更新日: 2024.07.14 贈与
夫の両親から、娘の入学祝いで「500万円」もらいました。銀行に預けると“税金”がかかりそうなので「タンス預金」を考えているのですが、問題ないでしょうか…?
しかし、税金逃れのタンス預金は非常にリスクが高く、おすすめできません。
本記事では、両親からもらったタンス預金がバレるのかどうかやタンス預金のリスク、教育費用の節税方法などについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
親族間でも年間110万円を超えるお金をもらうと贈与税がかかる
親族間でも年間で110万円を超える財産の贈与を受けた場合には贈与税が発生します。なお、贈与のされ方として、銀行口座への入金でも現金の受け渡しでも同様です。
贈与税の税率は最低でも10%と高いため、なんとかして贈与税を抑えたいと考える人もいるでしょう。しかし、どれだけ納税額が多いとしても、脱税は絶対にしてはいけません。
現金はタンスにしまっていてもバレる可能性は高い
脱税がだめだと分かっていても、「もらったお金をタンス預金として持っておけばバレないだろう」と考える人もいるかもしれません。しかし、親からもらった入学祝いをタンス預金で持っていたとしても、高確率で税務署にバレます。
日本では不正を防ぐ仕組みが構築されており、税務署は強い権限を有しています。もしも親が多額のお金を引き出し、その行方が分からない場合、税務署からの問い合わせを受ける可能性も考えられます。
そして、納付すべき贈与税を逃れようとしたことがバレた場合にはペナルティもあります。具体的には、「加算税」や「延滞税」により、本来払う金額以上に税金が請求されてしまいます。
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タンス預金は防犯面などでもリスクがある
税金逃れでのタンス預金はもってのほかですが、自分が稼いだお金を自宅でタンス預金として保有することには税金上の問題はありません。
しかし、そもそもタンス預金自体、防犯面などで注意が必要です。多額の現金が自宅にあることが他人に知られると盗まれたり、詐欺の標的となってしまったりする可能性があります。
地震や火事、台風などの災害でお金自体が無くなってしまうこともあるかもしれません。
自宅にタンス預金をする場合には、このようなリスクに注意する必要があるので、できれば銀行に預けるなどの対応も検討しましょう。
教育費は贈与税の非課税制度がある
親からせっかくもらったお金なのに、税金がかかるとがっかりする人もいるでしょう。しかし、祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合には贈与税の非課税制度があります。
この制度を活用すると、2026年8月31日までの間に、30歳未満の人が教育資金目的で祖父母などの直系尊属から1500万円までの教育資金をもらった場合、贈与税を非課税にできます。
なお、利用するには対象の金融機関で教育資金口座を開設したり、所定の申告書を税務署へ提出したりする必要があり、使用用途は教育に関する費用のみです。条件はありますが、該当する場合には制度の活用を検討しましょう。
まとめ
親から子どもの入学祝いをもらった場合、現金をタンスにしまったとしても贈与税がかかる可能性があります。贈与税の支払いが必要な場合、隠そうとしても税務署には高確率でバレてしまいます。納税は国民の義務ですので、必要な場合は支払いましょう。
状況次第では贈与税の非課税制度を利用できる場合もあります。多額の教育資金をもらった際には、制度が利用できるかを確認し、もらったお金を有効に活用しましょう。
出典
国税庁 No.4402 贈与税がかかる場合
国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
国税庁 祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー