更新日: 2024.06.15 贈与
息子が一軒家を購入するので「1000万円」ほどお金を出したいです。これって「贈与税」を取られますか?
なかには、子どもが一軒家を購入する際に、資金援助を行いたいと考えている方もいるでしょう。その場合に気になるのが、資金を援助すると贈与税がかかってしまうのではないかという点です。
本記事では、子どもが一軒家を購入するときの費用を支援する際、贈与税が発生しない制度について紹介します。条件を確認してうまく活用しましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
1000万円までなら贈与税がかからない制度がある
子どものマイホーム購入費用を資金援助する際に活用したいのが、住宅取得等資金贈与という制度です。この制度を利用すると、最大1000万円までの贈与が非課税となります。
令和4年1月1日から令和5年12月31日までの間に両親や祖父母などの直系尊属から贈与を受け、自分たちが住むためのマイホームを新築・取得もしくは増改築した場合、一定の条件を満たすと贈与税が非課税になります。
国税庁「タックスアンサー(よくある税の質問)No.4508直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」によると、贈与を受けた側が建てた住宅が省エネ等住宅であれば最大1000万円、それ以外の住宅であれば500万円までが非課税の対象金額のようです。
対象者の条件
贈与を受ける側の条件は以下の通りです。
・贈与を受けた時点で、贈与者の直系卑属である(贈与者は両親や祖父母などの直系尊属)
※配偶者の両親は直系尊属にあたらないが、養子縁組をしていれば直系尊属に該当する
・贈与を受けた年の1月1日時点で18歳以上であること
・贈与を受けた年の所得税にかかわる合計所得金額が2000万円以下であること
※購入する住宅の床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満の場合は、1000万円以下であること
・平成21年分から令和3年分までの贈与税の申告において住宅取得等資金贈与の適用を受けていないこと
そのほかにも住宅に関するものなどいくつかの条件があり、すべてを満たしている場合に非課税対象となります。
マイホームを安く購入するポイント
ここからは、マイホームを安く購入するポイントを4つ紹介します。理想のマイホームをなるべく費用を抑えて購入したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
建売住宅を購入する
マイホームの購入費用を抑えたい方は、建売住宅の購入を検討しましょう。注文住宅と比較すると、建売住宅の方が安く販売されている傾向があります。建売住宅は、区画内に同じような住宅をいくつも建てて販売する方法で、設備や資材を大量発注して建築するため、コストを抑えて作られていることがあるようです。
売り主側が販売期間中に売り切りたい、一日でも早く売却したい、などの事情を抱えていれば、値引き交渉も望めるでしょう。建売住宅は、すでに建築されている住宅を購入する方法であるため、デザインや設備などを自分たちでは決められません。
反面、多くの人が使いやすいようスタンダードな作りをしているため、設備やデザインのこだわりがなければ建売住宅の購入で費用を抑えられるでしょう。
中古物件を購入する
住宅は、新築物件よりも中古物件の方が価格は低い傾向があります。たとえば、新築物件と築15年の中古物件では、価格に1000万円近くもの差が生じることもあります。
築年数がたつほど価格は下がる傾向があるため、古い物件を安く購入し、リフォームやリノベーションをして住みやすくするのも方法の一つです。リフォームやリノベーションは、条件によって補助金を受けられたり、固定資産税が下がったりするケースもあるようです。
仲介手数料の安い不動産会社を利用する
マイホームを購入する際、売買契約が成立すると、売り主と買い主の両者は不動産会社に仲介手数料を支払います。この仲介手数料が安い不動産会社を選定すれば、購入費用を抑えることが可能でしょう。なお、仲介手数料は宅地建物取引業法によって次の通り上限額が決められています。
仲介手数料の上限額=売買価格×3%+6万円+消費税
決められているのは上限額だけであるため、この金額よりも安い仲介手数料で不動産を販売している業者もあります。また、不動産会社を通さず個人から直接住宅を購入する方法も、仲介手数料は不要です。ただし、不動産会社を介さずに行う個人間の取引は、トラブルが発生したときに自分たちで解決しなければならないため、注意しましょう。
【PR】「相続の手続き何にからやれば...」それならプロにおまかせ!年間7万件突破まずは無料診断
一定額まで税金が発生しない制度がある
住宅取得等資金贈与制度を利用した場合、一定の条件を満たすと最大1000万円まで贈与税が非課税となるため、子どものマイホーム費用を一部負担しようと考えている方は利用を検討するといいでしょう。
また、マイホームの購入費用を抑えるためには、押さえておきたいいくつかのポイントがあります。金銭的な負担をなるべく軽減させるためにも、ポイントを押さえてマイホームの購入を進めましょう。
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー