自賠責保険に加入していなかった…車検対象外でもペナルティーはあるの?

配信日: 2022.04.07

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自賠責保険に加入していなかった…車検対象外でもペナルティーはあるの?
日本に住んでいれば必ず加入する保険として、国民健康保険や国民年金があります。
 
会社員の方の場合は、国民年金に加え厚生年金保険など、働き方によって加入するべき保険が異なります。つまり、人により加入すべき保険が異なるのです。
 
翻って、自動車を例にとると、原付を含むすべての車両を走行させる場合、自賠責保険に加入していなくてはなりません。
 
今回は、自賠責保険について考えてみたいと思います。
大泉稔

執筆者:大泉稔(おおいずみ みのる)

株式会社fpANSWER代表取締役

専門学校東京スクールオブビジネス非常勤講師
明星大学卒業、放送大学大学院在学。
刑務所職員、電鉄系タクシー会社事故係、社会保険庁ねんきん電話相談員、独立系FP会社役員、保険代理店役員を経て現在に至っています。講師や執筆者として広く情報発信する機会もありますが、最近では個別にご相談を頂く機会が増えてきました。ご相談を頂く属性と内容は、65歳以上のリタイアメント層と30〜50歳代の独身女性からは、生命保険や投資、それに不動産。また20〜30歳代の若年経営者からは、生命保険や損害保険、それにリーガル関連。趣味はスポーツジム、箱根の温泉巡り、そして株式投資。最近はアメリカ株にはまっています。

自賠責保険に加入しなかったら

では、自賠責保険に加入していないと、どうなるのでしょうか? 2つの問題が考えられます。
 
1つ目は、万が一人身事故を起こしてしまった場合、事故を起こした人(もしくは車両の所有者)自らが、被害者に補償しなくてはなりません。
 
では、自賠責保険には加入しておらず、任意保険だけに加入していた場合は、どうでしょうか? 
 
そういう場合には、自賠責保険の補償限度額を超えた額のみ、任意保険で補償されることになるのです。自賠責保険の補償限度額は自らが補償しなくてはなりません。
 
問題の2つ目。交通事故の有無に関わらず、自賠責保険(共済)に未加入で運行した場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金、自賠責保険(共済)の証明書を所持していなかっただけでも、30万円以下の罰金が科せられます。
 
また、無保険での運転は交通違反となり違反点数6点が付され、即座に免許停止処分となります。かなり、重いペナルティーですね。
 

車検の義務がない車両の自賠責保険

車検を義務付けられている車両なら、自賠責保険の未加入を防ぐことができるでしょう。なぜなら車検の時に、整備工場などが自賠責保険の手続きを行ってくれるからです。
 
一方で、車検が義務付けられていない車両もあります。原付や250cc以下の二輪車です。
 
これらの車検対象外の車両は、基本的には購入時に自賠責保険に加入することになりますので問題はありません。ただ、自賠責保険には期限があり、その期限が切れる直前までに、自賠責保険の加入(=更新)の手続きを行わなくてはなりません。
 
しかし、これらの車両は車検がないので、「自賠責保険が切れたまま(=自賠責保険に未加入)」ということもあるかもしれません。
 
自賠責保険が切れたまま(=自賠責保険に未加入)ということがないように、原付や250cc以下の二輪車の購入元のお店などが、はがきで「自賠責保険の更新のお知らせ」を案内してくれることもあります。
 
しかし案内があっても、「お知らせを見ないで捨ててしまった」「自賠責保険の加入の手続きが面倒」などという理由で、原付や250cc以下の二輪車を走行させてしまっている方もいるかもしれません。
 
「交通事故を起こさなければ問題ない」と安易に走行させてしまい、自賠責保険に加入していない場合は、先述のようなペナルティーがあります。
 

自賠責保険の加入手続きができる場所は、意外と多い

原付や250cc以下の二輪車の自賠責保険の加入手続きは、損害保険会社や損害保険代理店で手続きできるほか、郵便局やコンビニエンスストアなどでも可能です(車検の義務がある車両の場合は、郵便局やコンビニエンスストアでの自賠責保険の加入手続きはできません)。
 
ちなみに、自賠責保険は強制保険ですので、補償内容や保険料が保険会社により異なるということはありません。
 
原付や250cc以下の二輪車の自賠責保険期間は、最長60ヶ月です。例えば、原付で自賠責保険の期間が24ヶ月の場合の保険料は8850円(=1年あたり4425円)ですが、同じく60ヶ月の場合は1万3980円(=1年あたり2796円)です(いずれも、令和3年4月1日以降始期の契約で、離島以外の地域[沖縄県を除く]に適用する保険料[共済掛金])。
 
自賠責保険の期間が長いほうが、「自賠責保険が切れてしまった」というリスクを少なくできるかもしれませんし、1年あたりの保険料も安くて済みます。
 
原付や250cc以下の二輪車など、車検の必要のない車両をお持ちの方は、自賠責保険の加入を忘れないようにしましょう。
 
出典
国土交通省 自動車総合安全情報 自賠責保険ポータルサイト「自賠責保険について知ろう!」
 
執筆者:大泉稔
株式会社fpANSWER代表取締役

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