更新日: 2022.05.30 相続

いざという時のために知っておきたい、葬儀費用で相続税の控除対象となる項目とは?

いざという時のために知っておきたい、葬儀費用で相続税の控除対象となる項目とは?
突然葬儀を執り行うことになって、慌てる方も少なくないでしょう。葬儀に慣れている方はほとんどいませんので、いざ葬儀となると戸惑うことばかりです。ところで、葬儀費用の中に、相続税の控除対象となるものがあるのをご存じでしょうか。どんな項目が相続税の控除対象になるのか、いざという時のために調べてみました。
 
葬儀費用の相続税控除対象項目について知りたい方は、本記事を参考にしてください。
 
FINANCIAL FIELD編集部

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジュを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

控除対象となる葬儀費用

相続税を算出する際は、控除対象となる葬儀費用を、遺産総額から差し引いて計算します。遺産総額から差し引く葬儀費用には、以下のようなものがあります。

●埋葬許可証発行のための死亡診断書の発行料金
●通夜、葬儀、告別式にかかった費用(仮葬式と本葬式を行った場合は両方の費用が対象)
●通夜や告別式で提供する飲食代
●葬儀場までの交通費
●遺体の搬送料(遺体の捜索にかかった費用も対象)
●火葬および埋葬費用
●葬儀を手伝ってくれた方への心付け
●霊きゅう車等の運転手への謝礼
●寺院へのお布施、読経や戒名の料金
●納骨にかかる費用
●その他の諸費用(会葬者に渡すお礼の品代や供華の代金など)

通夜の席の料理代や飲み物代以外にも、告別式での飲食代も控除対象になります。具体例を挙げますと、火葬場などで会葬者に出した、飲み物やお菓子代も含まれますので、領収書やレシートを保管しておく必要があります。
 

控除対象にならない項目

葬儀費用の中でも、以下の項目は相続税の控除対象になりません。

●香典返しのためにかかった費用
●墓石や墓地の購入のためにかかった費用
●初七日や四十九日法要、法事などのための費用

もう少し詳しく解説しますと、生花やお供え、墓地の借り入れ費用、位牌(いはい)や仏壇の購入費用、墓石の彫刻費用なども控除対象外となります。
 

葬儀費用控除後の相続税

近年、葬儀にかける費用は少なくなる傾向にありますが、それでも葬儀の費用は、150万~200万円が相場ですので、決して安い金額ではありません。そのため、葬儀費用を控除しますと、相続税率が変わることもあります。相続税率が変わると納税額が大きく変わりますので、しっかり計算しなければなりません。相続税の計算は、まず基礎控除分を除外するところから始めます。
 
基礎控除額の計算は、以下の式を使って行います。
 
基礎控除額=3000万円+(600万円×法定相続人の数)
 
つまり、法定相続人が1人であれば、遺産総額が3600万円以上の場合に、相続税がかかることになります。ちなみに、葬儀費用控除後の課税遺産総額の算出は、以下の式で計算できます。(控除できる葬儀費用が200万円の場合)
 
課税遺産総額=遺産総額-(基礎控除額+200万円)
 
葬儀費用は150万~200万円程度ですから、遺産総額によっては、葬儀費用を差しい引いても、ほとんど影響がない場合もあるでしょう。しかし、問題なのは「税率の変わり目」です。
相続税の税率の一部を挙げると以下のようになります。

●1000万円以下:税率10%
●3000万円以下:税率15%
●5000万円以下:税率20%
●1億円以下:税率30%

つまり、控除後の遺産総額が上記の金額の前後の場合は、わずかな金額の違いで、税率が大きく変わってしまうのです。控除後の遺産総額がこの税率の変わり目に近い場合は、葬儀費用をしっかり計算しませんと、高い相続税を納めることになるので注意しましょう。
 

知っておきたい葬儀費用の相続税控除対象項目

葬儀は突然行うことになる場合が多いですので、前もって準備することが困難です。葬儀費用の中には、相続税の控除対象になるものがありますので、あらかじめ知っておくと、いざという時にあわてずに済みます。葬儀費用の相続税控除対象は、相続税の税率の変わり目に近い場合に、特に重要になります。しっかり計算しませんと、高い税率が課せられる可能性があるので注意が必要です。
 

出典

国税庁 No.4129 相続財産から控除できる葬式費用
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

auじぶん銀行