更新日: 2022.03.31 その他相続

親が残した実家が空き家に。解体費用はいくらぐらいかかる?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

親が残した実家が空き家に。解体費用はいくらぐらいかかる?
日本全国で空き家の数が急増しています。
 
人が住まなくなった家は朽ちるのが早く、崩壊寸前の危険な空き家も存在しています。中には、雑草の繁殖やゴミの不法投棄など、近隣住民に迷惑をかけている空き家も多数あり、人の住まない家はさまざまな弊害を発生させてしまうのです。
 
ここでは、空き家を放置することのデメリットやその解体費用、そして空き家の有効活用方法についても詳述します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

放置すると危険な空き家

実家の両親が亡くなり、引き続き住む人がいない場合、その家は「空き家」になってしまいます。
 
空き家になると、最初のころはきれいな状態が保たれます。ところが、しばらくすると徐々に変化が起こり始めます。
 
人の住まない家は劣化する速度が速く、雨漏りなどが発生することがあります。さらに、木造の家であればシロアリが発生する恐れもあり、もしもシロアリが土台を食い尽くした場合は、家が傾く可能性もあります。
 
ほかにも、庭の雑草が伸び放題になることもあります。それが越境して隣の家まで伸びてしまうと、隣の家に迷惑をかけることになります。
 
そして一番怖いのは、たばこの投げ捨てなどによって火災が発生すること。特に雑草が伸び放題の空き家では、あっという間に燃え広がる恐れがあります。また、不法侵入者が空き家に住みついたことが原因で、火災が起こることも考えられます。
 
このように、空き家を放置すると良いことは一つもありません。空き家の所有者は何かしらの対策を早急に打つ必要があります。
 

解体費用は構造や材質で異なる

空き家への対策の最も有効な方法が、家を解体することです。解体して更地にすれば、火災などのリスクがなくなるだけでなく、その土地を売却できますし、新たに住宅を建設することもできます。
 
売却をする場合は、空き家のまま売るよりも、更地にした方が売却をスムーズに進められます。
 
しかし、空き家を解体するには費用が掛かります。空き家が木造だった場合は、1坪あたり約4万円程度、重量鉄骨や鉄筋コンクリート造りの場合は解体費用が割高になる可能性があるので、1坪当たり6万円程度を想定しておくとよいでしょう。
 
注意点としては、家の立地によってはさらに料金が加算される可能性があること。例えば、何らかの理由で重機を横付けできないような家や、旗竿地のように道路が狭く重機が入れない場所では、手作業での解体になることが考えられるため、費用が割り増しになります。
 

【PR】相続する土地・マンションがあなたの生活を助けるかも?

空き家の上手な活用方法とは

空き家を解体する以外にも、賃貸住宅にするという方法もあります。
 
躯体などが頑丈で、まだ使える家であると判断できるのであれば、賃貸住宅として貸せば家賃収入を得ることも可能です。
 
その場合には、水回りなどの修繕をしてから貸す方が理想的。キッチンやバスルーム、トイレなどのリフォームを施すだけでも、一気に魅力が高まり、すぐに入居者が見つかる可能性が高くなるでしょう。
 
このように賃貸住宅として貸し出せば、空き家を放置して近隣住民に迷惑をかけることを避けられ、さらに、家賃収入を得られるというダブルのメリットがあります。
 
ただし、空き家を賃貸住宅にする場合には、立地が良い家に限られます。あまり良い立地でない場合には、解体という方法を選んだ方がよいかもしれません。
 

できるだけ早めの対策を!

空き家問題は早急に対応した方がよい問題。放置すればするほど、家は朽ち、雑草は伸び放題になって、隣近所からクレームが発生する可能性が高まるからです。
 
解体費用はやや掛かるかもしれませんが、家を使う必要がないのなら、更地にして売却した方が、家の所有者にとっても空き家がある隣近所の人にとっても、安心といえるでしょう。
 
出典
NPO法人空家・空地管理センター 解体費用について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ライターさん募集