更新日: 2022.11.25 相続税

66%の人は相続登記の義務化を知らない! 義務化の背景とやるべきことを紹介

66%の人は相続登記の義務化を知らない! 義務化の背景とやるべきことを紹介
相続が発生したとき、土地や建物といった不動産の名義変更をするべきなのか、また、名義変更をする場合はどのような方法なのか、よく分からない人も多いのではないでしょうか?
 
法務省が2022年9月に発表した「相続登記の義務化・遺産分割等に関する認知度等調査」(調査対象:20代以上の成人男女1200人)によると、相続登記の義務化を「よく知らない」「全く知らない」と答えた人は、約 66 %という結果が出ています。
 
この記事では、相続した不動産の名義変更「相続登記」について解説します。事前に知っておくことで、相続手続きについての不安も軽減すると思いますので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

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相続登記とは

相続登記とは、不動産を相続したときに相続人へ名義変更をすることです。
 
これまでは相続登記の期限が設けられておらず、そのまま住み続けることができていました。しかし2021年4月に相続登記の義務化が決まり、2024年4月1日から開始する予定となっています。
 

相続登記の義務化の背景

相続登記の義務化の背景には、所有者不明土地の問題があります。所有者不明土地とは名前のとおり、所有者が不明となっている土地のことです。
 
相続登記を行わないと、次から次へと世代が引き継がれていき、最終的に所有者が分からない土地となってしまいます。そして所有者不明土地には、さまざまな問題が発生してくるのです。
 
例えば公共事業や災害復興を進める際には、利用したい土地の所有者に交渉が必要となります。
 
しかし、所有者不明土地だと所有者が分からないため交渉ができず、土地活用が進められません。
 
また、所有者不明土地に誰も住まなくなると、草木が生い茂ったりゴミの不法投棄があったりする可能性もあり、改善したくても誰に連絡を取ればいいのか分からず、周辺に住む人たちに迷惑をかけてしまいます。
 
このような問題から、相続登記の義務化が決まったのです。
 

相続登記に対応しなかった場合はどうなる?

相続登記の義務化がスタートすると、相続を知ったときから3年以内に手続きを行う必要があります。
 
法務省によると、正当な理由なく3年以内に相続登記しなかった場合は、10万円以内の過料が科される可能性があるそうです。
 
ただし、相続人が多数いて手続きに時間がかかる場合や、相続人の健康状態が良くないなどの事情がある場合は、罰則の対象外となります。
 

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相続登記の手順

相続登記の対応漏れをなくすために、相続登記をどのような手順で行ったらよいのかご説明します。
 

1. 相続人の確定

相続登記を行う際は、まず相続人を確定させることから始めます。遺言書がある場合は、必ず確認してください。
 
相続人として、思いがけない人が対象となる場合もあるため、戸籍などを利用して正確に整理しましょう。分からなければ役所の人に確認を取りながら進めてください。
 

2. 対象不動産の把握

相続人が確定したら、財産を整理していきましょう。相続登記の対象となる不動産がどれなのか、調べる必要があります。名奇帳や毎年送付される固定資産納税通知書を参考にしてみてください。
 

3. 遺産分割協議書の作成

遺言書がない場合は、遺産分割協議書を作成します。
 
書き方はある程度決まりがあるため、間違えないように書き方の書類をよく確認してください。心配であれば法務局で確認するのもよいでしょう。
 

4. 必要書類の用意

そのほか、必要に応じて用意する書類として、除籍謄本や固定資産評価証明書などがあります。
 
また、遺産分割協議書の実印が正しいかを証明する印鑑証明書も必要になるので、相続人全員に確認しましょう。
 

5. 相続登記の申請

相続登記の申請は法務局で行います。持参もしくは郵送で対応しましょう。
 

まとめ

今回は相続登記の義務化について解説しました。うっかり忘れて過料を払うことにならないよう、手順を踏まえて必ず手続きを行いましょう。
 

出典

法務局 相続登記の義務化・遺産分割等に関する認知度等調査 調査結果の概要 

法務省 知っていますか?相続登記制度が新しくなりました 

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部