更新日: 2023.07.30 贈与

子どもに結婚資金として「300万円」を渡そうと思っていますが、「贈与税」はかかりますか? 非課税になるのはいくらまででしょうか?

子どもに結婚資金として「300万円」を渡そうと思っていますが、「贈与税」はかかりますか? 非課税になるのはいくらまででしょうか?
子どもや孫が結婚をする際に、結婚資金の援助をしたいと考えている両親や祖父母も多いと思います。しかし、結婚資金の援助をした場合に贈与税がかかってしまうと、贈与をした意味が薄れてしまう恐れがあります。
 
本記事では、子どもに「結婚資金」として300万円を渡す場合に贈与税がかかってしまうのか、解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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贈与税には基礎控除がある

贈与税は財産を受け取った際に課せられる税金です。相続税がかからないようにするために生前に贈与して財産を減らそうとする「税金逃れ」を抑制するねらいがあります。
 
贈与税には基礎控除があり、「1月1日から12月31日までの間に合計で110万円」となっています。そのため、受け取った財産の合計額が110万円以下であれば贈与税はかかりません。110万円を超えた金額について贈与税がかかるようになります。
 

結婚資金は特例も

本事例のように300万円を渡す場合は、渡す相手が子や孫であっても110万円を差し引いた金額について贈与税がかかってしまいます。
 
しかし、結婚資金の贈与には特例があります。一定の要件を満たしていれば、300万円までの結婚資金は非課税になる制度です。要件は以下のとおりです。

・贈与者(財産を渡す者)が両親や祖父母などの直系尊属であること
・受贈者(財産を受け取る者)の年齢が18歳以上50歳未満の子や孫であること
・前年度における受贈者の所得金額合計が1000万円以下であること

これらの要件を満たした上で、結婚・子育て資金口座を開設し、贈与する金額を一括で入金することで贈与した金額が非課税になる仕組みです。結婚・子育て資金口座は「結婚・子育て資金非課税申告書」を金融機関に提出して開設します。
 

非課税の対象になるもの

結婚資金として贈与をする場合は前述のような特例がありますが、資金の用途について非課税の対象となるものとならないものがあります。
 
非課税の対象となるものには、挙式や披露宴の開催に必要な資金や結婚を機に転居する場合の引っ越し費用などがあげられます。結婚した日を基準にして一定の期限までに支払われている必要もあるので確認しておきましょう。
 

非課税の対象にならないもの

非課税の対象とならないものには、結納にかかる費用や結婚指輪代、新婚旅行などがあげられます。引っ越しの際の家電や家具などの費用も非課税の対象になりません。
 
これらの費用は非課税の対象にならないため、贈与税を支払わなければいけない可能性があります。結婚資金には特例がありますが、資金の用途は慎重に考えて使うようにしましょう。
 

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結婚資金として300万円を渡す場合は贈与税がかからない

本記事では、子どもに「結婚資金」として300万円を渡す場合に贈与税がかかってしまうのか、解説しました。金融機関に口座を開設するなどの手続きが必要ですが、300万円までの結婚資金は贈与税がかかりません。
 
しかし、資金の用途には非課税の対象にならないものもあるので、注意が必要です。あくまで結婚や婚姻届提出を機に引っ越しをする費用に対してのみ使うことが認められているので、それ以外の資金使途では贈与税がかかってしまいます。
 
受贈者も資金使途にはじゅうぶん注意してうまく非課税制度を利用していきましょう。
 

出典

国税庁 No.4402 贈与税がかかる場合
国税庁 No.4511 直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の非課税
国税庁 父母などから結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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