更新日: 2024.11.29 贈与

久々にあった友人の車が「外車」になっていた! 親にもらった「ロレックス」を売って頭金にしたらしいけど、贈与税はかからないの?

久々にあった友人の車が「外車」になっていた! 親にもらった「ロレックス」を売って頭金にしたらしいけど、贈与税はかからないの?
中古車や軽自動車に乗っていた友人がいきなり高級外車に乗り換えたら、「どこからお金を手に入れたの?」と疑問に思うこともあるでしょう。
 
まとまったお金が入った理由として「親からの贈与」や「贈与されたブランド品を売却した」という可能性も考えられますが、親からブランド品をもらって換金した場合には、贈与税はかからないのでしょうか?
 
本記事では、友人が親からもらったロレックスを換金して高級外車をローン購入した場合、贈与税が課されないのかについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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親からのプレゼントは贈与の対象になる

贈与とは、贈与をする側が「自分の財産を相手に譲る意思表示」をし、贈与される側が「贈与を承諾する意思表示」をすることで成立します。つまり、正式な契約を交わしていないとしても、親から子どもへの腕時計のプレゼントなどは贈与に該当します。
 
プレゼントの内容は関係なく、「現金」「車」「腕時計」など、さまざまなものが贈与にあたります。親子間はもちろん、「友人間」「カップル間」のプレゼントも同様に贈与にあたります。
 
ただし、贈与される側の了承の意思表示がない場合には、贈与として認められません。例えば、親が子どものために子ども名義の口座を作ってそこにお金を入れても、子どもの了承がない場合は贈与にはあたりません。
 

贈与税の納税が必要ではない3つのパターン

親から子どもへのプレゼントは贈与に該当すると解説しましたが、贈与税を必ず納めなければいけないわけではありません。以下のいずれかに該当する贈与の場合、贈与税が発生しません。


・個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物または見舞いなどのための金品であって、社会通念上相当と認められるもの
・夫婦や親子、兄弟姉妹など「扶養義務者」から生活費・教育費などに充てるために取得した財産で、通常必要と認められるもの
・基礎控除額(110万円)以下の贈与 など

腕時計の時価が110万円以下なら、親から贈与を受けても、それだけでは贈与税を納める必要はありません。なお、腕時計などの動産の価値は「売買実例価額」「専門家の意見を参考に求めた精通者意見価額」などを参考に、評価額を算出することになります。
 

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「社会通念上相当と認められる贈答」とは?

ここで気になるのは、贈与税がかからない条件に含まれている「社会通念上相当と認められるもの」です。親からのプレゼントが社会通念上相当と認められるならば、親からのプレゼントにも贈与税はかかりません。
 
社会通念上相当とは、つまり「常識の範囲内かどうか」ということです。贈与が社会通念上相当と認められるかどうかは、贈与ごとに異なるので一概に回答はできませんが、もし常識の範囲内ではない贈与となれば贈与税が発生する可能性があります。
 
贈与税の金額ですが、例えば、贈与されたロレックスの時価が200万円でほかに贈与を受けていない場合、基礎控除である110万円を200万円から引いた残りの90万円に贈与税がかかります。贈与額が200万円以下の税率は10%なので、9万円の贈与税を納める必要があります。
 

まとめ

親から何らかの現物がプレゼントされた場合、その内容が「社会通念上相当」と認められなければ贈与税がかかる可能性があります。
 
金銭での贈与で、1年間の贈与額を110万円以内にしてもらえば非課税となるなどの節税の方法もあるので、節税につながる方法で贈与を受けられるように、親子間で話し合うことが重要です。
 

出典

国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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