同意がなくても手続き可能です。
 
ただし、愛人の子が成人である場合は、子の承諾が必要です。また、子どもがまだ胎児である場合は、愛人の同意を得なければ手続きはできません。
 

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認知されていない愛人の子は「特別縁故者」にはなれない?

認知されていない愛人の子は、「特別縁故者」として相続できないのかと、考える人も少なくないでしょう。
 
相続は原則として、被相続人に法定相続人がいなければ遺産は受け取れません。しかし、法定相続人がいない場合、特別に相続を受ける権利が発生した人のことを「特別縁故者」と言います。
 
「特別縁故者」は「特別の縁故のあった者」と法律で定められており、主に被相続人と生計を同じくしていた人や、被相続人の療養看護を務めていた人などが挙げられます。
 
このケースで言えば、認知されていない愛人の子や愛人も「特別縁故者」として認められる可能性はあります。ただし、「特別縁故者」による相続は「法定相続人がいない」ケースに限るため、法定相続人がいた場合は相続できません。
 

生前にしっかりと対策を立てておこう

認知されていない愛人の子に相続させたいのであれば、生前にしっかりと相続できるように対策を立てておきましょう。一番確実なのは「認知」をして、子どもを法定相続人にすることです。
 
もし、認知が難しいのであれば、遺言書や遺贈を活用して、将来子どもが困らないように遺産を残してあげましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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