3人の子どもたちが全員「実家を相続したくない」と。寂しいですが生きているうちに「処分」するしかないでしょうか?

配信日: 2025.01.13

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3人の子どもたちが全員「実家を相続したくない」と。寂しいですが生きているうちに「処分」するしかないでしょうか?
相続が発生すると、相続人のうち誰が実家を相続するのかを決めることになります。しかし、誰も実家の相続を希望しなかった場合にはどうすればよいのでしょうか。
 
本記事では、実家が遺産として歓迎されない背景や、生前からできる対策を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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親からしたら寂しいデータも。相続したくないものトップは「不動産・土地」

遺産といえども、相続人から喜ばれるだけではありません。株式会社NEXERとSAIKAI&CO.が共同で実施した、「家族・親族から相続したくない遺産に関するアンケート調査」(調査期間:2024年11月、有効回答:全国の男女878人)によると、相続したくない遺産には以下のものが挙げられました。
 

1位:不動産・土地 40.6%
2位:借金・負債 37.5%
3位:お墓・お仏壇 13.8%

 
不動産・土地と回答した人が最も多く、「相続税や固定資産税がかかるから」や「古い家だから売るに売れない」といった声が寄せられています。借金・負債のようなマイナスの財産を上回っていることからも、たとえプラスの財産だとしても管理の手間などを考えると負担に感じる人も多いことが分かります。
 

相続争いに発展することがある

土地や建物は、現金と異なり分割が難しい財産です。一般的な家庭では、「主な財産は住まいとして使っていた実家だけ」というケースも珍しくありません。その場合、実家を相続する人以外には財産が残されないことになり、相続争いに発展することがあります。
 
また、すでに子どもが独立していれば、自分で住む予定のない実家を相続することは大きな負担となってしまいます。誰も相続したがらず、誰が実家を維持管理していくのかでもめるケースも珍しくありません。そのため、譲り受ける人がいない不動産は、生前から相続に備えて対策することが大切です。
 

将来の負債にならないために…。生前からできる不動産・土地の処分方法

では、相続する人がいない不動産はどのように処分したらよいのでしょうか。不動産の処分には、主に以下の方法があります。
 

・不動産売却
・リースバック
・リバースモーゲージ

 
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
 

不動産売却

今すぐに不動産を手放したい、すでに老人ホームに入居するなどして誰も住んでいない場合には、不動産売却がおすすめです。
 
なかには築年数が古く、なかなか買い手が見つからないと思われることもあるかもしれません。しかし取引実績の豊富な不動産会社なら、築古物件の取り扱いにも慣れているのでまずは相談してみてください。
 
また、買い取りをおこなっている不動産会社もあります。通常の不動産売却よりも価格は下がってしまうものの、不動産会社に買い取ってもらうので時間をかけず売りたい方におすすめです。
 

リースバック

リースバックとは、自宅を売却したあとにリースバック運営会社と賃貸契約を結ぶことで方法のことです。売却により自宅の所有権はなくなりますが、賃貸物件として住み続けることが可能です。
 
なお、家賃は買い取り価格に応じて決まるため、周辺相場より高くなることがあります。また、2〜3年の定期借家契約になることが多く、契約期間終了後は退去しなければなりません。買い戻し特約を付帯すれば将来的に買い戻すこともできますが、買い取り価格は割高になるので注意が必要です。
 
そのため、自宅売却でまとまった資金を確保しつつ住み替え先をゆっくり探したい方におすすめです。
 

リバースモーゲージ

リバースモーゲージとは、自宅を担保に生活資金の融資を受け、契約者の死亡後は担保にした不動産を売却して一括返済する方法のことです。生きている間の返済は利息分なので、少ない負担でまとまった資金を確保できます。
 
リバースモーゲージは、年金の不足分を補いつつ自宅に住み続けたい方におすすめです。さらに、自宅売却が前提なので相続人が誰も住まなくなった実家の管理に煩わされることもありません。
 
ただし、金利上昇により月々の利息返済が負担となった、死亡後に売却しても元本の金額に足りないといったときは、預貯金や相続人が代わって返済しなければならないことがあるので注意しましょう。場合によっては、残された子どもに金銭的な負担を強いるリスクもあるので、利用前に子どもにも相談しておくことをおすすめします。
 

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まとめ

相続したくない遺産として「不動産・土地」が最も多く選ばれた背景には、税金の負担や売却の難しさが挙げられます。不動産は分割が難しく、相続争いの原因になりがちなので、生前から対策が欠かせません。不動産売却以外にもリースバックやリバースモーゲージなどがあるため、適切な方法を選ぶことが大切です。
 

出典

株式会社NEXER / SAIKAI&CO 家族・親族から相続したくない遺産に関する調査(PRTIMES)
森正株式会社 SAIKAI&CO.
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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