更新日: 2024.05.27 贈与

両親と夫の両親から、入学祝いで「100万円」ずつもらいました。税金を払いたくないのですが、タンスにしまっていればバレませんよね?

両親と夫の両親から、入学祝いで「100万円」ずつもらいました。税金を払いたくないのですが、タンスにしまっていればバレませんよね?
子どもの入学に伴い、親から入学祝いをもらう人は少なくないでしょう。もし入学祝いを両親と義理の両親からそれぞれ100万円ずつ、合計で200万円を受け取ったとなると、税金を払う必要が出てくるのではと悩む人もいるかもしれません。
 
1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額から基礎控除額110万円を差し引いた残りの額に対して「贈与税」がかかります。今回は合計200万円なので、贈与税の対象と思われますが、これを払わずに済ます方法はあるのでしょうか?
 
本記事では「入学祝いで200万円もらった際にタンス預金として保管していれば税務署にばれないのか」について解説していきます。「節税しながら入学祝いを有効に利用するための方法」についても解説しますので、入学祝いの活用方法で悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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両親からの入学祝いをタンス預金でしまっていればばれない?

結論からいうと、入学祝いをタンス預金として隠しても税務署にばれる可能性は大いにあります。タンス預金とは自宅でタンスなどに保管する現金をさしますが、誰にもタンス預金をしていると言わなければ税務署には把握されないと思う人もいるかもしれません。
 
しかし税務署は国民一人ひとりの口座の入出金記録を調査し、収入や財産額を把握できるKSKシステムを保有しています。万一多額のお金を引き出し、そのお金の行方が分からない場合は、税務署から指摘を受けることが十分あり得るというわけです。つまり、誰にも言わずにこっそりとタンス預金をしていたとしても、税務署にばれる可能性は高いといえます。
 

申告しないことで科されるペナルティは?

入学祝いの200万円をタンス預金にして申告しなかった場合に課されるペナルティは、主に「加算税」と「延滞税」です。
 
加算税は納付すべき税額に対して50万円までは15%、50万円を超える場合は20%の割合が加算されて請求されます。令和6年1月1日以降に法定申告期限を迎えるもので、申告していないものについては50万円まで15%、50万円を超える場合20%、300万円以上は30%を加えられることに注意が必要です。
 
また延滞税は納付期限の期限超過にかかる日数ごとに請求される税金です。正しく申告をしていないと、加算税や延滞税といった税金がさらに課されてしまいます。贈与を受けた時点で必ず税務署への申告を行いましょう。
 

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入学祝いを節税して活用するには?

親からせっかく200万円もらっても税金を取られるのかと嘆く人もいるかもしれません。しかし、今後の子どもの教育資金として、年間110万円以上受け取る場合や、一括して1000万円などの資金を譲り受けることになった場合は、「贈与税の非課税制度」を活用することをおすすめします。
 
この制度では、教育資金として祖父母などから教育資金をもらった場合に、1500万円までは贈与税を非課税とすることが可能です。この制度を適用する場合は次の手順を踏みましょう。

・対象の金融機関で教育資金口座を開設
 
・金融機関を通じて「教育資金非課税申告書」を税務署へ提出
 
・教育資金の支払いに充てた金銭の領収証を金融機関の営業所に提出して、都度その金額を払い出しする

あくまで教育に関する費用にのみ使用できるもので、使用用途が限られていることに注意が必要ですが、節税が可能な制度です。
 

入学祝いでもらった200万円をタンス預金していても、税務署にばれる可能性が高い! 非課税制度をうまく活用しよう!

高額な入学祝いをタンス預金にしまっていたとしても、ばれる可能性が高いことを解説しました。教育資金を多くもらった人は、非課税制度を活用して節税しながら、頂いたお祝いを有効に活用していきましょう。
 

出典

国税庁 No.2026 確定申告を間違えたとき
国税庁 祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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