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更新日: 2022.08.23 相続

【相続税】はどんな人にかかるの? 遺産のボーダーラインについて解説

【相続税】はどんな人にかかるの? 遺産のボーダーラインについて解説
相続税はお金持ちにかかる税金──。
 
かつてはそうでした。しかし、2015年に施行された基礎控除の引き下げによって、相続税はお金持ちだけの話ではなくなっています。「自分には相続税がかかるのかな……?」と漠然とした不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。
 
今回は、相続税がかかるか否かについて大まかなボーダーラインを解説します。確実にかからないと分かれば安心できますし、反対にかかる可能性があると分かれば早めに相続税対策を行うことができるでしょう。本記事がそのきっかけになれば幸いです。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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遺産が基礎控除額を超えると相続税がかかる

相続税の計算では、遺産から差し引くことができる大きな控除額「基礎控除」があります。差し引かれた残額に対して相続税がかかるため、残額が出ない場合には相続税がかからないということになります。
 

基礎控除の計算

基礎控除額は次の算式で計算します。
【基礎控除額=3000万円+600万円×法定相続人の数】
 
法定相続人1人につき600万円が加算されていきますので、法定相続人が何人であるかによって基礎控除額が変動することになります。
 
図表1

法定相続人 1人 2人 3人 4人 5人
基礎控除額 3600万円 4200万円 4800万円 5400万円 6000万円

筆者作成
 
この「法定相続人」の数え方がポイントになってきますので、後ほど詳しく解説します。
 

ボーダーラインは3600万円

基礎控除は法定相続人1人の場合が3600万円ですので、遺産が3600万円以下だという人は、法定相続人の数を数えるまでもなく相続税はかからないということになります。
 
30年前に5000万円で購入した自宅を所有しているという場合でも、5000万円が遺産として計算されるわけではありませんので安心してください。遺産はすべて相続税評価額に応じて評価計算されます。特に自宅には、小規模宅地等の特例が適用される場合が多いため、相続税評価額は購入金額とかけ離れた金額になるケースがほとんどです。
 

法定相続人の数え方

法定相続人とは、被相続人の遺産を相続できる人で、その範囲は民法に明確に定められています。
 
まず、配偶者はどんな時でも法定相続人になります。配偶者は、婚姻届を提出した「法律婚状態にある人に限られる」点に注意しましょう。何十年連れ添っていても「内縁関係の配偶者」は法定相続人になれません。反対に、別居していても、離婚寸前であっても、「離婚していなければ法定相続人」です。
 
次に、配偶者以外の法定相続人を数えます。次の通り、被相続人との関係が強い順に優先順位が設けられており、上順位の人がいる場合には、それより下順位の人は法定相続人になれません。
 
図表2

第1順位 直系卑属:子・孫
第2順位 直系尊属:父母・祖父母
第3順位 傍系血族:兄弟姉妹・おい、めい

国税庁 相続人の範囲
 
孫、祖父母、おい・めいが法定相続人になれるのは、その前の子、父母、兄弟姉妹が死亡している場合です。これを「代襲相続(だいしゅうそうぞく)」といいます。
 

相続税がかかるかどうかを計算してみよう

それでは、具体的に相続税がかかるかどうかを計算して判断してみましょう。

【家族構成】

●父(被相続人)
●母
●長男
●長女
●祖父母

【遺産総額】

5000万円

基礎控除

3000万円+600万円×3人(※)=4800万円

(※)法定相続人は、まず配偶者である母と、第1順位になる長男長女の3人になります。
 
5000万円>4800万円
 
よって、相続税がかかると判断できます。ただ、基礎控除額に近い遺産総額であることから微妙なラインになります。税理士に相談してより正確な試算をしてもらい、必要に応じて相続税対策を行うことをおすすめします。
 

【参考】相続税申告はどのくらいの人数がしている?

国税庁は毎年、相続税の申告事績を公表しています。2021年3月に公表された、2020年分(令和2年分)の最新の情報を紹介します。ご参考ください。
 
図表3

被相続人数 137万2755人
うち相続税申告書の提出にかかる被相続人数 12万372人
課税割合 8.8%

国税庁 相続税の申告事績
 
2020年中に死亡した137万2755人のうち、相続税申告書を提出した人は12万372人で、全体の8.8%に相続税申告の義務があったことが分かります。100人中8.8人という結果は多いでしょうか。少ないでしょうか。
 
ちなみに、2015年の相続税大改正前の課税割合は4%強でした。まさに「相続税はお金持ちだけの税金だ」といわれていた時代でしょう。現在はそこから倍増している状況であり、庶民であっても無関係な税金ではなくなっています。
 

まとめ

相続税がかかるか否かのボーダーラインは、最低3600万円です。法定相続人が1人増えるごとに600万円増えていきます。
 
遺産が2000万円など3600万円から大きく離れているのであれば、確実に相続税がかからないと判断できますが、基礎控除額から数百万円前後する場合には素人判断は危険です。税理士に相談して、確実な試算をしてもらうことをおすすめします。
 

出典

国税庁 No.4152 相続税の計算
国税庁 No.4132 相続人の範囲と法定相続分
国税庁 令和2年分 相続税の申告事績の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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