2人に1人が車両保険なし! 車両保険をつけなくてもいい人の特徴とは?
配信日: 2022.07.20
車両保険は自身の自動車の損害に備えるためのものですが、車や利用者の状況によっては、車両保険をつけなくてもいいケースがあります。
車両保険に入る必要性が低いと考えられる方には、どのような特徴があるのか確認していきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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車両保険とは?
車両保険とは、自分の車にかける保険のことです。
補償される事故には、次のようなものがあります。
●火災、台風、洪水などの自然災害 ※
●自動車との衝突や接触
●当て逃げ
●電柱や塀など車以外の物との衝突
●盗難
●いたずら
※地震・噴火・津波を除く
車両保険に入ると、車に損害があったときに過失割合に関係なく補償されます。人為的な事故による損害だけでなく、自然災害による損害も補償されるため、車両保険をつけておけば安心です。
しかし保険料が高くなってしまうため、本当に必要なのだろうかと疑問に思う方もいるでしょう。
実際に、どれくらいの方が車両保険をつけているのでしょうか。
自動車保険加入者の車両保険をつけている人の割合
2021年度に実施された損害保険料率算出機構の調査によると、車両保有数に対して車両保険の普及率は図表1のとおりです。
【図表1】
用途車種区分 | 普及率 |
---|---|
自家用普通乗用車 | 62.8% |
自家用小型乗用車 | 52.4% |
軽四輪乗用車 | 48.4% |
出典:損害保険料率算出機構「自動車保険の概要(2021年度)」(121ページ)
車両保険をつけている車両はおよそ5割、つまり自動車を保有している方の2人に1人が、車両保険に加入していることが分かります。
車両保険が必要ない人の特徴
およそ5割の方が入っている車両保険ですが、車両保険の必要性が低い人は、次のような特徴があります。
●車の購入から年数が経過している
●車の使用頻度が低い
●預貯金が十分にある
それぞれを詳しくみていきましょう。
購入してから年数が経っている場合
車の購入から年数が経過している場合や、初年度登録年月から時間が経っている中古車を購入した場合は、車両保険をつけるメリットがあまりないと考えられます。
車両保険金額は、車の時価が低くなると、その分だけ低く設定されるからです。車両保険金額とは、車両保険で支払われる保険の限度額のことです。
車両保険では、車に損害があったときに、車の時価相当額までしか補償されません。時価は、車種や型式、年式などによって決められ、保険会社ごとに異なります。時価は時間が経過するにつれて下がり、目安としては1年で1割程度、低く見積もられます。
また、車両保険を使うと、等級が下がる可能性がある点も念頭に置いておきましょう。等級が下がると、次回更新の際に保険料が上がるため、軽微な損害の場合は車両保険を使わない方が安く済むケースもあります。
車両保険金額が低い場合や、等級を下げたくない方は、車両保険に入らない方がコスト削減になる可能性があるといえるでしょう。
車両保険金額は、保険の満期が近づくと送られてくる、契約更新案内の見積りの中に記載されています。金額は保険会社によって異なるため、高めに設定したい場合はいくつか見積りを取ってみるのもいいでしょう。
車の使用頻度が低い場合
日常的に車を使用しない場合は、普段から車を使用する方に比べると、事故を起こす可能性が薄いため、車両保険の必要性は低いといえます。
使用頻度が低いケースとは、普段の買い物や週末のお出かけにしか車を使わない、というような場合です。
逆に、子どもの送り迎えに利用していたり、通勤や業務に利用していたりする場合は、車の使用頻度が高いため、事故のリスクが高いといえます。
また、車がないと日常生活や仕事に支障をきたすため、損害があったときにすぐに修理費用にあてられる車両保険で備えておけば安心でしょう。
十分な貯金がある場合
万が一事故があったときに、修理費用を自己資金でまかなえる場合は、車両保険に入る必要性は低いと判断できます。
特に、車両保険金額が低く設定されている場合は、貯金から修理費を支払える場合も多いでしょう。
しかし、車の修理費用は損害の程度によってさまざまですが、想像以上に高額になることがあります。十分な貯金がない場合は、車両保険への加入がおすすめです。
車両保険をやめコストを削減し、万が一のときは自腹で対応するという選択肢も
車両保険をつけるメリットが少ない場合は、車両保険をつけないのも一つの選択肢です。固定費の削減になるので、節約になります。
とはいえ、万が一のために備えておくに越したことはありません。車両保険をつけるかどうか迷う場合は、自己負担額である免責金額を増やしたり、補償の範囲を狭めたりすることで、車両保険は安くなります。
車の状況や自身の生活スタイル、貯蓄額などに応じて、車両保険をつけるかどうか、また保険料を安くする方法を選択するのかを判断しましょう。
出典
損害保険料率算出機構 自動車保険の概要(2021年度)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部