更新日: 2022.02.21 相続

親が急逝した場合、何から手をつければいい?

親が急逝した場合、何から手をつければいい?
親が急に亡くなると、身辺のことが整理されていなかったり情報の共有ができていなかったりして、後処理に戸惑う人が多いのではないでしょうか。親の死後にやらなければならない手続きは多く、やることを整理して順番に片付けなければ、抜けや漏れが生じてしまいかねません。
 
そこでここでは、親が急に亡くなったときにスムーズに対応できるよう、やらなければならない手続きをカテゴリ別にまとめました。ぜひ、万が一のときのために確認しておきましょう。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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親が亡くなったときの手続きの流れ

親が亡くなった際の一般的な手続きの流れは、次のとおりです。
 

1.死亡診断書の取得
2.遺体の搬送と葬儀の手配
3.死亡届の提出と火葬許可の申請
4.埋葬許可証の取得(火葬時)

 
葬儀費用などを親の口座から負担する場合は、これらの流れのあいだ、もしくは直後に、故人の遺産を引き出す手続きが必要です。
 
葬儀や埋葬などを終えたあとは、健康保険や年金、税金などのお金に関わる手続きや遺産分割などの手続きを、1つずつ片付けていくこととなります。

 

親が急に亡くなったときのお金の手続き

親が亡くなったあとに必要なお金の手続きは、大きく次のものに分けられます。
 

・銀行の手続き
・年金・健康保険の手続き
・税金の手続き
・公共料金などの手続き
・その他の請求手続き

 
なかには手続きの期限が決まっている手続きもあるため、期限の近いものから順番に手をつけていくとよいでしょう。
 
それぞれ、具体的にどのような手続きがあるのか、以下で説明します。

 

銀行の手続き

親が亡くなったら、親が契約していた銀行へ、速やかに連絡しましょう。銀行に連絡する前に預金を引き出すと、相続を単純承認したとみなされ、相続放棄が認められなくなることがあります。
 
亡くなった人の銀行口座は通常、相続手続きが完了するまで凍結されます。遺産分割が終わったら、凍結解除の手続きをしましょう。
 
ただし、口座凍結中でも例外として「遺産分割前の相続預金の払戻し制度」で認められた範囲までの預金は、引き出しが可能です。
 
引き出せる金額は、相続開始時の預貯金残高×1/3×引き出す人の法定相続分(銀行ごとの上限額150万円)と決まっています。葬儀費用が必要な場合などは、この制度を活用するとよいでしょう。
 
また、故人名義の住宅ローンがある場合、加入している団信の保険金が下ります。返済中の銀行に連絡し、死亡の届け出をしましょう。

 

年金・健康保険の手続き

亡くなった親が年金受給者だった場合は受給資格を喪失するため、早急に「受給権者死亡届(報告書)」を出す必要があります。ただし、日本年金機構にマイナンバーが登録されている場合は、届け出の省略が可能です。
 
亡くなった時点までの年金で受け取っていない分(未支給年金)があれば、故人と同一生計の遺族が受け取れます。また、故人の子どもや配偶者は遺族年金を受け取れる場合があるため、要件を確認して手続きしましょう。
 
健康保険・介護保険に関しても、資格喪失手続きの必要があります。国民健康保険の手続き期限は死亡してから14日以内です。自治体への死亡届のみで健康保険の手続きが済む場合もあります。
 
勤め先で健康保険に加入している場合は、埋葬費の請求をすると、資格喪失手続きを取ってもらえます。

 

税金の手続き

亡くなった親に収入があった場合、死亡した年の1月1日から死亡した日までの所得に関して、相続人が確定申告(準確定申告)をする必要があります。期限は相続の開始を知った日の翌日から4ヶ月以内です。
 
申告納税額がある場合は、相続人が納税しなければなりません。翌年度には住民税を納税する必要もあるため注意しましょう。亡くなった親が所有していた不動産に課せられる住民税、固定資産税の納税義務も、遺族に引き継がれます。
 
相続手続きを終えたあとには、相続税の申告と納税が必要です。申告期限は相続開始を知った時点から10ヶ月と定められています。

 

公共料金などの手続き

電気、ガス、水道などの公共料金や、携帯電話、クレジットカードなど、定期的に利用料金が発生するものは、放っておくと継続して費用がかかります。早めに解約や名義変更の手続きを取りましょう。
 
インターネットの有料サービスなどに加入しているケースもあるため、通帳の振替履歴などを手がかりに手続きをするとよいでしょう。

 

その他の請求手続き

親が死亡したときに請求できる可能性がある主なお金は、次のようなものです。
 

・葬祭費・埋葬料
・高額療養費
・生命保険金
・死亡退職金

 
葬祭費・埋葬料は、総裁や埋葬にかかる費用の補助として、加入していた健康保険から支給されるものです。健康保険協会や自治体により、支給額が異なります。
 
高額療養費は医療費が一定額を超えた場合に、超過額が支給されるものです。故人が通院・入院や服薬をしていた場合は、該当するかどうか確認しましょう。請求期限は2年です。
 
故人が生命保険に加入していた場合は、生命保険金の受け取りが必要です。生命保険加入の有無が分からない場合は、生命保険協会の「生命保険契約照会制度」が利用できます。
 
故人が亡くなるまで在職していた場合、死亡退職金が受け取れることがあります。故人の勤務先に確認して、手続きを取りましょう。

 

親が亡くなったときの遺産相続の手続き

役所や勤務先での手続きが終わったら、相続の手続きに取りかかりましょう。相続は、おおよそ次の2つの段階に分かれます。
 

1.調査:相続人と相続財産を調査する。遺言書があれば内容を確認する
2.遺産分割協議:相続人同士で、遺産をどのように分けるかの協議をし、遺産分割協議書を作成する。遺言書があれば、遺言書にしたがって遺産を分割する。

 
相続にともない、預金口座の解約や不動産の相続登記、相続税の申告と納税などの手続きが発生します。また、相続放棄をする場合は、故人の死亡により相続の開始を知った日から3ヶ月以内の申し立てが必要です。

 

優先順位を決めて慌てずに1つずつ片付けよう

親が急に亡くなると、気持ちの整理がつかないままに多くの手続きに奔走することになるため、抜けや漏れがないよう手続きをするのは大変なことです。
 
一度に何もかもを処理しようとせずに、まずはやることを整理しましょう。その上で、手続き期限の近いもの、放置すると不利益が生じるものの順番に、優先順位を決めて1つずつ片付けるとよいでしょう。

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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