更新日: 2022.07.14 相続

子ども名義でつくる銀行口座、どんな注意が必要?

執筆者 : 中村将士

子ども名義でつくる銀行口座、どんな注意が必要?
「子どもにお金の管理をさせたい」「子どもの教育資金を個別で管理したい」とお考えの方は多いのではないでしょうか。そんなとき、子ども名義の銀行口座を開設した方が良いのかどうか、悩むかもしれません。
 
子ども名義の銀行口座を開設することは簡単ですが、注意すべきポイントがあります。これから子ども名義の銀行口座を開設される予定の方はもちろん、既に子ども名義の銀行口座を開設している方も、本記事を参考にしていただければ幸いです。
 
なお、本記事において「子ども」とは未成年者を指します。
 
中村将士

執筆者:中村将士(なかむら まさし)

新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

私がFP相談を行うとき、一番優先していることは「あなたが前向きになれるかどうか」です。セミナーを行うときに、大事にしていることは「楽しいかどうか」です。
 
ファイナンシャル・プランニングは、数字遊びであってはなりません。そこに「幸せ」や「前向きな気持ち」があって初めて価値があるものです。私は、そういった気持ちを何よりも大切に思っています。

誰が口座を管理するのか

子どもが銀行口座を開設する場合、親の同意が必要です。とはいえ、手続きが難しいわけではありません。子どもの口座開設用の印鑑、子どもの本人確認書類(マイナンバーカード、住民票、健康保険証など)、親権者であることが分かる書類(マイナンバーカード、住民票、健康保険証、母子手帳など)があれば、銀行口座を開設できます。
 
問題は、「誰が管理をするのか」です。これは、「銀行口座(預貯金)が誰のものか」という観点から、重要な問題となります。
 
子ども自身が通帳、印鑑、キャッシュカードを管理して、自由にお金の出し入れができる場合は問題ありません。しかし、親がそれらを管理しており、子どもが自由にお金の出し入れができない、お金の存在すら知らないような場合、銀行口座は実質的に親のものとされます。
 
「口座名義を子どもにしておけば、銀行口座は子どものものである」とは見なされないことに注意しなければなりません。ここに贈与税の問題が絡んでくるからです。
 

贈与税がかかる可能性がある

贈与税は、個人から財産をもらったときにかかる税金です。一般に、1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計額から基礎控除(110万円)を控除した金額に対して課税されます(これを「暦年課税」といいます)。逆にいえば、年間110万円までの贈与であれば、贈与税は課税されないと考えられます。
 
子どもが銀行口座を管理している場合、年間110万円までであれば、親がお金を入れてあげても贈与税が課税される心配はありません。
 
しかし、親が銀行口座を管理している場合、例えば年間12万円(毎月1万円)ずつその口座にお金を入れていき、10年後に銀行口座の通帳、印鑑、キャッシュカードを渡したとしたら、贈与税の課税対象になります。贈与の額は120万円(=12万円×10年間)となり、基礎控除である110万円を超えているからです。
 

まとめ

子ども名義で銀行口座を開設した場合の注意点をまとめると、「贈与税がかかる可能性を考慮し、誰が口座管理をするのかを決める」ということになります。
 
贈与税について押さえておきたいのは「贈与の金額」と「贈与のタイミング」です。これらのポイントをまとめると、以下のとおりです。

・贈与税の基礎控除は「110万円」
・子どもが銀行口座を管理している場合、贈与のタイミングは「お金をあげたとき」
・親が銀行口座を管理している場合、贈与のタイミングは「子どもが管理を始めたとき」

最後に、もう1つ重要な点についてお伝えします。「教育費について、必要となった都度支払う分には、その金額は贈与税の課税対象とはならない」ということです。
 
つまり、管理の都合上、子ども名義の銀行口座を開設するものの、必要に応じて親がその口座のお金を出し入れし、子どもが関与しないのであれば、贈与税の心配はないということです(子どものお金と親のお金を混同しないように注意する必要があります)。
 
子ども名義で銀行口座を開設する際には、本記事をぜひ参考にしてみてください。
 

出典

国税庁 「No.4405 贈与税がかからない場合」
国税庁 「No.4402 贈与税がかかる場合」
 
執筆者:中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー

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