更新日: 2023.05.10 その他相続
【遺産相続】波平の遺産は誰の手に?サザエさん一家を例に相続の優先順位を解説
そこで、本記事では、国民的アニメでもあるサザエさんを例に、相続の優先順位について詳しく解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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相続には優先順位がある
身内が亡くなると、遺産相続が始まりますが、その前に、誰が相続人なのかを把握しておかねばなりません。相続人同士で、話し合いの席を設ける必要があるためです。誰が相続人なのかをきちんと把握しないまま、相続の手続きを進めようとすると、トラブルに発展するおそれもあります。
相続人の範囲や相続の優先順位は、民法で定められています。相続人の第一順位は亡くなった方の実子になり、第二順位は父母や祖父母などの直系尊属となり、第三順位は兄弟姉妹になります。
基本的に、亡くなった方の配偶者は常に法定相続人となりますが、あくまで正式な婚姻関係を結んでいた方に限られます。そのため、内縁関係や事実婚といったケースでは、法定相続人として認められません。
相続をサザエさん一家で解説
相続のルールや優先順位は複雑であるため、分かりにくいという方も少なくないでしょう。そこで、ここではサザエさん一家を例にして、相続の優先順位についてお伝えします。
波平以外の全員が存命のケース
一家の大黒柱である波平が亡くなった場合、相続人の権利を有するのは、配偶者であるフネのほか、実子であるサザエとカツオ、ワカメになります。波平が遺言書を遺(のこ)していれば、また話は変わってくるものの、遺言などが特にないのならば、この4人で協議して、遺産を分割します。
配偶者の法定相続分は2分の1です。そのため、波平の遺産が1億円あるのならば、半分の5000万円を配偶者であるフネが相続し、残りの5000万円を、サザエ、カツオ、ワカメの実子が均等に分けて相続します。
これは、あくまでも法定相続分で相続したケースになります。フネやサザエ、カツオ、ワカメたちで話し合いを行い、全員が納得すれば、フネが3000万円を相続し、サザエやカツオたちが残りの7000万円を分割して相続する、といったことも可能です。
サザエさんが先に死亡しているケース
波平が亡くなるよりも前に、サザエさんが亡くなっているケースではどうなるのでしょうか。このケースでは、代襲相続が可能であり、法定相続人であるサザエさんの直系卑属が相続できます。
サザエさんの直系卑属は、サザエさんの実子であるタラちゃんです。そのため、波平の遺産を相続できるのは、配偶者であるフネとカツオ、ワカメ、タラちゃんの4人になります。
このケースでも、遺産は法定相続分で分ける、もしくは遺言の内容にしたがって分割します。先ほどと同じように、フネやカツオ、ワカメ、タラちゃんの4人で協議し、全員が合意すれば、自由に遺産の分割、相続が可能です。
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実は波平に膨大な借金がある場合
波平の死後、実はとんでもない額の借金があると判明したとき、相続はどうなるのでしょうか。基本的に、このようなケースでも、優先順位にしたがって相続の手続きを進めます。
原則として、相続する際には、プラスの遺産だけでなく、借金など負の遺産も相続します。土地や預金、家は欲しいものの、借金は相続したくないというわけにはいきません。
では、借金は必ず相続しなければならないのかというと、そうでもありません。相続放棄をすれば、借金を相続しなくても問題ありません。ただ、この場合は、プラスの遺産も相続できなくなるため、注意が必要です。
相続の予定があるなら専門家に相談を
相続は複雑であり、手続きをスムーズに進めるには、確かな知識が求められます。相続では、身内同士のトラブルが発生するケースも珍しくないため、専門家に相談しつつ、手続きを進めることをおすすめします。
相続が発生しそうならば、まずは気軽に相談してみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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