30~40代の会社員は、毎月どのくらい生命保険料を支払っている? 子どもの有無で金額は変わる?

配信日: 2022.06.14

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30~40代の会社員は、毎月どのくらい生命保険料を支払っている? 子どもの有無で金額は変わる?
30~40代にかけては、結婚して家族が増えたり、子どもが進学したりするなど、人生のうち大きなライフイベントが起こる年代でもあります。
 
そこで気になるのが、万一のための生命保険という存在です。30~40代の会社員は、生命保険料を月々どの程度支払っているのでしょうか?
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

30~40代の生命保険加入率はどれくらい?

昨今、若者をはじめ、生命保険に入らない方が増えているといわれることがあります。しかし、実際には30~40代においては、多くの方が生命保険に加入しています。
 
公益財団法人生命保険文化センターが実施した「令和元年度生活保障に関する調査」によれば、30代においては82.6%程度、40代においては89.9%程度の方が、何らかの生命保険に加入しているようです。
 
また、民間企業で働く会社員においては、85.5%程度の方が、何らかの生命保険に加入しているようです。
 
30~40代の会社員は、ほとんどの方が生命保険に加入しており、生命保険に一切加入していないという方はかなりの少数派であることが分かります。
 

30~40代の会社員は毎月どのくらい生命保険料金を払っている?

生命保険の加入率以上に気になるのが、毎月の掛け金です。
 
掛け金を引き上げて生命保険料を多く支払えば、万一の際の保証が手厚くなる一方、毎月の支出が増えるため家計を圧迫する恐れもあります。
 
30代の生命保険の年間払込保険料は、およそ18.8万円、40代では19万円ほどとなるようです。月額換算すると30代の月間払込保険料は1.56万円ほど、40代の月間払込保険料は1.58万円ほどになります。
 
また、30代においては、年間の掛け金が12万円未満の方が35.4%と最も多く、次いで12万円から24万円の方が31.7%と、多くの方が月々の生命保険料を2万円未満としているようです。
 
【図表1】

    

30代の生命保険料支払額
年間の生命保険料 12万円
未満
12~24万円未満 24~36万円未満 36~48万円未満 48~60万円未満 60万円
以上
分からない 平均
(万円)
割合 35.4% 31.7% 14.0% 5.8% 4.0% 1.9% 7.1% 18.8%

※筆者作成
 
続いて40代においても、30代とほぼ同様に、年間の掛け金額が12万円未満の方が33%ほどと最も高く、12万円から24万円未満の方が34.4%と次いで高くなっています。
 
こちらも多くの方が、月の生命保険料を2万円未満としていることが多いようです。
 
【図表2】

    

40代の生命保険料支払額
年間の生命保険料 12万円
未満
12~24万円未満 24~36万円未満 36~48万円未満 48~60万円未満 60万円
以上
分からない 平均
(万円)
割合 33.0% 34.4% 15.5% 6.9% 2.3% 2.6% 5.2% 19.0%

※筆者作成
 

子どもの有無で生命保険加入率はどう変わる?

未婚の方における生命保険加入率は61.7%程度となっているようです。既婚でも子どもがなしの場合、80.1%の方が生命保険に加入しています。
 
さらに子どもが生まれると、生命保険加入率は88.3%にまで上昇し、子どもが小学生に上がる頃には91%に至っています。
 
【図表3】

子の有無 生命保険加入率(全生保)
未婚 61.7
既婚・子どもなし 80.1
既婚・末子未就学児 88.3
既婚・末子小学生 91.0
既婚・末子中学生、高校生 91.5
既婚・末子短大・大学・大学院生 92.3
既婚・子どもすべて卒業(未婚) 86.5
既婚・子どもすべて卒業(既婚) 89.4

※筆者作成
 
結婚後、最も加入率が増加するのは子どもが生まれてからとなり、末子短大・大学・大学院生まで微増を続け、子どもがすべて卒業すると減少に転じることから、子どもの存在は生命保険加入のきっかけとなっているようです。
 
特に子どもが生まれると、学費や生活費として必要な金額が増えることで、万が一の際のリスクが高くなるため、そのリスクをカバーするために生命保険に加入する方が増えていると考えられます。
 

子どもが生まれたら生命保険料の金額はどう変わる?

子どもの有無による生命保険料の金額をみてみます。
 
未婚と比較すると、既婚・末子未就学児では、年間で支払う生命保険料は1.2万円ほど平均額が高くなっています。
 
その後、徐々に金額が高くなっていき、末子が短大・大学・大学院生となる頃には、年平均額が23万円を超えるようです。
 
そして、卒業する頃には20.6万円ないし18.7万円と、子どもが未就学だった頃と同じくらいまで小さくなります。
 
【図表4】

12万円
未満
12~24万円未満 24~36万円未満 36~48万円未満 48~60万円未満 60万円
以上
分からない 平均
(万円)
未婚 38.6 28.6 14.9 6.7 1.6 2.7 6.9 17.4
既婚・子どもなし 30.9 32.8 15.2 5.9 3.4 5.9 5.9 22.8
既婚・末子未就学児 35.7 31.2 16.5 5.6 2.3 2.3 6.5 18.6
既婚・末子小学生 34.1 32.5 15.5 8.8 2.5 2.2 4.4 19.4
既婚・末子中学生、高校生 30.3 34.5 13.0 7.0 5.2 3.0 7.0 20.3
既婚・末子短大・大学・大学院生 30.0 24.7 22.0 9.3 3.3 4.7 6.0 23.1
既婚・子どもすべて卒業(未婚) 31.7 30.0 17.4 6.0 3.3 4.4 7.3 20.6
既婚・子どもすべて卒業(既婚) 37.3 33.7 14.5 3.6 2.8 3.3 4.7 18.7

※筆者作成
 
ここから、子どもが生まれると成長に合わせ、必要なお金が高くなるにつれて保障を増やすため、生命保険料に支払う金額が高くなっていると考えられます。
 

30~40代の生命保険料は月に2万円以内を目安に

30~40代の会社員は、半数以上の方が生命保険料を年間24万円未満(月額2万円未満)としているようです。また、既婚で子どもがいる方は9割以上の方が、何らかの生命保険に加入しているようです。
 
生命保険への加入を迷っている、または毎月いくらで保険料を設定するべきなのか悩んでいる30~40代の方は、月2万円以内で、数千円でも収入に無理のない範囲で生命保険について考えてみてはいかがでしょうか。
 

出典

公益財団法人生命保険文化センター 令和元年度 生活保障に関する調査
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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