更新日: 2022.01.19 その他相続
考えておきたい「相続」のこと。持ち家はどうする? 保険は? 相続対策のピークは40~50代
特に、一軒家やマンションの家主ともなると、誰に家を相続するか、どのような対策をすればいいのかなど悩みも多いもの。
今回は、株式会社Agooraが発表した持ち家の相続に関する調査結果(※)を見てみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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家以外に相続する財産は、ずばりお金?
この調査は、一軒家またはマンションの持ち家を所有する全国の40歳〜85歳の男女300人を対象に行ったものです。
この方たちは、自分の亡き後に持ち家をどうしたいと考えているのでしょうか。
1位:どうするかは遺す家族に任せたい 43.67%
2位:家は残して誰かに住んでほしい 21.33%
3位:売却して家族で分けてほしい 18%
4位:亡くなる前に自分で対策する(贈与や売却など) 16%
回答は、大きく上記の4つに分かれました。遺す家族の意思を尊重するという人がおよそ4割、自身で明確な希望を持っている人が半数以上という結果でした。
本人の希望のなかでは「誰かに住んでほしい」がもっとも多くなりましたが、「売却したお金を家族で分けてほしい」「この世を去る前に自分で贈与したり売ったりする」という希望も同じくらいあるようです。
さて、持ち家を所有する人たちは、家以外に相続する財産があるのでしょうか。
1位:現金・預貯金 79.33%
2位:有価証券(株式/投資信託/国債など) 26.33%
3位:自動車 21.33%
4位:家以外の財産はない 16.67%
5位:収益にならない不動産(空き地・畑など) 8.33%
5位:貴金属・宝石・骨董品など 8.33%
およそ8割の人が、現金・預貯金を相続すると回答。家以外の財産がないという人も、16%ほどいるようですね。
財産が家だけにせよ家以外にもあるにせよ、相続対策は必要です。次は、家主の相続対策について見てみましょう。
対策するほどの資産ではない? 相続対策をしている家主はおよそ4割にとどまる
相続対策にはどのようなものがあり、どれを選ぶ人が多いのでしょうか。
1位:何もしていない 62.67%
2位:生命保険 30%
3位:生前贈与 9.33%
4位:不動産運用・投資 6.33%
5位:子や孫への資金提供 6%
なんと、何もしていないという人が6割を超えています。相続の対策や手続きとなると、なにやら煩雑で面倒そうという印象もあるため、後回しにしてしまう人も多いのかもしれません。
いっぽうで、対策している人のなかでダントツに多かったのが「生命保険」でした。およそ10人に1人は生前贈与をしているものの、不動産運用や投資、子や孫への資金提供という人は少数派のようです。
ちなみに、相続対策をしていない人の理由については以下のとおり。
1位:対策するほど資産がないから 46.28%
2位:まだ早いと思うから 27.66%
3位:相続対策に関心がない 12.23%
上位3つの回答はこのようになりました。半数近くの人は、自分の家および他の財産を「対策するほどのものではない」と考えているようです。
3割ほどの人は「まだ相続なんて先の話」と捉えており、10人に1人は相続対策に興味がないことがわかります。とはいえ、持ち家は確実に相続対象とみなされる財産。関心がないでは済まない話になることもあります。
具体的な対策は後にしても、「なんとなくこうしたい」という希望や、相続対策にはどのようなものがあるのかのリサーチくらいは早めに始めたいものですね。
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相続対策を始めるピークは4、50代
なんらかの相続対策をしている人は、何歳くらいからスタートさせているのでしょうか。
1位:40〜44歳 13.39%
1位:55〜59歳 13.39%
3位:60〜64歳 12.5%
上位3つはこのような結果に。どうやら、40代と50代で2回ピークがあるようです。
自分や配偶者の仕事や育児、親の状況など、さまざまな変化が起こりやすい年代ともいえますから、そのようなタイミングで相続について考える人が多いのかもしれません。
この調査結果から、家主が相続するものは家だけでなく現金・預貯金も多く、相続対策を始めている人は4、50代からまず生命保険を活用しているということがわかりました。
みなさんも、新しい年の初めに相続について考えてみませんか。
※株式会社Agoora 相続で持ち家はどうする?家主の相続対策「何もしていない」が6割も「生命保険」が人気
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部