更新日: 2023.12.07 相続税

タンス預金の200万円があります。ウチは田舎の民家ですし、調査が入ってバレるなんてことはないですよね……?

タンス預金の200万円があります。ウチは田舎の民家ですし、調査が入ってバレるなんてことはないですよね……?
冠婚葬祭や急な病気などといった出来事に備えて、資産の一部を銀行には預けず、あえてタンス預金にしているという人もいるでしょう。
 
しかし、自宅に多額の現金を保管していると、税務署が調査に入る場合があるといううわさを聞いたことのある人もいるのではないでしょうか。
 
そこで、今回は自宅にタンス預金として200万円を置いている人を例に、税務署が調査に入るかどうかをメインに解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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調査が入るとしたら相続税

まず、基本的に自宅に現金を保管しているからといって、すぐにそれが違反になるわけではないということは理解しておきましょう。
 
もちろん、それが犯罪などで手に入れたお金であれば別ですが、日本では現金保有に対しての課税制度はないため、タンス預金そのものが調査の目的になることはありません。まずは安心してください。
 
ただし、注意しておきたいのは、相続が発生した場合です。相続が発生した場合には、それが相続税の課税対象資産としてみなされるので、税務署が調査に入ったときにバレることがあります。
 
とはいうものの、相続税はすべての人が関係するわけではなく、一定以上の資産を持った人だけが対象です。まずは、相続税の仕組みについて理解しておきましょう。
 

相続税には基礎控除があるので全員が対象になるわけではない

相続税には基礎控除と呼ばれる控除があり、それを超えた資産を譲り受けた人だけが対象になります。財務省によると、基礎控除の計算式は「3000万円+(600万円×法定相続人数)」です。法定相続人とは故人の配偶者や子どもなどが該当します。
 
例えば、法定相続人が妻と子ども2人の合計3人だった場合の基礎控除額は「3000万円+600万円×3人=4800万円」です。つまり、このケースでは4800万円以上の資産が相続される場合だけ相続税がかかり、税務署の調査対象となるわけです。
 
相続財産には持ち家における自宅の不動産価値や銀行預金残高、投資をしている人はその金融資産なども含みます。もちろん、タンス預金も相続財産に含まれ、それらの総額が基礎控除を超えた場合は相続税がかかることがあります。
 
いずれにしても、自宅に200万円のタンス預金があったからといって、必ずしも相続税の対象になるわけではありません。
 

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バレるバレないではなくて適正な申告を心掛けよう

仮に基礎控除額を超える相続財産があった場合はタンス預金も相続税の課税対象となります。相続税の納付対象者全員に税務署の調査が入るわけではないものの、調査に来た場合は自宅のタンスや押し入れ、金庫などさまざまな場所が調べられることは覚悟しておきましょう。
 
もしも意図的にタンス預金を隠していたのが見つかると加算税や延滞税が課せられ、結果的に多くのお金を失ってしまいます。そのようなことがないように、適正な申告を行うよう心がけましょう。
 

タンス預金だからといって必ず調査が入るわけではない!

タンス預金そのものは基本的に税務署の調査対象になることはありません。ただし、相続が発生した場合には相続金額によって調査対象になる場合があります。
 
タンス預金は隠し場所によっては残された遺族も知らない場合があり、悪意はなくても税務署の調査であとから発覚するケースも少なくありません。そのようなことがないように、まずは自分の総資産を把握し、わかりやすいように家族に伝えておくことが大切です。
 

出典

財務省 身近な税 親が亡くなりました。遺産を相続する場合にどのような税金がかかるのですか?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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