更新日: 2024.01.05 葬儀

家族に負担をかけたくないので自分の葬式は「コンパクト」に済ませてほしいと思っています。どれくらいの費用を準備しておけばいいですか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

家族に負担をかけたくないので自分の葬式は「コンパクト」に済ませてほしいと思っています。どれくらいの費用を準備しておけばいいですか?
近年、さまざまな形の葬式が増えてきています。しかし、家族に負担をかけまいと、自分で葬儀費用を準備しておきたいという方の思いは、昔も今も変わらないことでしょう。
 
本記事では、一般的な葬式の形式や、近年注目を集めているコンパクトな形式の葬式を紹介するとともに、葬式にかかる費用を紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

葬式の種類

葬式で昔からよく執り行われている形は、今や一般葬と呼ばれています。それは、近年の家族の在り方にあわせて、葬式の種類も多様化していることが関係しています。ここでは、古くからの形式である一般葬と、近年増えているコンパクトな形の一日葬や直葬を紹介しましょう。
 

一般葬

一般葬とは、古くから行われてきたスタンダードな形の葬式です。参列者を限定せずに、故人の弔いに一般の方が広く参列する形式を指します。葬式でいう一般の方とは、故人の親族や知人をはじめ、職場関係者や近所の方、喪主や故人家族の知人などが該当します。葬式は招待状を出すわけではないため、一般的には、葬儀会場へは誰でも参列して弔いが可能です。
 
一般葬は基本的に、通夜と告別式を2日間に分けて執り行います。一般の参列者には受付で記帳をしてもらい、香典を受け取ります。喪主は、その場もしくは後日返礼品をお渡しして、通夜ぶるまいや精進落としなどの会食で参列者をもてなします。
 

一日葬

一日葬では通夜を省略して、告別式と火葬を一日で執り行います。少人数、または家族だけで葬式を執り行う場合に向いている形式であり、一日で葬式を終えられますので、喪主や遺族の負担が少ない形式といえるでしょう。遠方に住む遺族の宿泊先手配や食事、会葬礼品などの準備も少なくなるため、費用を抑えられるというメリットもあります。
 

直葬

直葬とは、通夜や告別式を執り行わずに、火葬のみを行う形の葬式です。式場や祭壇の用意が不要で、家族だけで弔うシンプルな式のため、費用も抑えられるというメリットがあります。直葬は一日で行うことが可能なため、多忙な方や、身近な親族だけで静かに執り行いたい場合に向いているスタイルです。
 

葬式の種類ごとの費用

ここでは、葬式にかかる費用を形式ごとに紹介します。近年、葬式のスタイルは多様化しており、その費用も同様です。自分や家族に合ったスタイルの葬式を見つけて、費用を抑えましょう。
 
今回、各葬式にかかる費用については、株式会社エス・エム・エスが運営する「安心葬儀」で行った「2023年調査 葬儀に関するアンケート」と、株式会社鎌倉新書が運営する「いい葬儀」で行った「お葬式に関する全国調査(2013-2020年)」を参考に紹介します。アンケート対象が全国規模ではない「安心葬儀」のほうが、安価なデータが出ています。
 

一般葬にかかる費用

一般葬にかかった総額平均費用は131万8283~239万5570円です。総額には葬儀費用、飲食費、返礼品など、葬儀全体にかかる費用を含めています。
 
「安心葬儀」で内訳をみてみると、飲食接待費の平均費用は18万7570円、寺院・宗教者費用の平均が30万587円、葬儀一式費用が83万126円です。
 

一日葬にかかる費用

一日葬にかかった総額平均費用は69万3758~134万8500円です。「安心葬儀」で内訳をみてみると、飲食接待費の平均費用は5万3986円、寺院・宗教者費用の平均が12万3371円、葬儀一式費用が51万6400円です。
 

直葬にかかる費用

直葬にかかった総額平均費用は36万3807~80万2624円です。「安心葬儀」で内訳をみてみると、飲食接待費の平均費用は3万5511円、寺院・宗教者費用の平均が8万8316円、葬儀一式費用が23万9980円です。
 

コンパクトに済ませるなら一日葬や直葬

アンケート結果の費用から分かるように、費用を抑えて葬式を執り行う場合は、一日葬や直葬などのコンパクトな葬式が向いているでしょう。特に直葬は、一日で執り行ううえに、通夜や告別式も省略する形式のため、より費用を抑えてコンパクトに行えます。
 
もし、生前に自分の葬儀費用を準備しておくのであれば、希望する形式にかかる平均費用を残しておくとよいでしょう。また、葬式のスタイルが多様化しているため、ご自身が一日葬や直葬でもよければ、家族に無理なく葬式を執り行ってほしい旨を伝えておくことも大切です。
 

【PR】相続する土地・マンションがあなたの生活を助けるかも?

自分の葬式費用には最低37万円を準備しておこう

近年、葬式もさまざまなスタイルで執り行われています。もし、自分の葬式をコンパクトかつ費用を抑えて行いたい場合は、一日葬や直葬の形式がおすすめです。自分の葬式は自分で決めたいという方は、最も費用が抑えられる直葬の平均費用である、37万円以上を準備しておくとよいでしょう。
 

出典

株式会社エス・エム・エス 安心葬儀 2023年調査 葬儀に関するアンケート
株式会社鎌倉新書 いい葬儀 お葬式に関する全国調査(2013-2020年)/全調査結果の平均費用、葬儀の種類、会葬人数などを比較 ― 平均価格は5年間横ばいで、適正価格が判明。生前に葬儀社を決定した人は過去最高の3.5人に1人 ―
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

ライターさん募集