更新日: 2023.01.25 生命保険
養老保険って終身保険とどう違うの? 向いているのはどんな人?
養老保険は、生死混合保険と呼ばれるタイプの生命保険です。終身保険に代表されるような死亡保険とは、仕組みやメリット・デメリットが異なります。
今回は養老保険の内容について詳しく解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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そもそも養老保険とは
養老保険は、死亡保障と貯蓄の両方が備わった保険です。一定期間の保険契約をすると、万が一、その期間中に契約者が死亡したり重度の障害が残ったりした場合には、死亡保険金が支払われます。契約期間中に死亡保険金が支払われなかった場合には、満期を迎えた際に死亡保険金と同額の満期保険金が支払われることになります。
例えば、保険期間が10年で保険金額が100万円の場合、満期を迎えたときか、あるいは契約者が死亡したときに100万円を受け取れるというわけです。
このように、養老保険のメリットは死亡保険と貯蓄保険の両方が合わさっていることにあります。どちらにするか決められない、という人は養老保険を選ぶのも1つの方法です。また、保険料が自動的に引き落とされるので、貯蓄計画を立てやすいというメリットもあります。
一方、養老保険は、終身保険のような死亡保障のみの生命保険と比べると、毎月の保険料が高めです。また、途中で解約した場合には、払込保険料累計額を下回るのが一般的のため、養老保険は一度契約すると途中で解約しづらい保険だといえるでしょう。
毎月の保険料の支払いが困難な場合は養老保険を解約せず、保険料の支払いを中止して保障を継続できる「払い済み」も利用できます。ただし払い済みによって、保険金額は変更前より少なくなり、各種の特約は変更した時点で消滅します。
もう1点、見逃せないのは、金利水準が低い場合には予定利率が下がり、元本割れする危険性があることです。受け取れる保険金額は、支払った保険料よりも少ない額になる可能性があります。
養老保険への加入が向いている人とは
それでは、どのような人が養老保険への加入に向いているのでしょうか?
まず挙げられるのは、貯蓄が苦手な人です。養老保険は満期になると納めた保険料に応じて満期保険金を受け取ることができます。多くの終身保険のように保険料が掛け捨てになるわけではありません。そのため、納めた保険料は自身の貯蓄に回したと考えることができます。
保険料を支払える収入はあるものの貯蓄するのが苦手だという人は、養老保険への加入を検討するとよいでしょう。
自分の好きなタイミングで保険金を受け取りたいという人も、養老保険がおすすめです。契約する保険会社にもよりますが、多くの養老保険では、契約期間満了後の保険金の受け取りは一定期間内で自分の好きなタイミングを選べます。満期になったらすぐに受け取らなければならないわけではありません。据え置いておくと利息がつくため、保険金の額をさらに増やすことができます。
養老保険への加入が向いていない人とは
ただし、前述したように養老保険の保険料は、終身保険や定期保険の保険料と比べると比較的高めに設定されています。そのため、保険料をできるだけ安く抑えたい人には養老保険は向いていません。
また、養老保険には満期があるので、生涯の保障を求めている人も養老保険には向いていません。満期のない保険がよいという人は終身保険を検討しましょう。
養老保険のメリットとデメリットをしっかり比較しよう!
養老保険は終身保険と定期保険の両方のメリットを享受できる保険です。しかし、その一方で保険料が高めだというデメリットもあります。
また、養老保険の保険金は多くの場合、契約時に決まります。契約後にインフレが進んだ場合、保険金の価値が目減りしてしまうかもしれません。
契約する際にはそういったデメリットやリスクについても、しっかり検討することが大切です。
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部