6~7月は車両の事故が多くなる? 入っておくと役立つ車両保険って?
配信日: 2022.07.07
なぜ6~7月に事故が多くなるのか、そして、その時期に備えて入っておくと役に立つ車両保険について紹介します。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
6~7月は車両の事故が増える時期
交通事故は季節によって増減しています。2022年は早々に梅雨が明けましたが、例年では梅雨にあたり、ゲリラ豪雨や台風なども発生する6~7月にかけては、交通事故が増える時期でもあります。
【図表1】
出典:警視庁 令和3年における交通事故の発生状況等について
図表1の警視庁の月別交通事故死者数を見ても、例年6月から7月にかけての梅雨の時期に死者数が増えています。
その理由は雨にあります。雨の日は視界不良や路面の状況の悪化などにより、事故が起こりやすくなっているため、雨の多い梅雨の時期は車の事故が多くなっているのです。
事故に備えて入っておきたいのが車両保険
車両保険とは、保険の対象とした自身の車に事故や災害、盗難などで損害が生じたときに、保険契約の内容に従って保険金が支払われるものになります。それによって、大切な車に万が一のことがあったときでも、保険金を使って修理や買い換えをすることができるため、安心して車に乗ることができるようになります。
SBI損保を例にすると、補償の範囲を事故全般に広げることができる「一般車両」と、一部の事故に限定される「車対車+限定A」とがあり、利用頻度や車の乗り方など必要に応じてプランを選べるようになっています。
【図表2】
出典:SBI損保 車両保険で修理代金はどこまで補償される?
支払われる保険金の金額は、一般的に全損か分損かによって異なります。
全損とは、修理費用など損害額が車の時価を上回る状態をいい、分損とは、それを下回るような状態です。全損の場合、保険金額を上限に、車の時価相当額まで保険金の支払いを受けられます。分損の場合は修理費や損害額が支払われます。
一般的に、補償の範囲が広いとその分、保険料も高くなります。だからといって、保険料を抑えることばかり考えてしまうと補償の範囲が狭くなり、いざというときに補償が受けられず、保険加入のメリットが薄くなってしまうこともあるため注意が必要です。
車両保険は絶対に必要なの?
車両保険はあくまでも任意の保険です。加入するのもしないのも、基本的には自由です。とはいえ、少しでも車両保険に加入するか悩んだときは、いったん加入しておくことをおすすめします。何があるか分からず、いざというときに備えて入っておくのが保険です。車の事故は予想外のタイミングで起こるものです。
自動車は非常に高価な物である上、事故が起きると、数十万円を超える被害額が生じることも珍しいことではありません。その点を踏まえると、少しでも保険加入に悩んだ方や、特に車を持ちはじめたばかりの方、運転技術に自信のない方、車の修理費用を支払う自信がないという方は、車両保険に加入しておくべきだといえます。
その際は補償範囲も、できれば広めに設定しておくべきです。せっかく保険料を毎月支払うのであれば、いざというときに補償を受けられるように補償の範囲も広くしておく方がよいからです。
ただし、現実的には保険料も考慮して、無理なく支払うことができるかということも大切になります。保険料は個別の事情によっても異なるため、迷ったらまずは保険会社に見積もりをとって、加入の有無や補償範囲を決めるとよいでしょう。
参考までに、SBI損保の調査によればおよそ50%の方が車両保険に加入しているようです。
梅雨の時期は事故に注意。事故に備えて車両保険への加入検討を
雨の多い時期は、車両の事故が増える時期でもあります。梅雨の時期に限った話ではありませんが、車が原因となる事故はいつどんなタイミングで起こるか分かりません。
2022年の梅雨は明けましたが、ゲリラ豪雨や台風など、6~7月はまだまだ雨に警戒が必要な時期といえるでしょう。雨の日の車両事故に注意するとともに、車の運転をされる方においては、車両保険の加入や見直しについても検討してみてください。
出典
警視庁 令和3年における交通事故の発生状況等について
SBI損害保険株式会社 車両保険で修理代金はどこまで補償される?
SBI損害保険株式会社 お車の補償
執筆者:柘植輝
行政書士