更新日: 2022.08.23 損害保険
火災保険を活用した住宅修理でトラブル多発!トラブルへの対策は?
本記事では、火災保険を使った悪質な住宅修理の手口や、トラブル対策法を解説しています。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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住宅修理関連の相談件数が2021年は「5093件」に
国民生活センターによると、住宅修理関連の相談件数は5093件ありました。
2020年も6560件の相談があり、住宅修理に関するトラブルは台風や豪雨災害があった地域を中心に急増しています。特に高齢者を狙った悪質な手口が多く、被害に遭わないようにするには、常日頃から対策しておくことが欠かせません。
火災保険を使った悪質な住宅修理の主な手口4選
ここからは、火災保険を使った悪質な住宅修理の主な手口を4つ紹介していきます。
1.無料点検といって訪ねてくる
2.工事を含めて一括で契約しようとする
3.うその理由で保険金の請求を勧めてくる
4.手続き代行で高額な手数料を要求してくる
1.無料点検といって訪ねてくる
悪質な住宅修理の手口でよく見られるのが、無料点検といって訪ねてくるケースです。点検後、「火災保険を使って無料で修理できる」と畳みかけてきます。
点検後に「屋根が傷んでいる」といって不安をあおってきたり、不当に高額な契約を結ばせたりするといった被害が後を絶ちません。点検商法には十分注意するようにしましょう。
2.工事を含めて一括で契約しようとする
損害箇所の工事を含めて、一括で契約しようとしてくる業者は悪質です。保険金が下りるかどうか確定してもいないのに、工事契約を勧めてくる時点で怪しいと判断できるでしょう。
3.うその理由で保険金の請求を勧めてくる
業者が故意に屋根や雨どいを壊し、保険金を請求させようとしてくる悪質なケースもあります。虚偽の場合は契約者自身もトラブルに巻き込まれる恐れがあります。
4.手続き代行で高額な手数料を要求してくる
火災保険申請の手続きを代行し、その後高額な手数料を請求してくる悪質業者も多いです。火災保険の申請は契約者本人でないとできません。
よって、申請の代行は明確な違法行為です。火災保険の手続き代行業者は信頼せず、常に警戒しておくことを心掛けましょう。
住宅修理トラブルの対策法3選
火災保険を活用した住宅修理トラブルの対策法として、下記の3つが挙げられます。
1.その場で契約しない
2.周囲や保険会社に相談する
3.自分で請求することを心掛ける
1つずつ見ていきましょう。
1.その場で判断しない
自宅を訪れた業者に勧誘されたとしても、その場で契約しないようにしましょう。焦って契約してしまったとしても、代金を支払う必要はありません。
契約書などの書類を受け取って8日以内であれば、無条件で契約解除(クーリングオフ)できます。仮に代金を支払ってしまった場合でも、期間内は返金してもらえます。なお、そもそも契約書にクーリングオフの記載がなければ、8日間を過ぎても契約解除可能です。
2.周囲や保険会社に相談する
保険金が絡む契約は周囲や保険会社に相談することを意識しましょう。保険会社や保険代理店に相談することで、確実に正しい回答が返ってきます。
また、周囲の声かけも被害防止に役立ちます。普段から家族や近所で話し合って、詐欺の場面をシミュレーションしておくのも有効です。
3.自分で請求することを心掛ける
火災保険を請求する場合は、自分自身で請求するようにしましょう。火災保険の申請は難しいものではなく、被災日時や損害箇所が分かれば請求できます。
手続きは被災情報を保険会社に伝えれば良いだけで、業者に代行してもらう必要は全くありません。最近は早く請求を促してトラブルを減らす取り組みなど、損害保険会社も悪質業者対策に力を入れています。
仮に手続き代行業者を利用する場合は、信頼できるかどうかしっかり確認し、申請前は必ず保険会社に相談することを心掛けましょう。
住宅修理を名乗った訪問や勧誘には警戒を!
本記事では、火災保険を使った悪質な住宅修理の手口や、トラブル対策法を解説しました。住宅修理を名乗った訪問や勧誘に十分な警戒を常日頃からしておきましょう。
正しい方法・やり方で申請すれば何も問題ありません。少しでも不安があれば、保険会社に相談するのが確実です。
出典
独立行政法人国民生活センター 保険金で住宅修理ができると勧誘する事業者に注意!
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター 「保険金が使える」と勧誘され、屋根工事の契約をした。信用できるか。
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター 訪問販売業者と火災保険の保険金を当てにして屋根をリフォームする工事契約を結んだ。自己負担が生じるため契約解除したい。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部