生前に墓地を購入したら相続税対策になる? ローンで支払う場合の注意点は?

配信日: 2022.01.24 更新日: 2022.03.01

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生前に墓地を購入したら相続税対策になる? ローンで支払う場合の注意点は?
一般的にお墓を建てる場合、墓石の費用以外に設置にまつわるいろいろな費用が発生するため、総額で約150~350万円ほどかかります。そのため、お墓の購入を検討しているけれども、相続税はかかるのか、どういう時期に購入すれば良いかについて悩んでいる人も少なくありません。
 
生前にお墓を購入した場合相続税対策になるのかどうか、さらにはローンで購入する場合の注意点などについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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お墓の生前購入は節税対策になる

相続税対策の基本は、いかに相続が始まる前に財産を減らしておくかです。そこで有効なのが生前にお墓を購入するということです。「まだ生きているのにお墓を買うなんて縁起が悪い」と感じる人もいるかもしれません。
 
しかしむしろ逆で、生前にお墓を購入して建てることは寿陵と言われ、長寿や子孫繁栄という願いが込められているため、非常に縁起が良いといわれています。
 
それにお墓を購入する場合課税対象にはなりません。なぜなら墓地や墓石、仏壇や仏具等は祭祀財産と呼ばれており相続税がかからないからです。そのためお墓を購入するのであれば、生前に購入しておいた方が課税対象になる現金が減少するので節税対策になります。
 
逆に被相続人が亡くなった後、相続人が受け継いだ財産でお墓を購入しても非課税にはなりません。そのため、いつかは購入するのであれば生前中に購入してしまった方が節税対策にもなり得です。
 

お墓をローンで支払う場合の注意点1 審査に通る必要があるし、借り入れには上限額もある

お墓をローンで購入する場合の注意点として、まず金融機関の審査に通る必要があります。これは住宅ローンであろうが自動車ローンであろうが、皆同じです。当然審査をパスしなければ銀行などの金融機関から融資を受けることはできません。
 
通過条件としては、今まで信用情報に事故情報がないことや、利用目的が祭祀関係とはっきりしていることです。これらの条件を満たせば金融機関からの信用を得ることができ、審査に通ることができます。逆に条件が満たない場合は審査に通らないので注意が必要です。
 
また審査を突破しても借り入れには上限額があるので、きちんと計画を立ててお金を使用するようにしましょう。
 

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お墓をローンで支払う場合の注意点2 金利がけっこうかかる

お墓購入のためにローンを組む場合、当然金利がつきます。例えば金利6%で200万円を5年60回払いで金融機関から借りたとすると、毎月の返済額は約3万9000円、支払総額も230万円を超えてしまいます。
 
つまりローンを組んだ場合は30万円近く余計に金利を払うということです。この30万円という金額はかなりの額なので、現金で支払うことができるのであればローンを組まずに一括で支払ってしまった方がかなりお得です。
 
どうしてもローンを組みたいのであれば、契約時に回数を自由に設定できるのでなるべく少ない額に済むように分割回数を減らす等の工夫をするようにしましょう。
 

お墓をローンで支払う場合の注意点3 節税効果が見込めない可能性がある

お墓を生前購入すれば課税対象にはならないため、節税することが可能です。もちろんローンを組んで購入した時も同じ効果を見込めます。しかし仮にローン返済中に本人が亡くなってしまった場合、残高は債務控除にはならないため、節税効果はなくなってしまいます。
 
そのためローン回数を増やして、毎月の支払額を減らしたいという気持ちは分かりますが、返済中に本人が亡くなってしまうと家族に負担がかかる可能性があるので、ローンを組む場合は生前中に払える適切な支払期間を設定して、確実に生きている間に完済することが大切です。
 

お墓の生前購入は節税効果になるが、ローンを組む場合は注意点もあるのでなるべく現金での一括支払いが良い

お墓を生前に購入すれば節税対策になります。しかしローンを組む場合は借り入れに上限額があったり、ローン審査に通る必要もあります。また金利も発生するため、これらをこと前に確認しておくことが大切です。
 
このようにお墓をローンで購入する場合はいろいろ注意点があるため、現金で一気に支払ってしまうのが良いでしょう。またローン完済前に亡くなると節税効果もなくなってしまうので、ローンを組む場合は生前中に完済できるローンを組むようにしましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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