更新日: 2022.02.05 贈与
子どものお年玉や成人祝いをコツコツ貯金。でも贈与税がかかることがあるって本当?
どのような場合に、どんな贈与税がかかるのかを知っておきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
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ファイナンシャル・プランナー
住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。
贈与税がかかる?子どものお年玉やお祝い金
子どもが毎年もらうお年玉や、入学や成人のお祝い金。贈り主である親戚などから子どもが直接受け取るという場合もあれば、幼いうちは親が預かって管理するという場合も多いでしょう。
受け取るお年玉やお祝い金は、子どもにとっては大きなお金ですが、大人から見ればそれほどではないかもしれません。そのため、税金がかかるというイメージはあまりないのではないでしょうか。
しかし、子どものお年玉やお祝い金にも、場合によっては贈与税がかかることがあります。特に、長年にわたって親が預かってコツコツ貯金し、大きくなったときにまとめて渡そうと考えている場合には注意が必要です。
贈与税の仕組みと、どのような場合にお年玉などへの贈与税がかかるのかを知っておくとよいでしょう。
贈与税の仕組みとは?
贈与税とは、誰かから誰かに財産が贈られた場合にかかる税金のことです。1年ごとに計算され、1月1日から12月31日までの間に贈られた財産の合計によって、贈与税がいくらになるかが決まります。
つまり、複数回に分けてお金が与えられた場合でも、1年分を合計した額が問題となるのです。一度に贈られた額が少なかったとしても、合計額によっては贈与税を納める必要が出てくるかもしれません。
では、1年間に贈与された金額の合計がいくら以上になれば贈与税を納めなければならないのでしょうか?
贈与税の基礎控除額は110万円と定められています。したがって、1年間に贈られたものが110万円以下であれば、贈与税はかからないといえます。110万円を超えると、超えた分がいくらになるかによって税率が変わってくるのです。
贈与された財産が高額になればなるほど、納めるべき贈与税の税率が上がり、また控除額も上がります。一般的な贈与である一般贈与財産という分類の場合、贈与された額のうち110万円を引いた後に残るのが200万円以下であれば、税率は10%です。
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贈与税にも種類がある!お年玉に関係する場合とは
・一般贈与財産と特例贈与財産とは
贈与税は、その財産をくれた相手が誰であるかによって、種類が変わります。直系尊属と呼ばれる祖父母や父母などといった立場にある人から、20歳以上の子や孫に贈られた財産は、特例贈与財産です。
例えば、贈与額から110万円を引いた後に残る額が3000万円を超え4500万円以下であった場合、それが特例贈与財産であれば税率は50%、控除額は415万円となります。前の段落で紹介した一般贈与財産の場合よりも低い税率です。
祖父母や親などの直系尊属からもらったのではない場合、あるいはもらった側が20歳未満の場合など、特例贈与財産の条件を満たさない贈与は、一般贈与財産となります。
・お年玉やお祝い金に贈与税がかかる場合とは
すなわち、子どものお年玉やお祝い金に贈与税がかかるかどうか、もしくはどの種類の税率での贈与税がかかるのかは、その贈り主が誰であるかや、受け取る子どもの年齢によって変わってくるといえます。
110万円を超えているかどうか、子どもの年齢が20歳を超えているかどうか、贈り主と子どもの関係はどうかといったことに着目して、贈与税を納める必要があるか否かを検討することが求められます。
子どものためのお金や税について考えよう
子どもが楽しみにしているお年玉やお祝い金。1回に受け取る一般的な額であれば贈与税がかかることはないと考えられますが、長い間コツコツ貯金したものをまとめて子どもに贈るという場合には贈与税がかかる可能性があります。
税についての正しい知識を持ち、子どものためになるお金のため方や使い方を考えてみてはいかがでしょうか。
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)より 「贈与税の計算と税率(暦年課税)」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー