更新日: 2022.03.10 相続

親が突然亡くなって財産がどれだけあるか分からない場合、どうやって調べればいい?

執筆者 : 中村将士

親が突然亡くなって財産がどれだけあるか分からない場合、どうやって調べればいい?
人が亡くなった場合、法律上、相続が発生します。相続が発生したら、誰が相続人なのかを確認し、相続人は相続をするかしないかを決めなければなりません。また、相続財産がどれだけあるのかを把握しなければなりませんし、どのように相続するかも決めなければなりません。
 
とはいえ、一番のネックとなるのは「相続財産をどうやって調べたらよいか」ではないでしょうか。自分のことならまだしも、親が突然亡くなった場合は、苦労をするかもしれません。本記事では相続税を念頭に相続財産を捉え、それをどのように調べたらよいかを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
 
中村将士

執筆者:中村将士(なかむら まさし)

新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

私がFP相談を行うとき、一番優先していることは「あなたが前向きになれるかどうか」です。セミナーを行うときに、大事にしていることは「楽しいかどうか」です。
 
ファイナンシャル・プランニングは、数字遊びであってはなりません。そこに「幸せ」や「前向きな気持ち」があって初めて価値があるものです。私は、そういった気持ちを何よりも大切に思っています。

相続財産の範囲

相続の対象となる財産を「相続財産」といいます。相続財産は、大きく「プラスの財産」と「マイナスの財産」に分けられます。プラスの財産=権利、マイナスの財産=義務と言い換えることもできます。
 
プラスの財産には「本来の相続財産」「みなし相続財産」があります。一方、マイナスの財産には「債務」があります。
 

本来の相続財産

本来の相続財産とは、被相続人(亡くなった方)が所有していた財産などを指します。一般に財産といわれるのは、これに該当します。
 
本来の相続財産で代表的なものに、現金、預貯金、不動産(土地・家屋)、有価証券、宝石などがあります。これらは有形のものですが、金銭に見積もることができるものであれば、無形でも相続財産となります。例えば、貸付金、特許権、著作権などは、相続財産とされます。
 

みなし相続財産

一見、相続財産ではないようなものであっても、相続財産として扱われるのが「みなし相続財産」です。民法上では相続財産ではありませんが、相続税法上で相続財産として扱われる(みなされる)ので、みなし相続財産といいます。
 
みなし相続財産の代表的なものに、生命保険契約の死亡保険金(被相続人が保険料を負担していたものに限る)、死亡退職金があります。
 

債務

被相続人が死亡したときに、支払い義務が確定しているものを、債務といいます。例えば、住宅ローンやクレジットの残高、医療費などがそれに該当します。また、被相続人が支払わなければならない税金については、死亡時に確定していなくても債務として扱われます。
 
今回の場合は、債務=借金というイメージでよいでしょう。
 

相続財産を調べる

相続財産をどうやって調べたらよいかを一覧表にまとめましたので、参考にしてください。
 
図表1

相続財産の別 相続財産 手掛かり
本来の相続財産 現金 ・自宅
預貯金 ・預金通帳
・定期預金証書
・キャッシュカード
・パソコン(ネット銀行)
不動産(土地・家屋) ・固定資産税等納税通知書
・売買契約書、賃貸借契約書
・権利書(登記識別情報)
・郵便物
有価証券 ・年間取引報告書
・口座開設関連書類
・預金通帳
・パソコン(ネット証券)
宝石などの貴金属 ・自宅
・貸金庫
みなし相続財産 生命保険契約の死亡保険金 ・保険証券
・郵便物(契約内容のお知らせ)
・預金通帳
死亡退職金 ・勤務先
債務 ローン・クレジット ・契約書
・郵便物(請求書)
・預金通帳
税金 ・税務署

※筆者作成
 
被相続人との普段の会話で、ヒントがあるかもしれませんので、思い当たるところから順番に調べていくのがよいでしょう。
 

まとめ

相続財産について、どのようなものがあり、何を手掛かりに調べたらよいかを解説しました。本記事を読んだことで、親が突然亡くなって、財産がどれだけあるか分からない場合であっても、落ち着いて調べることができるでしょう。
 
しかし、本当に大事なのは、亡くなる前に、きちんと整理しておくことではないでしょうか。相続のことを話題にするのは、気が引けることかもしれませんが、親子でお互いに気にしていることかもしれません。この機会に、相続について話をしてみるのはいかがでしょうか。
 
出典
国税庁 No.4102 相続税がかかる場合
国税庁 No.4105 相続税がかかる財産
国税庁 No.4126 相続財産から控除できる債務
 
執筆者:中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

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