更新日: 2022.07.12 損害保険
夏のレジャーシーズン到来! けがや事故への備えは大丈夫?
(注意:本稿に掲載の保険料は、あくまで参考金額です。詳しくは各保険会社に問い合わせてください)
執筆者:岩永真理(いわなが まり)
一級ファイナンシャル・プランニング技能士
CFP®
ロングステイ・アドバイザー、住宅ローンアドバイザー、一般財団法人女性労働協会 認定講師。IFPコンフォート代表
横浜市出身、早稲田大学卒業。大手金融機関に入行後、ルクセンブルグ赴任等を含め10年超勤務。結婚後は夫の転勤に伴い、ロンドン・上海・ニューヨーク・シンガポールに通算15年以上在住。ロンドンでは、現地の小学生に日本文化を伝えるボランティア活動を展開。
CFP®として独立後は、個別相談・セミナー講師・執筆などを行う。
幅広い世代のライフプランに基づく資産運用、リタイアメントプラン、国際結婚のカップルの相談など多数。グローバルな視点からの柔軟な提案を心掛けている。
3キン(金融・年金・税金)の知識の有無が人生の岐路を左右すると考え、学校教育でこれらの知識が身につく社会になることを提唱している。
ホームページ:http://www.iwanaga-mari-fp.jp/
事故に有効な保険の種類は主に3つ
偶発的な事故に備える保険には、いくつか種類があります。
保険料は、補償内容にもよりますが1日1人あたり500円程度です。携行品損害保険金の特約がある商品もあります。頻繁にレジャーにでかける人は、月額プラン(月額500円程度~)や保険期間を1年とする契約(一時払い4500円程度~、補償内容により異なる)を検討してもよいでしょう。
<国内旅行傷害保険>
日帰りから宿泊などを伴う旅行まで、一定期間の契約ができます。旅行のキャンセル費用の補償を特約でつけられる場合もあります。
保険料は、補償内容にもよりますが3泊4日程度の旅行で2000円前後です。
クレジットカード付帯のものは、旅行代金をそのカードで支払う必要があるものとないものがあります。ステータスのない一般カードだと補償金額や補償項目が少ないこともあります。
<傷害保険>
夏のレジャーに限らず日常的にスポーツなどを楽しむ人や、普段の生活で起こる事故全般に備えておきたい人などに向く保険です。1日のみの契約はできませんが、特約でつけられる補償の種類が豊富な商品もあります。
保険料は、補償内容にもよりますが、月払い1~2000円、年払い2万3000円程度です。
医療保険や生命保険とどこが違うの?
レジャーで気になるのは、予測のできない事故でしょう。日常生活で普段から医療保険や生命保険に入っていれば、治療にかかる入院や手術(契約により異なる)、死亡などへの備えはすでにできているかもしれません。
しかし、海や山などへ出かけるレジャーは、時として命にかかわる重大な事故につながる可能性もあります。そのため、遭難などによる救援を要請したり、他人を巻き込んでケガをさせてしまったりすることなどがあるかもしれません。
また、遠方の病院へ搬送されて、家族が駆けつけたりすることで想定外の交通費がかかることもあり得ます。
こうしたことに備えるには、救援者費用等保険金や賠償保険金があると安心です。
旅行中の遭難による捜索費や、ケガなどで入院したときに家族が駆けつける交通費・宿泊料等を補償するものです。
他人にケガをさせたり他人の財物を壊したりして法律上の損害賠償責任を負った際に、損害賠償金や訴訟費用等を補償します。
レジャー保険などのメリットと注意点
すでに医療保険や生命保険に加入している人は、補償金額が十分かどうかを確認した上で、レジャー特有の補償(救援者費用等保険金・賠償保険金など)が必要かどうかを検討するとよいでしょう。
ただし、賠償責任補償は、火災保険や自動車保険ですでに特約で加入している場合もあります。追加で加入しても一方の補償しか利用できないことがあり、その場合保険料が無駄になってしまいますので注意しましょう。
クレジットカード付帯の国内旅行保険は、旅行代金をそのカードで支払う必要があるものとないものがあるので、確認しておきましょう。
日常的にスポーツなどを行う人は、傷害保険に加入すると、必要に応じた補償だけを特約で選択しておけば、その都度加入する手間が省けます。
まとめ
夏のレジャーに行く前に、何らかの保険に加入していれば安心でしょう。行く先の目的や場所の特性、移動距離などを考えて検討するとよいでしょう。
医療保険、生命保険、クレジットカード付帯の国内旅行傷害保険など、加入済みの保険がある人は、それらの条件や補償内容を確認して比較検討しましょう。
救援者費用等保険金や損害賠償補償などが必要と判断するなら、事故に有効な3つの保険(レジャー・スポーツ保険、国内旅行保険、傷害保険)のいずれかに加入するとよいでしょう。損害賠償補償は、火災保険や自動車保険で既にカバーされていないか、調べておくと安心です。
安全に気を付けて、どうぞ楽しい夏をお過しください。
執筆者:岩永真理
一級ファイナンシャル・プランニング技能士